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狩猟日記

12/16 曇 14時頃 キジバト(畑)

猟期が始まって1ヶ月。 休みの度に猟に出るも一向に獲物がとれず。 獲物をスコープに収めるが一発も当たらず大スランプ。

そのキジバトは畑の真ん中で餌をつついていた。

畑横にプレハブ小屋があったのでその影に隠れてキジバトを狙う。 構えるときにもキジバトはこちらに気づいた様子はなかった。

足元は草が多く生えていたため座れず。立った状態で身体全体をプレハブ小屋にくっつけるようにして安定させる。距離は40メートルちょい。一発で仕留めた。ネックショット。羽ばたきもせずただ前のめりに倒れるのがスコープ越しに見えた。

初の獲物だったため急いで回収に向かうとキジバトが2羽ほど飛び立った。空気銃で発砲
音が小さかったのと、撃たれたキジバトが暴れずに絶命したために、すぐ横で起こったことに気づいていなかったらしい。落ち着いて周りを見渡せていればこちらのキジバトも狙えたのかもしれない。

キジバトは皮ごと向いてタジン鍋で野菜と一緒に蒸し焼きに。一気に火を通すと固くなる肉に対して、石油ストーブの上でじっくり時間をかけて蒸していくタジン鍋料理は美味しく食べられた。

12/20  コガモ(貯水池)晴れ 無風 10時頃

用水地にて岸にカモが休んでいるのが見えた。

周りは見通しがいい場所のため、田んぼ横にある用水路の中を通って池に近づく。十分に池に近づき用水路から顔を出すと相変わらず岸で休んでいるカモが見えた。ゆっくりと背を低くして近づく。金網があったのでそこに銃口を入れ固定しスコープを覗く。距離は40メートルとちょっと。カモは危険を感じれば水面に出て来るはずだが、10羽ほどの群れは皆岸に上がっていた。

車で走りながら遠目に見たときはカルガモかと思ったが近づくと意外と小さく緑色の風見羽が見えた。コガモだ。コガモも結構大きな群れになるのかと思った。

金網に銃口を入れると左右に振れない。それに近いものを狙うべきだと思い最初にスコープに入ったコガモを狙う。とその前にこの用水池の横は車通りが多いし、散歩の人もいるので周りを今一度確認。誰もいない。

引き金を引き、1発であたり池へ転がり落ちた。その他のカモは一斉に飛び立つ。

回収に向かうにはまた、用水路を通って池の中へ。さっさと回収してしまおうと小走りで池の縁を走っていたら滑って池に落ちる。通行人がいないか確認。急いで回収し逃げるようにしてその場を去った。

コガモは具沢山の鴨鍋にした。鍋の汁は何日も色々な具を入れて楽しめた。


12/20 ハシビロガモメス、マガモオス(遠征先)晴れ 無風 15時頃

空気銃猟をする方と3人で猟へ。14時頃から出発というゆったり猟。何を狙うかなと川沿いを走っていたところハシビロガモのメスが1羽でいるのを発見。車がほとんど横に来ているにもかかわらず、頭をかいているなどリラックスしている。

カモが飛ばないか見ていてもらい、川に面していないほうからそっと車を降りる。車に寄りかかりハシビロガモをスコープに収める。こちらを見てはいるが飛び立つ気配はない。距離は30メートルほど。気持ち照準中央より下を狙う。

少し息を吸って吐いたところで息を軽く止め引き金を引く。1発目当たった。ハシビロガモは羽を散らすがまだ生きており、しかし、飛び立つことはなく岸に上がろうとしていた。完全に草葉に隠れる前に2発目装填、構えて撃つ。2発目命中し動かなくなった。

カモを仕留められたことで安堵。回収のため反対岸に行かないとななど考えていると、車の中からのアオクビがいるとの声が聞こえた。

慌てて車の影から川の中を覗く。さっきは全然気づかなかったが、ちょうど最初にハシビロガモがいたあたりの岸にアオクビが立っていた。

まだマガジンは銃にセットしたままだった。残りは3発。すぐに装填し構える。マガモのオスの美しいアオクビとオレンジの足が目に入る。目は合わない。ハシビロガモが消えた上流を気にしているよう。引き金を引く。当たるがそのまま川の中へ泳ぎだした。2発目を放ちこれも命中。動かなくなった。

ハシビロガモとアオクビははぐれもの同士で出会って一緒にいることにしたのだろうか?多分最初から草の中にアオクビはいて、外が騒がしいので様子を見に出てきたのだと思う。多分こんなことは二度とない。

ハシビロガモは野菜ときのこたっぷりのホイル焼き。タジン鍋と違いちょっと焦げるのが美味しい。

マガモはソテーと鴨すき鍋へ。カモとネギの相性は抜群。肉が大きかったので料理を2つ作ってみた。


12/26 コガモ2羽(水たまり)晴れ 強風(5~7M)13時頃

風は強かったが、レンジファインダーをもらったので嬉しくて出猟。

池の草の中に5羽ほどのコガモを発見。オスの頭の模様が見えた。皆風が強いのを嫌がってか草の中で小さくなっていた。

数が多いので近くの知り合いに電話し散弾銃持ちを召喚。池の対岸に回ってもらい飛んだカモを狙ってもらうことにした。

対岸にオレンジベストが陣取ったのを確認し銃を木にレスト。コガモたちは一向に動かず。距離43メートル。林の中で多少風は弱まって入るが、風が巻いてしまい、前から横からと風向きが変わる。風の塊であるブローが過ぎた瞬間を待ち引き金を引く。1発命中。動かなくなった。

