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はじめまして。

color+shape®︎カラーコーディネーターの
Maki Nakamuraです。

ファッション、インテリア、アート、食卓…food
ライフスタイル全般を色をテーマにして綴っていけたらと思っております。

どうぞよろしくお願い致します。

第一弾は…アートのお話から♡

モンドリアン展に行ってきました♪

先ず☝️の、感想は…
『コンポジションだけでは
モンドリアンは語れない〜』です🙇‍♀️

モンドリアンと言えば、
コンポジションシリーズしかしらなかった私😅

そのコンポジションシリーズが生まれたルーツが
見え、大変学びとなった展覧会でした。

暗いトーンの風景画から始まり…

ヘイン河畔-水辺の木々 1905

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dk dlトーンの印象。

徐々にトーン、明度が上がっていく印象


ダイフェンドレヒトの農家

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トーン表示の参考に…
日本色研PCCSトーン表引用


筆のタッチが絶妙に素敵!さまざまな筆使いを
されていました。
牛、鶏を絵の具をチューブから
出しただろう的なのに、
これまた繊細でセンスを感じずにはいられない。

題名には木々とつく作品も多く…
モンドリアン、後の作品コンポジションシリーズの
縦の直線のルーツに気付きワクワク♡

故郷オランダの広大な風景画は横の直線のルーツとなるのかな?なんて思いながら拝覧しました♪

キュビスムな時代→形が分解され具象から抽象へ。

コンポジション木々2
1912-1913

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この時も未だ私達が知るモンドリアンの三原色は
全く使われておらず驚きました。
sf〜lt 時々Bトーンが多く…
モンドリアンの色彩の幅の広さを知ることに。

色面楕円のコンポジション
1914はパリ時代に完成させた

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「オランダカイウ」青い花はゲーテの色彩論の影響を受けているという解説が興味深い。背景の黄色に対して白いオランダカイウを敢えて青い花にし、雄しべの色は青い花に対しオレンジとし、補色、対比の性質を利用した配色でした。

生活の為に描いていた作品だそう…。


砂丘、海(地平線)と名のつく作品からは横の直線を意識したように感じる。


「少女の肖像」も同じくゲーテの色彩論、補色を意識した色使いの作品。
額、顎、首の補色の水色を使われていたり。


そしてモンドリアンが描く女性からモンドリアンの優しい眼差しを感じる。
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こうして形の分解、色の分解、
最後は縦横の直線、三原色へ帰り

純粋な美の実現のために究極の絵画を
求めたモンドリアン。
垂直線と水平線、赤、青、黄の三原色と
白黒、グレーによる組み合わせの調和が
造形の基本的な原理と考え、
コンポジションシリーズが誕生した。


モンドリアンにとって、垂直線・水平線はとても大切なことだったと書かれておりますが、
原点はやはり故郷の風景だったのではないかと
思うのです。




【ディスティルWikipedia】
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/デ・ステイル
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デ・ステイル は、1917年にテオ・ファン・ドースブルフがオランダのライデンで創刊した雑誌、及びそれに基づくグループの名称。「デ・ステイル」とはオランダ語で様式を意味する。

(リーダーであるドースブルフの考えは、絵画よりもむしろ建築を重視し、1924年には、垂直と水平だけでなく、対角線を導入した為対立となり、モンドリアンが脱退することになる)

今回の展示にはなかったのですが、1926「コンポジション」菱形の作品。ベースを菱形にしたのは四角の中の斜線を直線に置き換える為??


モンドリアン40代後半からようやくコンポジションシリーズへ…。

パンフレットの作品
大きな赤の色面、黄、黒、灰色、
青色のコンポジション 1921

父が残してくれた画集1969発行
安東次男さんの解説より

赤・黄・青を伴ったコンポジション1930

赤・黄・青を伴ったコンポジション1930 51×51 cm油彩赤という色は、土俗的な色である、と同時に心理的な色だ、卑しげな赤もある、人間の欲望を覗かせるような昏い赤もある、迷信的な赤もある、総じて人間の知性には縁遠い色だ。そういう赤を二次元の世界に定着することには困難もあるし、危険も伴う。しかしこの赤は美しい。抑制され、しかも全体に均等な輝度をゆきわたらせた、解放感のある赤といえよう。白のバックを発見したこともネオ・プラスチシスムの功績だろうが、純粋な赤もまた幾何学的抽象の中でしか主調として安定しないかもしれない。モンドリアンにとりわけ大きな赤の色面が鮮烈に現われるのは、このほかに1930年のもう一点(ほぼこの作品と同じ構図)があるくらいのものであろう。

そして…展示はなかったですが
未完成、モンドリアン最後の作品
ヴィクトリ・ブギウギは
色も直線も…モンドリアンの画家人生そのもの!

直線に拘りディスティルを脱退した理由も納得。

モンドリアンでも、68歳位までは安定したアーティスト人生を送ることが出来なかったご様子。
だからこそ、モンドリアンの表現したかった情熱が
コンポジションに込められていて、世界的に認められたワケですね。

ストイックな思想に圧巻〜🙏🙇‍♀️

まだまだ興味深い話も多々あります。
作品(色)を音として表現されていることも。
有彩色(音)無彩色(騒音)の対立関係を重視していたそう。
ジャズやダンスが好きだったモンドリアンの
晩年の作品はリズムを表現しているそう。

そしてそして…珍しい作品を発見♡

1917年の〈色面のコンポジションNo.3)

1917年10月の創刊号で、モンドリアンが最初に公にしたディスティル「絵画における新しい造形」の11回連載の初回分が掲載された。

モンドリアンは原色について言及していながら、その当時の人々は混じりけのない色に慣れていないと感じ、実際には色を薄めていた。

原色を弱めた色(茶、灰青、薄桃色)を使用。

「自分自身を現在の環境と世界に適合するためにしばらく抑制色」を使用すると、ディスティル編集者であったファンドゥースブルフに説明したそう。

黒い縁のないNY時代の晩年の作品を予測させる作品。


余談ですが…どちらかと言うと私に馴染む彩度は
こちらかな、と。

そして、なんとショップにこの作品のハンカチが売ってました♡モンドリアンらしくないトーンですが、面白い発見が嬉しくて…思わず友人へのプレゼントと自分用に2枚購入〜♪

一点一点の読み解きが楽しくなる展覧会でした♫

戦争の時代に生き延び、20世紀の世界のアートシーンに多大な影響を与えてくれたモンドリアンの存在はすごい!


SONPO美術館
6月6日まで開催してます。
ぜひ、オススメです😊

https://www.sompo-museum.org/

Have a nice day〜♡
Enjoy color
Feel art♡

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