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「ひばりの朝」2巻発売! ヤマシタトモコインタビュー《アンコール掲載》

※2013年7月 FYnetに掲載された記事を修正のうえ再掲したものです。

1巻インタビュー↓

男からは性的に扱われ、女からは敵と見なされるーー。

毒の渦中にたたずむ中2少女・手島日波里の鮮烈な10代を描いた
話題作「ひばりの朝」。

その待望の完結巻がいよいよ発売!
完結に寄せてヤマシタトモコ先生にインタビューを敢行しました!

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怪作にして真骨頂、完結。

「『おなじ女』ってあたしとあのこが?」
“父親からの性的虐待”。学校中に広まった噂に日波里(ひばり)は完全に居場所をなくすが、彼女に恋する同級生・相川(あいかわ)はその手をとろうとする。
また一方で、日波里の闇を知った富子(とみこ)は、女としての劣等感を抱えながら恋人・完(かん)との7年の歪みに対峙する瞬間を迎えていた。
男は、女は、少年は、家族は、毒の渦中にたたずむ少女に何をもたらすのか──?
人の心の光と泥濘(でいねい)を深く怜悧(れいり)に切り取ったヤマシタトモコの新たなる金字塔、ここに完結!

『ひばりの朝』② 本体価格700円+税(B6判)

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ポスター


編集部(以下、):ひばりの朝完結おつかれさまでした。

ヤマシタトモコ(以下、):ありがとうございます。なんとか終えることができました。皆さんがどう思われたのか、感想をお聞きしたいです。


:手島日波里と、彼女をとりまくさまざまな男女の感情を毎回鮮烈に切り取ってらっしゃり、「ぞくぞくする」「深くハマる」という声が寄せられましたが、ヤマシタ自身、この連載の立ち上げから最終回までの描き味はいかがでしか?
連載序盤、喫茶店でネームを練ってらっしゃる様子などがツイッターで書かれていらっしゃいましたが。

:思いがけず美知花がぐんぐん個性を発揮して日波里の鏡になってくれたので、自分の中でテーマがより明確に、話もぐっと進んでくれた感じがします。
はじめはこの話を考えるのが精神的にきついと感じるときもあったのですが、描いているうち、次第に冷静になっていったように思います。

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全国共通POP


:女性向け雑誌で描き初めて5年目になりますが、執筆する上で意識の変化はありますか?

:うーん、相変わらずただただ必死です。

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書店チェーン別POP


:この5年、カラーイラストを描く上での変わったと感じることや、
  意識的に変えたことはありますか?

:ひばりの朝に関しては、作品全体のイメージが比較的はっきりしていたので、そのイメージに合わせてちょこちょこと今までと違うアプローチをしたり、楽しかったです。

ぼかしを多用したり強い色を使ったり
違う塗り方の要素を組み合わせたり。

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:「ひばりの朝」の中で、お気に入りのシーンやイラストはありますか?

:美知花が母親に「言ってるコトがおかしいよ」と言うシーン。美知花もまた孤立無援です。

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:作品を執筆する上で、励みになることはありますか?

:やはり読んでくださった方のお言葉が、いちばん、とんでもなく、猛烈に。です。

:最近ハマっていることやものはありますか?

:1巻のインタビューを見返したら「SHERLOCK」と答えていましたが、相変わらずSHERLOCKです。
そして英会話に通っております。
あとユッシ・エーズラ・オールスン作『特捜部Q 檻の中の女』がたいへんおもしろかったです。


:SHERLOCKに相変わらずハマっている様子です。

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カスタムパーツで作ってみましたレゴ。
この夏、イギリスに旅行も行ってまいります。

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特捜部Qの挿画で自分のPCをデコりました。うーんかっこいい。

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新しいトランクも…特捜部Q。

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うちのいぬです。かわいすぎますね!


:今年後半、やりたいことは何ですか?

:英語の勉強。勉強らしい勉強をするのは高校卒業以来14年ぶり(14年ぶり!)なので楽しいです。

:最後にフィールヤング読者へのメッセージをお願いします。

:ひばりの朝、苦しい内容の話ですが、何か感じていただければ幸いのかぎり。でございます。

:ありがとうございました!

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8/6(木)にヤマシタ先生の最新作『違国日記』6巻が発売いたしました!
お試し読みはこちらから◎

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叔母と姪、年の差ぐらし、1年。

「朝、なりたいものになりなさい」と言いながらも、
実里は娘を自由にさせない母だった。
そんな母が亡くなり、世界が広がって1年。
朝は、軽音部の冬公演に選ばれた同級生を羨んで、
自分も歌詞なら、と書いてみた。
非凡な何かを見つけてくれるかも、と。
しかし、彼女が初めてのポエムを無邪気に見せたのは、
小説家・高代槙生なのであった………。
「なりたい自分」探りは子犬の突進のごとく。若木がさえずる第6巻!

『違国日記』⑥ ヤマシタトモコ 本体価格720円+税<B6判>

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