発泡音にびっくりしたのか草の中からコガモたちが水面に出てくる。しかし飛び立たない。以前も風の強い日にコガモを仕留めたことがあった。その時も一緒にいたコガモはなかなか飛ばなかった。コガモは強風に弱いとその時学んだのですぐに飛び立たなかったのは予想はできたがほんとに飛び立たないのだなとも関心。水面に出てきた2羽目を撃つ。こちらも命中。

ここにきてやっと残りのコガモが飛び立つ、仲間の番だと思ったがコガモは私の方に飛んできて、そしてまた水面に降り立った。これは予想できず一瞬固まる。飛び立ったはいいがその瞬間に吹いた強風に煽られ上昇できずに水面に落とされてしまったのだ。

対岸からもう一発と声をかけられ、狙わないと思い出しコガモを狙う。完全立射で1発。当たったと思ったがかすめただけなのか草むらにきえてしまった。飛び立ってないからとしばらく探してみたのだが最後の一羽が見つけられず、結局最初の2羽を回収した。

コガモ1羽はガラから出しを取り、鴨南蛮ソバとした。カモとしては癖がない方なので優しい味に仕上がった。

12/31 ハシブトガラス(畑)15時頃

年末に何をしているかという感じだが、たまたま猟場方面へ人を送る用事ができたので出猟。

年末はやけに人通りが多く感じ、カモも見つけられず。諦めかけたところ畑にカラスがいた。

だいたい車を止めてドアを開けた瞬間に飛び立ってしまうのだが他に獲物も見つからないしで、狙うことに。

車を止めてカラスを観察。前方2羽は餌をつついて警戒心は薄い。10時方向に1羽、若干警戒心はあるものの前方2羽が気にしていないのにつられ逃げはしない。9次方向に1羽、じっと座りこっちを見ている。姿勢が低いのですぐに飛び立てそうだ。

距離は45メートル。車の中でマガジンをセット。畑とは反対側からそっと降りて車後方につく。できるだけ前方2羽に見えないよう動いた。警戒していないカラスがいれば他のカラスも飛び立つのが遅いだろうと思っての行動。集団のカラスでもないので見張り役もいないようだ。

そっと車後方に座ったところでクラクションがなった。対向車が来ていた。音を立てないようにとドアを開けっばなしだったためクラクションを鳴らされたのだ。車通りが少ない道だとは言え私が悪い。

さっと立ち上がりドアをバタンと閉め車の後方に恥ずかしさから急いで戻る。対向車が通り過ぎ完全に見えなくなったのを確認してからカラスに目をやる。飛んでいなかった。

真横のカラスは目が合えば飛び去るだろうと思い、10時方向にいた迷いのあるカラスに銃を向ける。飛び立ってないところをみると前方2羽もまだいるようだ。

スコープを覗くとこっちを見て体をこわばらせているカラスと目が合う。少しでも動いたら飛び立ちそうだが、こちらはもう引き金を引くだけ。

引き金を引くとカラスがポーンと跳ねたあと倒れて動かなくなった。一度撃っても周りで飛ばない鳥がいるというはこれまでの経験であったので落ち着いてあたりを見回す。全部飛び立ったらしい。カラスの葬式というのも数が少ないせいか見られず。

初のカラスを回収した。黒光りする大きな翼とくちばし。不気味なイメージがついてしまうが、黒い鳥としてみればきれいで価値がつきそうなものだ(スミインコのように)。鳴き声や習性がわざわいしているか。カラスを食べてみたいとは思っていたが年末年始にいただくお肉としてはちょっとと言う思いと、カモとシカが冷蔵庫で消費されるのを待っていることを考える。今回運良く手に入れたカラスだったが、需要のある方へ流すことにした。

近所のおじさんがカラスよけに吊るすカラスを欲しがっていた。夏のカラスはすぐ腐ってボロボロになるけど、冬のカラスは乾燥してミイラ化してくれるのでいいのだと。

でも今思えばまたとれるか分からないのだから冷凍にでもして取っておけばよかった。今度はちゃんと食べてみよう。

2018.1.5 ボウズ 15時過ぎ

焚き火で焼き鳥をしたいと思い広い庭を持つ知り合いのもとへ。ついでに近くの猟場を回る。メガネを忘れた。視力は両目とも0.7はあるのだが、獲物を探すのに1.0までメガネで視力を上げている。

見えないわけではないのでそのまま回ってみるがとにかく疲れる。視界がぼやけている上に薄暗くなっている。30分ぐらい回って終了。今日は獲物なし。

カラスはいたが車を止めただけで飛び立ってしまう。その他用水路にセキレイが2羽。シギも好むかもしれない。寒々しているせいかキジバトは見なかった。

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