見出し画像

愛していると言ってくれ

「愛してる」って軽はずみにいう男は信用ならねえ。



って、常日頃から口走ってきました。
あながち間違いではないと思ってるけど、実体験に基づく検証結果がございます。





かつて私に「愛してる」と言った男は
私のことなど愛してはいなかった。

まぁそれも言い切れるのかどうなのか、人の気持ちは分からないから、少なくともその時はそうだったのかもしれないんだけど

その男は結婚していた。


最初はもちろん、知らなかった。


バツイチ子持ちだとは聞いていたものの

自分のことを「パパ」と間違えて呼んだり
SNSで同僚から「家族サービスですか?」とコメントを貰っていたり

挙句の果てには、初めて夏にお会いした日
左手薬指が指輪の跡を残して焼けていた。

海外の拠点で働いていたので、会う機会も少なくてまぁ気付かなかった。気付けなかった。



そんなアイツは、私によく「愛してる」と言った。

身体を重ねる時だけに。

これは私を愛してるんではなくて
この行為を愛してるってことだな、って全てが繋がって全力で冷めた。


そんな思い出があったので


私はとても「愛してる」が嫌いで

言うことにももちろん抵抗はあるし
言われることにも凄く嫌悪感があった。


ということで、調べてみました。


***************

「愛」とは、そのものの価値を認め、強く引き付けられる気持ちや慈しむ心、大事なものを慕う心などを意味します。

「愛してる」とは、こうした感情を抱いていることを示す言葉なのです。

「好き」は、心が引き付けられたり気に入ったりする気持ち

それに対して「好き」の意味とは、心が引き付けられたり、気に入ったりする感情のこと。

「愛してる」と被る意味合いもありますが、「好き」がさらに深まった感情が「愛してる」だと言えるかもしれません。


「好き」と「愛してる」のいちばん大きな違いは、それが一方的なものなのか、相互間に存在する感情なのか……という部分です。

愛が育つとき、そこには必ず、お互いの共通した、「相手を大切に想う」という気持ちと行動が伴っています。

「愛」には責任が伴うので、結婚したいと気持ちがあるかどうかが最大の理由になります。

日本には、愛=結婚、と考えている男性も多数います。そのため、「愛してる」と口に出して言うことは、結婚を考えているんだよ、という印にもなります。

**************




ほう、なるほどね・・・わかったよ。
わかったけどもね。



「愛してる」への戸惑いやアレルギー反応は、まだもう少し 消えそうにないけど

突然送られてきた
タミオ君からの「愛してるよ」LINE は

思いのほか違和感がありませんでした。



我々は基本的に、日常会話はLINEの文字入力のみで行っており、表情はもちろん声のトーンだったり実際のテンションはわからないのだけど


それが当たり前になっているからなのか

単純に波長が合っているのか

思っていることを伝える・伝えてもらう という基本的なスタンスを構築するのに話し合いを重ねた結果なのか

出会ってから約3カ月、交際に至るまでに、人より多くの言葉をたくさん交わしてきたような気がする。



大事なことを「文字」でしか伝えない状況を当たり前にしたくなかったばっかりに、想いがダダ漏れだしてから交際に至るまでの奇妙な期間はあったものの

ちゃんと受け止めてもらえることも
ちゃんと伝えてもらえることもわかって

そのことをお互いが、きっと同じぐらいのレベルで喜んだり幸せに思えたり、少しだけ胸が締め付けられたりすることも、わかった。


もう寝てるかと思って送った という

「愛してるよ」の文字は


誰が打っても同じに見える【文字】だけど

数年前にベッドで何度も囁かれていたはずの其れとは
重みもありがたみも違いました。





私はまともに返事をすることもできず

はぐらかしてしまったけど


いつか素直に受け止められる日が来るんだろうか。
私も同じ言葉を、素直な気持ちで返せる日が来るんだろうか。



この年になって

「好き と 愛してるの違い」
「恋 と 愛の違い」

を、Google先生に問うことになるとは。



あんなに気持ち悪かった【愛してる】の言葉が、少しだけ記憶の中で透き通った気がしました。





とりあえず、同じように愛情を言葉にできなくても
せめて愛されるに相応しい女になろう。

ちゃんと、返したい。




そして最後に
タミオ君に、突然『愛してる』という言葉を使った真意を問うてみたところ

まさかの
『ワンオク聴いてた。わかるでしょ、何の歌か。』

と、嬉しそうに言っていた。


ワンオクに感化されただけでした。

分かるけど
『分かるでしょ』はやめんかい。


wherever you are!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?