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【KOGURE FUTSAL ACADEMY】第1回レポート「フットサル監督が最初にやるべきことは何か?」

第1回目は、フットサルの監督がチームビルディングをしていく上でベースとなる考え方やマネージメント術などが主なテーマだった。“監督”とはそもそも、チームに対して何をしなければならないのか。その仕事の全体像や、どの局面でどんな考え方が必要か、それをチームにどのような順序で落とし込んでいくべきかなど、「木暮流・フットサルチームの作り方」の概要が披露された。

その中でこの日特に強調されたのが、「プランニング」の重要性だ。

まず初めに、チームとして①いつまでに②何を達成するのか(例えば3年以内にリーグ優勝するなど)という目標を明確にする。そしてそれを達成するために③どんなフットサルを志向するのか(即ち“プレーモデル”)を決める。木暮氏は監督に就任すると、チームの始動日までに必ずこれらを整理して初回の練習に臨み、自らのビジョンを全選手、コーチ、スタッフに明確に打ち出すようにしているのだそうだ。

当然、その後チームを指揮してシーズンを戦っていく過程でそのプレーモデルが微調整されることなどはあるが、基本的なコンセプトが大きく変わることはない。ピッチでのトレーニングを始める前に、監督がチームの完成図を見せ、それを達成するためにどのように取り組んでいくかをきちんと整理し、チーム全員で共有する。その上で、各自にどんな役割を求めるかということに落とし込んでいく。

チームを構築する上で、初めにそれを明確にし、目線を合わせてスタートすることが強いチーム作りの第一歩であり、それには事前の入念なプランニングが必要不可欠というわけだ。

また、木暮氏が緻密なプランニングを行うのは、当然ながらシーズンの始動日の前だけではない。日々の練習、試合、あるいはミーティングに向けて、チームのプレーモデルに基づいて毎回入念なプランニングを行うのだそうだ。

「監督として良い準備をすることこそが、選手にとって一番の助けになると考えています。選手たちはコンディションを保つために、例えば『良い食事を摂る』『質の高い休息を取る』といった良い準備をする必要がありますよね。それと同様に、監督も選手がプレーしやすい環境を整えるための準備を怠ってはなりません。様々なスカウティングや分析、フォーマットの作成やミーティングの準備など、ピッチ外の時間で最大限の準備をしないと良いトレーニングにはなりませんし、逆にその整理・準備がきちんとできていればすんなりとトレーニングに入ることができます。僕自身、ピッチサイドで指導している時間よりも、その準備のためにパソコンに向かっている時間の方がはるかに長いです」

この他にも、どんな情報を基にチームのプレーモデルを決めるか、監督としてどんなことにアンテナを張っておくべきか、トレーニングデザインの考え方など、実に多様な内容が盛り込まれた第1回となった。

木暮氏の話は豊富な経験に基づいているだけでなくその全てが論理立てられており、非常に理解しやすい。フットサルのチーム作りに必要なことが体系的且つ細かく整理されており、全てがそれに基づく言葉だからこそ論理的矛盾が無いのだ。

全6回のうちの初回にして、早くも極めて内容の濃いものとなった「KOGURE FUTSAL ACADEMY」。フットサルを学ぶ場として、いま日本国内でここを上回る場はおそらく無いはずだ。日々の指導の質を高めたい方、フットサルの理解度を一層深めたい競技者の方。木暮メソッドを吸収して、より高みを目指してみてはいかがだろうか?

文:福田悠

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