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2021.11.25 キジツアーへGO

相方は散弾銃をエアライフルへ切り替え。

キジツアーへ案内してくれる方のもとへ向かう。毎年1回は一緒に回ってもらっている方だ。経験も装備も豊富な方なので行けば何かしら獲らせてもらっている。

今回はほかに今期からエアライフルを始めた方も一緒。

11時過ぎにそろって出発。

軽く猟場を流すも獲物が見当たらない。そんな日もある。いや、ムクドリやヒヨドリは飛んでいるのだけど。エアライフルだと動き回る小鳥には不利。

まっすぐ走る水路にコガモ発見。隠れているのもいるが、3羽以上はいそうだ。自分は待機、始めたばかりの方に早速アプローチを開始してもらう。自分は車からアプローチを眺める。普段単独で動くことが多いので、他人の猟をする姿は新鮮だ。

にしてもだ。さすがにエアライフルを始めたばかりとあって、見てると歩いている位置がちょっと不安になる。水路に近すぎる気がするのだ。音も聞こえるし、コガモから歩いているのがぎりぎり見えてしまうかもしれない。こういったときはがっつり水路から離れた歩きやすい道でカモがいると思われる場所まで行ってしまい、その近くのぼさの隙間を探してそっと近づいて覗くといったほうがいい気がする。水路近くでないと中が見えないのでコガモがいるかどうかわからず不安になるから見ながら進みたくなるのもわかる。実際、そうやっていっぱい飛ばした経験からこの考えが来ているんだろうなと考える。

構えるまで行かずにコガモが飛んだので終了。

さらに流していく。ところどころ車を止めて、川の中を覗きカモがいるか確認していく。しかしだ・・・。あれはなんだとみんなで一斉に双眼鏡を覗くも、ごみなのか、石なのか、鳥なのか、見分けるのにスワロを使っている二人組に勝てない。

自分の使っている双眼鏡だって万単位のお値段で悪くないはずなのだ。でも二人が使っているスワロフスキーは二桁万円。ガチで勝てない。そこに何かいるのかはみえるのだよ。でも細かく見分けようとするとうーん、うーんとうなってよーく見て考えないとだめで、その点スワロの双眼鏡の明るさとくっきり感。一瞬でなにか見分けられる。悔しい。

狩猟の成果ってもちろん獲物に弾が当たってはじめて得られるのだけど、索敵率をあげないとそこまでいかない。チャンスがたくさん得らればその分成果も得られる。遠くからカモの位置が素早く確認できればアプローチの方法も広がるし、警戒もされづらい。

正直スコープを買い替えるより、双眼鏡を買い替えたほうが獲物はとれる、気がする。両方いいの持っていれば最高なのだけどね。

それでも自分がスワロの双眼鏡でなく、スコープを載せているのはスコープ越しの獲物を見るのが好きだから。きれいに見えるならそれに越したことはない。それ以上でも以下でもなし。

はてさて流しは続く。

猟についてや猟じゃないことについておしゃべりしながら車を走らせる。うーん、道の先に緑色の袋に赤いのが乗ったものが鎮座しているように見える。ゆっくり走っているので双眼鏡が覗けない。ガイドの方は運転を続けているので、気づいていないのか、間違いやすいものがいつもあるところなので気にしていないのか判別できず。いつも通っていれば、いつもないものがあると気付けるのだけど。一応声をかけて双眼鏡を覗く。オスキジでした。

自分がアプローチを仕掛けることに。車のドアに隠れ銃を準備。こういう時に限ってマガジンがうまくはめられない。頑張ってマガジンをはめ顔を上げる。キジがいない。近くのボサに入ったようだ。でも大丈夫、ほかの人たちがキジの動向を見ていたのであの辺に入って、そこから出ていないよとの指示を受ける。うん、目が多いというのはとても良。

しかし、大きく逃げてはいないが警戒して伏せてしまっているようだ。持久戦となると野生の鳥と戦ってもまず勝てない。ほかにも人いるし、ずっとここにいるわけにもいかないし、最悪逃げちゃっている可能性もあるし。

このまま車ごと移動してもらい車の陰に自分は隠れて移動させてもらう。どうしてか鳥って人より車を警戒しない。ゆっくり移動してボサの中を覗く。と、車の中からいたと声がかかる。車らか横5メートルないとも。

は?と視線を車の真横へ、いた。こちらを最大限に警戒しながらも伏せることでやり過ごそうとするキジと対面する。自分が思っていたところより手前にいた。やはり目が多いと獲物は見つけやすい。

アプローチもなにもあったものじゃない。即座に射撃姿勢へ。大きく動かなければ伏せてやり過ごせると判断したキジを狙えるとスコープを覗く・・・見えない!倍率が高すぎて近すぎるキジをとらえられない。慌てて最低倍率へ調整。覗く、まだいる、明るくはっきり緑色と赤い顔をとらえるけど、はっきりしているのは色だけでなんとなく全体はぼんやり。ちょっとボケてるからピント合わせたいなぁと感じる程度だが。もともとライフル用のスコープだ。近距離を見るのに適していない。焦点を合わせる努力は初めからせず、はっきりしたコントラストの中心を狙う。後ろからその距離だと弾は少し下に当たるよと声がかかり、気持ち銃口を上げて調整、一発。ヒット。

ぱたりとキジが倒れた。ん?キジはもっと暴れると聞いていたけど倒れたということは死んだふり?銃を下げるべきではない?一瞬迷う。ぶるぶると震えるキジ。震え方が反射的なため致命傷を与えられたようだ。捕まえちゃったほうがいいと銃をしまっている間に回収してもらった。こんなに暴れないキジも珍しいとのこと。

