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「ミシュランガイド新潟2020 特別版」雑感(その2)

あらゆるジャンルの美味しい料理が揃う東京ではなく、なぜわざわざ国内外の美食家が新潟のレストランを訪れる必要があるのか? その答えは東京などの大都市では体験することができない地方ならではの独自性にあると思われます。独自の食材を生み出すテロワールや食材であったり、その地方ならではの調理法や伝統料理、その地方のこだわりシェフのオリジナリティ溢れるレシピ…など。例えばミシュランガイド新潟で二つ星の「UOZEN」井上シェフの野趣あふれる趣向は東京では実現できないもので、新潟に移られたからこそ発現できるスタイル・料理ではないですか。

フェルミエのフレンチレストランをご存知ですか?

ワイナリーのレストラン「フェルミエ」にはレストランから望む畑のブドウから醸す自家醸造ワインがあり、ミシュランガイド新潟では次のようにフェルミエ 坂井シェフの料理について記されています。


「テロワールを尊重し、新潟産食材の香りや風味を生かす調理で、ワインとの共通性を持たせる。味付けに果実やヴィネガー、ハーブの酸味や苦みを加え、一皿一皿の印象を残す。」と。

フェルミエのワインが最高の輝きを放つのはワインを知り尽くした坂井シェフの料理と合わせて召し上がっていただく瞬間です。彼は確たるフレンチのスキルを持ち合わせながら、日本のテロワール、さらには海と砂の新潟のテロワールで育まれたフェルミエのしなやかで優しい質感のワインに合わせてクラシカルなフレンチをシフトチェンジして提供します。つまり、世のレストランのように料理ありきでワインを合わせるのではなくその逆のアプローチです。フェルミエは坂井シェフの料理のオリジナリティとワイナリーのレストランならではの個性が融合した新潟フレンチの”ローカルレストラン”です。

新潟ワインコーストで贅沢なひとときを。

新潟ワインコーストには、ワイナリー5軒、スリーパビリオンのオーベルジュ(「ワイナリーステイ トラヴィーニュ」)、温泉(「ヴィネスパ」)、ミシュランプレートのフレンチレストラン2軒(「トラヴィーニュ」、「フェルミエ」)があります。ワインツーリズムに訪れて、ぶどう畑を眺めながらこの地のワインに合わせてフレンチを堪能していただき、贅沢な空間でご宿泊いただく。悪くないでしょう? 都会では味わえない地方ならではのひとときをお過ごしいただけると思います。


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