抗議活動のメインカルチャー・サブカルチャー
コロナで世界が閉ざされて早3か月、恐ろしいくらいに身の回りの小情況は変わらないのに、大状況は変わりつつあるようだ。
特に変化が激しいのはコロナ下で圧政を強めるいくつかの政府と抗議活動を行う民衆である。BLM運動が世界的に大きなムーブメントとなっているが、ほかにも様々な活動が行われている。
しかし、現状BLM運動はメインカルチャーとなり、その他の動きはサブカルチャーとなってしまっているのではないか。BLMはアメリカに端を発しており、西欧社会に瞬く間に広がった。しかし現状、より世界情勢を見たときに支援しなければならないのは、この状況に際しどさくさに紛れて圧力を強化しつつあるいくつかの国ー中国・フィリピン・インドなどに対抗している民衆ではないだろうか。
黒人差別が深刻なのは理解できる、確かに誰かがどこかで声を上げなくてはいけないのはわかる。しかし誤解を恐れずに言えばたったただ今、喫緊の抗議が必要なわけではない。
中国では言わずもがな、今日香港国家安全法が成立し、最初の逮捕者が出てしまっている。法律の文書自体を傀儡政権トップのキャリー・ラムですら知らないという異常事態だ。フィリピンでは先日ジャーナリスト、マリア・レッサ氏が逮捕され、言論弾圧が強まっている。(なぜか日本では一切報道されていないけど)インドでは国籍法改正案が施行され、イスラム教徒への弾圧が行われている。これらの方が喫緊の話ではないのか?大きく取り上げられないのはなぜか?サブカルチャーに準じていないだろうか。whataboutismとみなされるのかもしれないが、メジャーカルチャーから漏れた抗議活動についてはより大きく関心を持ってもらうよう、今はこちらの問題に取り組む必要がある、という問題提議は必要じゃないだろうか。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?