狩猟日記 2020.12.1 番外編 相方の場合
12時、お昼休みを利用し出猟。今回はいつも一緒に行く相方がいないので空気銃のみを持って行くことにした。
相方もお昼休みで声をかければ出られるかもしれないが、とりあえず池を見に行こうと車を走らせる。
池にカルガモがいる。
前日に見た木の枝の上に同じように、違うのは一羽だったものが2羽いること。距離は約100メートルなのは昨日測ってもらったのでわかっているし、実際に撃っているので弾の到達地点もなんとなくだがわかっている。
昨日と同じようにして構える。自分の銃はレギュレーター付きなので、一定以上空気が入っていれば同じ空気圧で打ち出せる代物だ。買い替えたばかりのスコープを覗く。
スコープの中のカルガモは頭をカリカリ掻いていた。リラックスモード。狙う。
前回たまたまだったのだが、打ち出した弾が非鉛弾だった。鉛より明るい銀色の非鉛弾はキラリと光を反射しやすいのかスコープ内で弾道がわかりやすかった。昨日撃った弾道を思いだす。
一発、手前に着弾。
昨日はオーバーしたようだからと意識しすぎたのか。しかし、カルガモは飛び立たず、なんとなく嫌だなぁといった感じで池に泳ぎだす。一羽は池の奥に移動していまい、もう一羽は別れて茂みの中へ。奥に行ったカルガモ、これはもう狙いないかと思った。だめだったかと思いきや、もう一羽が80メートルぐらいのところまで出てきて横切ろうとしている。こちらのほうが近いじゃないか。
目標をそちらに乗り換え照準を定める。一発。当たった。カルガモのオレンジの足が見えた。決まったかと思いきや態勢を立て直したカルガモ泳ぎだす。決まってないとすかさず二の矢をかける。これも当たり。
動かなくなったカルガモを確認し、さてどうするかと考える。
カルガモは80メートル先の池の上だ。とりあえず釣り竿を取り出し投げてみることに。しかし、50メートルに届くかどうかといったところ。釣り好きを呼び出し竿を投げさせるもどうにもならず。
せっかくとれたカルガモなのだ、なんとかして連れて帰りたい。そうこうしているうちにカルガモ対岸へ流れ着く。なんとかして対岸へ行かなければ。
池の周りをぐるりと歩いて回ればと考え進んでみる。しかしすぐに無理だとわかった。
道がない。
対岸はボサで覆われているとは思ったが、人が通れれるような道ができていない。どうしたものかと。そこで思い出したのが、自分の敷地内に置いてある古びたボート。何年も外に置きっぱなしにしていたのだが……幸いにもこの池は家に近い。
古びたボートに乗り込みタモをオール代わりにに漕ぎ出す。途中角材が浮いていたのでそれも利用し、なんとかカルガモまでたどり着いた。カルガモを回収し車のある岸まで戻る。
なんとか帰ってきたと、油断したのか陸に上がる際に池に片足を突っ込む。長靴の中に水が流れ込む。慌てて足を抜くも左足は浸水。
そんな被害を出しながらもカルガモ一羽ゲット。
相方に話せば大冒険じゃんと笑われる。
与太話。
スコープを変えてから獲物がよく見える。以前だったら50メートル先の獲物だと、この辺なのかなと言って程度でしか狙えなかったのが、ここを狙おうと狙える。多分獲物がよく見えているのだろう。腕より道具とはよく言ったものだ。
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