人生でいちばん長い夏
2023年1月28日29日、「浦島坂田船SUMMER TOUR 2022 Toni9ht」セミファイナル、ファイナル公演が開催されました。ツッコミどころ満載の字面ですが本当のことなのだからしかたがない。どんなに雪が降ろうとも、年が明けようとも、浦島坂田船が夏といえば夏になるし、2022年にもなる。
そんな楽しい夏の記憶を思いつくままに残していこうと思います。
演出のはなし
会場に入ってステージの方に目をやると、いつもの煌びやかなステージセットとはひと味違うグレーのシンプルなセットが。「ここからどんなライブが展開されるのだろうか」とウキウキしながら開演を待ちました。
ペンライトが消えて真っ暗になった状態で始まったオープニングは私の想像と期待を遥かに上回るもので、ライブへの没入感が一気に高まり「夏、始まったな」と思いました。
「誰もが最前に」というコンセプトのもと、バクステとトロッコの演出を取り入れてくれた今回のライブ。その文言だけでジーンときてしまう。みんなが楽しめるように、を全力で考えてくれているんだなあと。そんな浦島坂田船だから好きなんだよなあと。
途中のダンスパートもとっっっっても良かった。1つの帽子(決して4つあるわけではないらしい)を繋ぎながらダンサー紹介をしてそのまま曲に入る。幕間でアホほど笑っていた私たちをすぐさま夜の世界に引き戻すようでめちゃくちゃワクワクしました。
他にも曲に合わせてモニターに淡いオレンジのフィルターがかかったり、年に一夜では最後にステージ上に流れ星が流れたり。細かいところまでこだわりがたくさん詰まったライブだったなあと改めて思います。
浦島坂田船のライブ、本当に楽しいところだらけ。目が足りない。
ありがたいことに今までのツアーでのなかで1番多く参戦することができたのですが、毎公演全く別物のライブを見ているかのような新鮮な気持ちで見ることができました。どの公演にも違う思い出があって、全部ひっくるめて夏ツアーなんだなあと。
浦島坂田船のことが更に大好きになる、そんな夏でした。
各曲の感想
セトリ順に印象に残った曲の感想をつらつら書き連ねていきます。正直全曲 つよい ので全部書きたいけど最後の方酷い文になることを危惧して厳選した精鋭たちを召喚します。マジで悩んだ。マジで。
Piece Piece Piece
夏の幕開けにこれ以上ない程ふさわしい爽やかなリード曲。それでいて浦島坂田船に寄り添ってくれているので思わず泣けてきてしまう。最初に聞いた時はただただ楽しい気持ちだけだったのになあ・・・公演を重ねるごとに思い出も増えてきて思い入れのある曲になり、歌詞に説得力が増した気がします。それこそ「忘れられない特別な日に」なりました。
一曲目からバチバチに踊ってる!すげえや!と感動したのもいい思い出。オープニングのワクワク感がそのままステージに開放されたようで、楽しそうに踊る4人が眩しかった。
この曲を再生するだけでツアーの思い出が蘇る。ライブで聴けたからこそもっと好きになった曲。
レッドホッドクレイジーナイト
夏でもしまさかでも聴いたので忘れていたのですが実は今ツアーが有観客初披露。生で聞くレドホは格別だった。
サングラスをかけてスーパーカー(トロッコ)に乗り込む姿は紛れもなく陽キャ。誰がなんと言おうと陽キャ。落ちサビ〜ラストをスーパーカーが止まった状態で聞けたのが本当にありがたかった。ラストの「このまま溶けちまおう」はライブverに慣れすぎて音源の方が違和感すら感じてしまい、この曲もまた一つ思い出が増えてしまったなあと感慨深い気持ちになります。
ヒドイヒドラ
ダンスパートが終わり、ダンス上手くなったな〜と妙に上から目線で感動していたところのコレ。明らかにどこかが違う、キレが、キメの表情が。第二衣装の大人な雰囲気も相まって頭がパチパチと音を立ててパンクしそうだった。「今回1番覚えることが多いかも」とツアー前に話していた坂田さん。努力が垣間見えた気がして嬉しかった。
まあなんと言ってもこの曲、歌とダンスはもちろん、演出が狂おしいほどに好きで。初めてラストの演出を見た時は百年の恋も冷める気持ち悪い声を出してしまった。それこそ怪物のような。
坂田さんを囲うように4人で固まり最後に坂田さんだけが中心で手を広げて立つ、3人は跪いている構図。暗闇の中でカメラに抜かれる坂田さんの表情がいつまで経っても消えず度々私を苦しくさせます。
沼に引き摺り込もうとしていた相手に実は操られていたのか、引き摺り込まれたことによって覚醒してしまったのか、はたまたヒドラの9つの雁首のうち、そこを斬られると不死身ではなくなってしまう1番大事な中心の首が坂田さんだったのか。真相は舞台の暗転と共に消えてしまいましたがこの話で私は美味しくご飯がいただけます。この世の全てに感謝を。
流れ星なんていらない
とてもよく情景が視える歌。これはツアー前からずっと思っていて。夕暮れの公園の寂しさを知っているからこそ、この曲の暖かさがよく感じ取れるんだろうなと思いました。バクステの四隅に立つ4人と色とりどりのペンライトがきれいで、多幸感で胸がいっぱいでした。
サビ終わりのこの歌詞、「僕」が君の夜を照らすのではなく「僕らが過ごした日々」が照らしてくれるという所に"浦島坂田船"を感じました。浦島坂田船と過ごしたいくつもの日々は色褪せることなくずっと私たちの背中を押してくれる。何かに絶望して歩みを止めそうになった時も、私たちの心にはライブだったり配信だったり楽しい思い出がたくさん詰まっている。もちろんそれら全てに「僕」が起因しているのだけど。そう!わたしそれが言いたかったの!と叫び散らかしたくなる大好きな歌詞です。やっぱりこれもライブで聴いてより好きになった。あの表情も歌い方も私たちを照らしてくれるピースの一つになっていくんだろうなと。
SAILING!!!!!
「ずっと欠けていた最後のピースがようやくはまった」こんなニュアンスの言葉を言っていたのは志麻さんだっただろうか。声出しが解禁されて、4人はとても幸せそうだった。欠けていたピースをなんとか埋めたいと思い、精一杯の声援を届けた。
「We are sailing」
会場が一つになってこの歌詞を歌う。それだけで滝のように涙が流れてきて。声を届けられた嬉しさと一緒に歌える楽しさといろんな感情が押し寄せて最初から最後まで泣きっぱなしでした。
10周年目前の夏ツアーがファイナルで延期。それでも諦めず浦島坂田船の2022年夏をしっかりと終わらせてくれました。1秒たりとも後悔なんてしなかったけれど、着いてきて良かったとそう思わせてくれるファイナルだった。ありがとうじゃ足りないのはこちらの方だよと言いたくなる本当に素敵なステージで、それをこの目で見ることができたのが何よりの幸せ。
ありがとう、これからもよろしくね、を4人とcrewがお互いにこの歌で伝え合っていたのではないかなと勝手に思ったりしていました。
去年の夏は、私にとって今までの人生でいちばん楽しい夏になりました。
そして今年。浦島坂田船はついに10周年。何が起こるか全く分からず四肢がもげるかもしれないと怯える毎日ですが、絶対に楽しい一年になることは約束されているので震えながら待ちます。
私もnoteを書き始めてそろそろ一年。今年もたくさん脳直していくぞ!と意気込んでこのnoteを締めたいと思います。浦島坂田船最高!楽しい夏をありがとう!
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