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Manor Lords 序盤のレビュー&プレイガイド

Game Pass対応。大事なことなので最初に書きました

マジで何もない原っぱから領地をチマチマと築き上げるぞ!という領地経営シミュレーション。ほぼ個人制作で7年作ってようやくアーリーアクセスが始まったらしい。Kenshiみたいだな……(あれはアーリー開始で8年、正式に12年……)。
ウィッシュリストに300万人が登録しているという化け物タイトルだけあって、つい最近アーリーアクセスが始まったばかりなのにSteamレビューが既に8600もついててかなり怖い。そしてこの記事を書いている2時間程度の間に1000増えた。君たちそんなに領主になりたかったんか…??
まあでもなりたいよね 辺境でチート能力使ってイチからのんびり領主生活みたいなハーレム系ラノベいっぱいあるしな……

評判や実際の爆発的な売上はともかくとして、個人制作ゲーム(それはそれで信じられないレベルのクオリティではあるが)なので過度に期待してはいけない。
豪華で丁寧なUIやフルボイスのド派手なキャンペーン!!!!!とかは一切無い。無骨でゴツゴツした硬いパンをナイフでぶった切って、塊肉を乗っけて食ってるような、まさに中世(そういう食い物が中世らしいかどうかの時代考証は知りません)らしさのある手触りです。現状7.5/10くらい。
普通にNot for meの可能性もあるので、Game Passで触ってみるのがベターかとは思います。でも5/11を過ぎたら5000円になっちゃうので、買うなら25%引きされている今と言えば今です。

■最序盤のゲームプレイガイド

手探りのゲームはそれが楽しいという人と、何も見えない暗闇に手を突っ込むのがイヤな人にクッキリと分かれてしまい、こちらはKenshiくらいには「真っ暗闇」のゲームなので、本記事はレビューよりもプレイガイドに寄せています。

※スクショの都合上2つのデータを行ったり来たりしています

ニューゲームを選択すると、まずは紋章作成画面になる。

領主と言えば紋章だよね
ちなみにこれは「全てを破壊するホーリーハンドグレネードの紋章」です

紋章を作成し終えると、続いてキャンペーン選択画面になる。

・戦闘が一切無く、内政に注力できるキャンペーン
・全てのNPC領主が持つ土地を占領するキャンペーン
・すぐに襲撃されるのでそれを凌ぎつつ内政目標を達成するキャンペーン

の3つが並んでいるけれど、これらは単にワールドの初期設定のプリセットであって、実際には各条件・設定をプレイヤーがカスタマイズできる。

キャンペーン選択画面
左のキャンペーンは戦闘が一切発生しない設定になっているので、まずはそれを選ぼう
手探りで何もかもを学んでいく必要があるので、愚かな人間同士で争っている暇などない

キャンペーンを選択してゲームを開始すると、世界に放り出される。

ポイ

はいこんばんは~ というわけでね、今日はチート能力「時間を0倍~12倍速にする能力」「道路をノーコストかつ0秒で作る能力」を使って辺境領主暮らしをやっていきたいと思います!
とりあえず画面右下に時間経過速度の選択があるので時を止めよう
といっても等倍だと時間の進みはかなり緩やかなのでそこまで気にしないでもいい
とりあえず目の前にあるテントはこのままだと何の意味も持たないので、
野営地にアップグレードしよう
これで初期ユニットである5家庭(ユニットの単位)分の簡易居住地になる。
あくまで仮住まいであり、冬には耐えられないためその前に家を用意してあげる必要がある
初期資材はそのへんに野ざらしになっている
野ざらしの資材は雨に降られると破壊されてしまうので、それまでに倉庫を建てて収納したい
収納と建築の関係上、街をどこから作り始めるかはかなり重要。
チュートリアルのツールチップでもすぐに言われるけれど、いきなりドカドカ建て始める前に自分の領地のどこで何が採れるか(特に食料)は要確認。
マップはランダム生成で、今回は動物資源と石が豊富な土地となっている。
粘土・鉄はあっというまに枯渇してしまうような最低限の量しか埋まっていないため、
交易や自領地の拡大などで対応するしかない。
建築モードにすれば土地の肥沃度も確認できる。
特産品が2つある領地は土地が痩せているため、農業の好適地は限られている。
(特産品が1つしかない土地もあるが、その場合は土壌が肥沃で農地に適している)
この画面で言うと真ん中ちょっと右の緑色のエリアは将来的に農地にしたいので、ここの上にドカドカと建築物を並べるのは避けたい。
今回は画面中央の赤丸を街の中心とすることにした。
各資源がほぼ等距離に存在しているし、南北が小麦の栽培好適地となっている。

序盤の建物は概ね木造建築なので、何をしていくにしてもとりあえず伐採所を建てねばならない。ビルドメニューから伐採所を選んでクリックするとそこが建築予定地になり、まずは資材の運び込みが始まる。

丸太を採るための伐採所……を建てるために必要な丸太は最初から支給されていて、ゲーム開始地点のそばに転がっている。いきなり伐採所ではないものを建てまくってしまった場合は建物を破壊すれば返還されるので、別に詰んだりはしない。