今期初めての獲物はキジ。それも狩猟開始6年目にして初めてのキジだ。ワオ。

うきうきとしまう。よしよし、いい感じだ。

しかし・・・これほどスコープが活きない猟もないだろう。高かったのに。今回の場合だけで言えば安いスコープのほうが撃ちやすかったはず。だから先に用意すべきはスコープより双眼鏡なんだよ。

そしてスポッターの存在素敵で楽だ。車を盾に移動も、獲物の発見も、距離の測定も全部やってもらえる。知識がある人なら適切なアドバイス付きだ。うん、単独は気楽だけど、一緒というのもなかなか楽しい。

あとはみんな獲物をとれればいいのだけどと走らせる。自分は獲れて余裕が出たので他の人のことを考える。相方は自分より狩猟歴長いし、ガイドの方はそれ以上だ。心配なのはエアライフルを始めたばかりの方。途中、狩猟歴について再確認。散弾銃は去年から、エアライフルは今年からとのことで、鳥猟はほぼやっていない感じか。

川の中に鳥発見。双眼鏡を覗くとオオバンかバンらしき群れが見える。スワロにはその中にアオクビが紛れているのが見えるらしいが、値段の問題で自分にはわからない。もう値段のせいにするしかない。

ガイドのスイッチがはいる。絶対獲らせるとの感じで一緒に車から降りて行った。多分、横から解説受けながらのほうがいい。近づき方から全部教えてくれるから。本当は自分もアドバイス聞きたいけど、ついていくのは邪魔になるだけだからおとなしく待つ。

ぼさの中に見えなくなったので獲物見つけて狙いに入ったのかなとか考えながらゆったりまつ。途中アオサギが畑のなかを歩いてくるので観察。川の中にバンが泳いでいる。バンはおいしいらしいがとったことがないなあとか考えながら観察。バンとオオバンはおしりの動きが違うのだよなあとか思ったりして過ごす。

ガイドの方のみ戻ってきた。撃ったが飛ばれたらしい。しかし、飛び上がりきれなかったのがいたのでさらに追跡しているようだ。その間に車を回すために1人戻ってきたらしい。車で追いかける。合流するとカルガモ保ってる。カルガモが流れてきたとのこと。いや、それ撃ちとったやつなのでは。

見事カルガモゲット。致命傷を負いつつも逃げようとしたが、岸辺に上がるまもなく力尽き流れてきたようだ。

カルガモ大きい。キジと並べるとほぼ同じ大きさ。もうそれだけで大量感が出ている。

よしよし、次行ってみよう。

次はコガモ発見。相方GO。

ボサの隙間から撃てる位置を探すのに手間取りはしたものの一発撃って即座にガッツポーズ。獲物はコガモのオス。まだ完全な繁殖羽になりきっていないかな。もうちょっとかなというところだ。

あとはガイドの方がとれればパーフェクト。まあ、普通にとれたのですが安定のといったところか。



キジはしゃぶしゃぶにすると美味しいよとのことでキジしゃぶにすることとする。

キジをさばくのは初めて。ふふんと皮ごとむいていく。胸いっぱい開いたところでそ嚢から紫色の液体が流れてきた。そ嚢部分から弾が入ったのか……って、えっ?キジの血って紫色なの?知らないんだけど……。

紫色の液体で少々驚き、イヤイヤと考え直し、ひとまず首を外して皮をツルリンと腕から背中、脚と外して剥く。小さな穴のあいたそ嚢をそれ以上破らないように肉から外して中を確認。大豆畑の近くにいた個体だったのでてっきり大豆が出てくるのだと思ったのだがほぼ大豆が入っていない。これから餌の時間だったのか。

その代わりにでてきたのは小さな紫色の実。紫色の液体は果汁だったようだ。ネットで軽く調べると秋にできて食べられて大きさも似た感じとなるとコムラサキという植物の可能性が高いかなぁと。実だけなのでなんとも言えないが。

胸肉を外す。骨があると思っていた部分に骨がなく手間取る。ちょっと忘れていたので焦ったが、キジや鶏の胸骨は独特な形でカモなど他の鳥と形が違った。チキンな本とか持っているとこういったときに調べられるので面白い。

胸骨剥がして中を確認。そ嚢部分から入り、右肺を縦に突き抜け、心臓近くも通っているので太い血管も傷つけたかも、肝臓を半分壊し、ふとももの端から抜けていた。いくら矢に強いとはいえ、破壊された臓器が多かったのが暴れずに絶命した原因のようだ。

内臓は砂肝のほかは損傷が激しいので取れず。ガラは出汁に回す。

胸肉は肉たたきで叩いた上でできる限り薄切りに。ささみは別に薄切りに。ガラでとった出汁スープに塩味つけて、白菜等野菜を入れて鍋にする。わさびポン酢を用意しておいて、食べる直前にキジ肉を投入。さっと色が変わったところでわさびポン酢でいただく。

美味しいです。

臭みない。というか鶏と何が違うかと言われると何が違うのだろうか?地鶏並みの旨味はあるけど。鶏肉と遜色なし。うん、でも美味しく食べられたので良し。締めのうどんがまたうまし。

キジモモが余ったのでそちらは炊き込みご飯に。人参とキジもも丸ごと投入し少々味付けして炊く。ちょっと薄味になってしまったが、優しい味の他の料理を邪魔しないような炊き込みご飯となった。

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