4/30 (Sciences Poの授業にお別れ)

Sciences Poでの授業も今日が最後。

明日締め切りのレポートがあってnoteを書いている場合ではない感はあるものの、今しか浸れない感傷と振り返りに時間を割いてみたいと思う。

ここでの学び、どうだっただろう。
真っ先に思い浮かぶのはやっぱり楽しんだという事実。きっとここまでの滞仏日誌にもその雰囲気は滲み出ているのではないかと思うけれど、私はここで学ぶことをすごく楽しんだなと率直に思う。

なんだろう、受けてきた1つ1つの授業が私の心の中に温かい明かりを灯している。数々のクセが強い先生たち、授業や先生に関する尽きないジョークで盛り上がった日々、思考力・知識量共に鍛え上げられた学友たちの集まったクラスで学ぶゾクゾク&ワクワク感、これでもかというほど沢山したプレゼン、それにむけて表面上はブーブー言いながら友達と準備するのを実は楽しんだ過程。その全部にとめどない愛着があって、とっても大切。きっとこの先、あの日のあの教室に思いを馳せることが沢山あるだろうと思う。

夢中になって読みまくって、その中で疑問や仮説、考察が泉のように後から後から湧き上がってきてそれをこぼさないように夢中で書き留めて、ああでもないこうでもないと考えて、それをギュッと煮詰めて1文1文丁寧に刻んでいったエッセイは、ほぼ自分の赤ちゃんみたいなもので、そういうものが書けたのが嬉しくて。

昨日はイギリスの公共政策の授業で期末エッセイが返却された。先生がなんと一番良かったで賞(これめっちゃBritishなことらしい、他の国でそんなのやるところはないとのこと笑)に私のを選んでくれて、皆んなの前で私のエッセイのタイトル("Did Society Become More Meritocratic?: Assessing England's Transition to Comprehensive Education")を読み上げて "It was  a pure pleasure to read your essay! Fascinating, very bright and absolutely sophisticated!" って目を輝かせて言ってくれた時には本当にビックリした。

でも徐々にその言葉を頭の中で繰り返しているうちにすごくすごく嬉しくなってきて、涙が出そうになった。自分の関心があることについて楽しんで読み書き考え抜いた軌跡を肯定されるって、こんなにも嬉しいんだって思った。何よりも学びを楽しむ私にとってはそれがほぼ自分の存在が肯定されることとイコールだから。伝わったんだ、って安心する気持ちもあった。私が面白いとか大事だって思ってることって、他の誰かにとっても面白いんだって。自分が紡いだ言葉が読んでいる誰かを楽しませることができたんだっていうこともすごくすごく嬉しかった。

それから、その先生がオックスフォードでも教鞭を取っている先生であること、クラスの2/3以上が英語圏で名の知れた大学で訓練を積んだ生徒である中で"It was only you who got the full marks"って言ってもらえたことは、後から考えて少しずつ自信に繋がった。もちろんたった1つの授業のたかが3000語のエッセイだしテーマがたまたま興味と合致したといった他の要素も山ほどあるけど、今までろくに英語でエッセイを書いたこともなく「いやこれで合ってんのかな?」と半信半疑でやってきたのが「ひとまず間違った方向には進んでいないんだ、だったら安心してこのままもっと楽しんで学んでいけば良いんだ」っていう中間点検をもらった感じというのが最もしっくりくる表現だろうか。

でもやっぱり、私が持った問いを一緒に追いかけて楽しんで読んでくれた人がいるんだというその事実が一番大きかったと思う。純粋な喜びが溢れ出てきた。

子育て政策について書いたレポも満足ができた分しっかりと評価してもらえて、それもまた良い中間点検になった。何が良いって、ほぼどの授業でもフィードバックが細かくもらえるのが良い。東大の授業でレポのフィードバックをもらったことなんて前期教養では特にほぼないし、いつも毎回メールでお願いしてやっとなことが多い。

この点に関してはちょっとディスってしまったけど、でもやっぱり東大での訓練は本当に活きているなというのはしみじみと感じる。例えば今回書いたエッセイたちも提出したあとにふと思い立って尊敬する友人各位・先生方に送ってFBをお願いしたのだけれど、秒でしっかりと批判的な意見が返ってきたのがすごく勉強になった。ああ自分の思考力ってまだまだだなと思ったし、満足できたと思ったレポートも一瞬で確かにこことここ足りてないなナイーブだなというのが見えてきて面白かった。先生に至っては、「率直に申し上げますがこうこうこういう理由で短絡的な結論ではないかと思います、こういう文献も読んでみてください」とか言ってくださって有難かった(笑) ある友人は最近それに関して誰々がこういう論文出してたよとかも共有してくれて、きみは一体どのくらい最新の社会学を追っているんだねと脱帽させられた。

そういう学友や先生がいるからこそこれが傲りにつながり得ないことに対してすごく恵まれたなと素直に感じるし、Sciences Poでの学びも多いに楽しんだ上で今後東大でのあと1.5年も気持ちを新たに謙虚に学問に向き合っていければ良いなと思う。

さて、留学の第1章はこれで幕を閉じるわけだけれど(まだ最終試験終わってないのに幕を閉じるな)これからはインターンという次なるチャプターが待っている。どのくらいの忙しさになるのか分からないけれど、またきっとnoteに日々気付きや考えを綴っていくと思う。

先週のシアンスポでのプロテストは本当に激しかった。あ、そうだそのプロテストとあとメランションの講演に行った時のこと、キャンセルカルチャーについてとか色々書きたいことあったんだけどなあああまた書く(と言って多分書かない)
相変わらずパン巡りも順調、baguette spottersという名のグループが結成されてパン屋さん仲間が増えて楽しくやっております笑
かわよいステッカーもらった
エッセイの賞でもらった☺︎ “Don’t stop thinking!”って言葉すごく心に染み渡る、あとこのままkeep going you should definitely proceed to mastersって言ってもらったのも嬉しかったな。
合唱の二学期目コンサートも無事終了!楽しかったし音楽にはやっぱり純粋に癒される
やきにくたべた
束の間の晴れの日に行ったLuxemburg公園⛲️

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