建築資材は牛がえっちらおっちらと1つずつ運ぶので、資材のある場所からあまりに離れた場所に建てようとするとかなり時間がかかる。

建築資材は牛しか運べない。
それも丸太や板を1つずつ運ぶので、初期状態の牛1頭では全く足りない。
最初の牧畜施設「杭」では牛を1頭しか飼えないので、
早急に「小さな厩舎」にアップグレードして牛を増やしたい。

資材の運び込みが終わると建築が始まるが、建築作業は特定の仕事を持たない余剰の家族が担当するので、全ての家族に仕事を持たせてしまうと建築が始まらないことには注意が必要。

伐採所が建ったら家族を割り当てて木を伐らせ、木材を手に入れたら今度は居住地域を作る。ユニットは家に余剰があれば毎月増えていく。ユニットが増えないと文字通り人手が足りなさすぎて何もできないゲームなので、少なくとも2、3軒くらいはすぐに作りたい。

家は決まった大きさを持っていない。画像のように4点を指定すると勝手に大きさに合わせた分譲地にしてくれる。ある程度以上細長い家にすると土地をより多く食ってしまう代わりに家の裏に拡張スペースができるのだが、これが重要。最小スペースで家を建てると拡張スペースが生まれず、あとあと機能を増築できない。

画像ではチンタラやりすぎて5月になってしまっているが、本当はゲームが始まった3月に家を建てるべきであった。この時点で2家族分の労働者をロスしていることになる。

道は謎のチート能力により一瞬かつノーコストで作れる。
大抵のゲームでは倉庫・食料庫にアイテムを放り込めば「住民に供給されたことになる」と思うのだけど、このゲームでは倉庫に入れた資材を「生産者が市場で売り、消費者が購入する」ことでようやく供給された状態になる。資源を産出させても、市場への流通ルートが不健全だと供給が滞ってしまう。市場も固定の大きさではなく、家と同様の4点エリア指定型。
エリアを指定しておけば、売り物を手に入れた市民が勝手に露天を建ててそれを販売(供給)する。
画面上部の樽アイコン横の数字は「現在の貯蔵量で食料と燃料が何ヶ月保つか」を意味する。
食料は9ヶ月分の備蓄があるが、燃料が3ヶ月分しかないので3と表示されている。
燃料は薪割りをすれば年中増やせるので問題にはならないが、食料はそうもいかない。

ゲーム開始直後に所持しているパンは初期の5家族で食べていると4ヶ月で無くなってしまうため、早急に食糧供給を安定させなければならない。
食料は狩猟・農業・採集で獲得できる。いきなり農業に手を出すにはマンパワーや資材の問題があるため、ゲーム開始直後の食糧供給はお手軽な狩猟と採集で確保するのがベター。
狩猟には狩猟小屋を、採集には採集小屋を建て、それぞれ動物と木の実を作業エリアに割り当てれば自動的に採取してくれる。収納用の食料庫も建てよう。石材が必要になるが、初期資源の中に含まれている。
農業が軌道に乗ればそれが全ての食料供給を賄ってくれるゲームも多いが、本作では市場に流通している「食料の種類数」も発展のための重要なポイントになるため、狩猟・農業・採集の間に優劣はない。

初期状態では家を5軒建てると領地のランクが1上がる。
領地ランクが上がると開発ポイントを1もらえる。
いわゆるPerkであり、ツリー状になっている特性の中から1つを選んで獲得できる。

開発パッシブツリー。
狩猟/採集・農業・経済・採掘/軍事の4ツリーに任意でポイントを振れる。
あれこれ取りたくなるが、3ポイントを獲得した時点でかなり厳しい壁にぶち当たる。
振り直しは無いため、取得は慎重に。

領地ランクをこれ以上に上げるには家のレベルを上げる必要がある。
家のレベルアップには「特定施設が建っていること、その家に対して衣・食の供給が十分であること」が条件となっている。開拓系キャンペーンでは領地ランクを「大きな町」に到達させることが勝利条件になっているので、家のレベルアップ条件を満たせるようなまち作りに注力することになる。

領地ランク:小さな町へのアップグレードには家Lv1、Lv2、Lv3がそれぞれ一定数必要になる。
家Lv2にするには教会・2種類以上の食料供給と基本的な衣類系素材(革とか布)の流通があればいいが、家Lv3には酒場の稼働が必要になる。酒場にはビールが必要で、ビールには大麦が必要で、大麦を得るには農地の開拓、もしくは交易が必須となる。
農業は家とは別に「農家」を建て、そこにユニットを割り当てることで可能になる。
農家に割り当てられたユニットは近くの農地を耕し・種を蒔き、収穫する。
肉と木の実だけではそのうち人口の増加におっつかなくなるので、農業はどのみち必要に迫られることになる。ちなみに農業には連作障害の要素もあるため、小麦用の畑を作ったらもう小麦はそれで安泰!とはいかない。そもそも肥沃度の問題で農適地は限られているので、どこにどれだけの農地を作り、いくつの家族を割り当ててどのように運用するか……はかなり悩ましい
農業も軌道に乗り、ある程度発展した状態。
集落以上町未満という感じ
テスト中の機能だが、領地の中をのしのし歩ける領主様モードもある
おお、住民たちが元気にやっておる・・・

別に何ができるわけでもないのだが、これを導入しようという作者のセンスは信頼できる。
「意味は無いけど、やりたいでしょ?」という要素があることでゲームに一気に血が通う

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