異世界の創造者 ファーストインプレッション

プレイタイム5時間くらいの雑感

【20%OFF】異世界の創造者 [くえたろう] | DLsite 同人

ElinのKickstarterが超絶大成功し、数千人の観光客共がAlpha版のリリースを延々正座しながら待ち望んでいる……というとてもスマートなタイミングで本作が発売されたので、正座のしすぎで足が痺れてしまった俺みたいな奴がいっぱい買っているみたいです。よかったね

というわけで全体的には「マイルドなElonaライク」。elonaライクと言うか正しい意味でのroguelikeと言うか…正確な定義は不明なので各自よろしくやってください。

ゲームバランス的なところをざっくりとelonaと比較すると、

・開始直後から3人までパーティーメンバーを増やせる/最大5人まで増やせる
・メンバーはプレイヤーと同じキャラメイクを通じて作成できるので、プレイヤーとほぼ同等の強さを持つ
・ヒーラーは単純な条件分岐でヒールスキルを使うのでバンバン回復してくれる
・食べものが腐らない
・呪われたものを食べても吐かない
・消耗品類が安い、というか物価が常識的
・薬が安い
・仲間は街に行くたびに自腹で消耗品を買ってくれるのであれこれ持たせる手間がない
 (クエストの報酬も山分けだけど)
・装備品スロットが少なく、オプションのパズルが比較的容易
・眠気を放置しても倒れない
・餓死しない
・その辺を歩いているだけでメチャクチャ事故って死んだりしない

作成できる仲間NPCがプレイヤーと同じ強さなことと、理不尽イベントが排されていることで「なんか街の中を歩いていたら排除不可能な化け物が勝手に沸きまくって世界が滅びた」「そもそもプレイヤーの生まれ方を間違えて詰んだ」みたいなことが起こらないので、かなりとっつきやすく遊べると思われます。特に飯が腐らないのは本家もこれでいいでしょ、と思えるくらいストレスフリー。
そうなるとどうしても「Elonaと比べてヌルいというか、やけにフレンドリーだな…」という思いがチラチラとよぎるわけですが、別にストアページでもElonaの文字列は1文字たりとも出てこないので、ヨソはヨソ、ウチはウチと唱えることで霧消させましょう。

一方で、
・あらゆるアイテムが最低1単位の重さを持っているので、巻物や薬をはじめとした消耗品がとんでもなく嵩張る
・味方がアイテムをなんでもかんでも拾いまくるので(何を拾うかは設定で変更できる。特に素材類はパーティーメンバーに拾わせると街に戻った時に自動で全て売り払われるので拾わせない方が良い)鑑定が大変(プレイヤーが持てるアイテム量はかなり限定されているので、仲間がアイテムを持ってくれるのはいいんだけど、それなら味方の手持ちまで一括で全鑑定したい)
・全体的に画面が小さすぎて見づらい
・味方が攻撃スキルを使ったり使わなかったりする 近接キャラならともかく魔法使いがサボるとかなり弱くなるのでバンバン撃ちまくって欲しい
・操作を簡略化しすぎてZ、X、Shiftのキーが役割を持ちすぎている。この3キーでほぼ全てのことをやれるのはいいんだけど、それはそれとしてキーボードショートカットが欲しい
・「序盤からヤバいことをしてくる敵」がいないので戦闘が大味。敵の攻撃力が低く、味方が回復だけはきっちりやってくれるので(手持ちのポーションまで投げてくれる)、明らかにレベル差がありすぎる場所に突っ込んでいったり、味方の遠隔職が分断されて一人で敵に囲まれたりしない限り死にようがなさそう
・街が(おそらくはほぼ)ランダム生成なので、宿屋や食料品店などの少なくともそれは欲しいでしょ、みたいな施設が存在しない事がある

など、調整できそうなところもいくらか散見されます。今のところ一番困るのはアイテム所持制限。街に戻れば格安でいくらでも預ける事ができるけど、ダンジョン探索一回で溢れかえるくらいアイテムが出るので…

◾️実際のゲームプレイ

・キャラメイク
 職業設定あり、種族設定なし。ポートレートはAIで作ったらしきそこそこ良い顔が大量に並んでいます。全身描かせるとAIだなーって絵になっちゃうかもしれないけど、顔だけならまあこれでいいよね。愛着は後から勝手に沸きます。
 リロール厳選できるのは初期アビリティ、初期スキル、初期装備の3つ。どれも誤差とはいえないくらい振れ幅が大きく、固定化もできないのである意味elonaのステータスロールよりよほど沼かも。特に装備はかなり強い物からほぼ呪いの装備みたいなものまで大きく振れます。

・チュートリアル
基本操作のチュートリアル。
とにかくほぼ全ての操作を矢印キーとZ,Xキーで行うので、そこは徹底して教えてくれます。いきなり人肉を食わせてきたりはしません。

・開始後
ゲームタイトルの通り、世界はプレイヤーキャラの力により創造されているので、開始直後の世界は小さな島でしかないわけですが、依頼をこなすと得られる名声値を消費することで世界を拡張できます。
それを繰り返していると自然とメインイベントが発生し、ゲームの進行に合わせてストーリーも適宜進んでいく…という作り。
好きにプレイしていれば(名声さえ得ていれば)勝手にシナリオが進んでいき、世界も広がっていく……という流れは秀逸。アイテム装備枠が少ない分、プロパティがギッシリ詰まった装備品も現時点で散見されるため、ランダムダンジョンの探索も面白いです。

というわけでファーストインプレッションとしては「粗はあるけど割と面白い」「elonaライクではあるけれど誰もelonaとは言っていない」と言うことで7.5/10くらいの出来です。開発者が修正、アップデートに意欲的である(ご自身のウェブサイトで要望の聞き取りをされています)ことを加味すると十分「買い」です。

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