祖母と三途の川



数ヶ月前に私の祖母が亡くなった。


とても悲しかった。

悲しみの波が押し寄せては引いて、
また激しく押し寄せては静かに引いていく。
その繰り返しで、久しぶりにこんなことが頭に浮かんだ。


“人は死んだらどうなるんだろう”





おばあちゃんがどこに行ったか心配で、居ても立っても居られなくなりスマホで調べてみたら


「それは死んだ人にしか分からない。」


と出てきました。
、、、いや、そりゃあそうやねんけどさあ。





前に“宝くじ 当たる方法”と検索したら


「当たるコツはクジを買い続けること!」

と検索結果に出てきたこと思い出したよ。
、、いや、こんなん思い出させるな。


、、、、いや、こんなん検索すんな!





死後の概念や教えというのは住んでいる国や宗教によって違う。

ここは日本なので取り急ぎ日本の仏教の場合で調べてみたところ、
仏教における“三途の川”という教えが興味深かったのでnoteにします。






まず”三途の川”というのは誰しも聞いたことがあると思いますが

これはこの世とあの世を隔てる川のことで、急死に一生を得た人は「三途の川が見えた!」ってよく言いますよね。



死にかけた人の常套句でもありますが、

「川が流れてて渡ろうとしたら知り合い(または家族やその人に近しい人間)に引き止められた、、!」って話す人もよくいる。





そんな三途の川ですが、
死後、死者はこの川を渡る。

そしてこの川を渡るのには”六文銭”いるらしい。


“六文銭”というのはその名の通りあの世で使うお金のことで、川を渡る運賃なんだって。




棺の中におばあちゃんが入る時、
”六文銭”と書かれた紙を胸元に忍ばせてたから私はとてもびっくりしました。



死んでからもお金がいるなんて、死後の世界もなかなかアコギだなあ、、。
(と思って調べてみたところ六文銭に当たる金額は、今の貨幣価値で195円らしいので川の渡し賃としてはなかなか妥当でした。どこリアルにしとんねん。)






私のおばあちゃんはちゃんと六文銭を持って行ったけどもしもこの六文銭が無かったらどうなるのか、、。


これも調べてみたら
懸衣翁(けんえおう)と奪衣婆(だつえば)という老夫婦に、着ている服をお金の代わりに剥ぎ取られるらしい、、。

なんというクソババクソジジイ、、。




そんで、その死者が生前にどれほど悪さをしていたかどうかで剥ぎ取った服の重さが違うんだって。
その服が重いと三途の川を渡るのもとても苦労するらしい、、。




生前に良い行いをしていれば楽々、川を渡れるんだって。

そんな”三途の川”。






私のおばあちゃんはとても人当たりが良く、お喋りと歌うことが大好きな人でした。

自然とおばあちゃんの周りには人が集まって、その場がパア〜ンって明るくなるの。




お葬式の日は沢山の人がおばあちゃんを思って泣いてくれた。

みんなから愛された、そんな人だったから川はとてもスムーズに渡ったでしょう。


仏教の教えを鵜呑みにして全部を信じてるわけではないけど、
船に乗って川をスイス〜イって渡るおばあちゃんを想像したら何だかとても心が安らいだのです。





日常の中で、
ふとおばあちゃんを思い出して悲しみの波がまた押し寄せてくるけど、
前みたいな乱暴な波じゃなく今はとても緩やかな波


楽しかった思い出も一緒に乗せてきてくれるのです。




49日も終わりました。
仏教の教えによると49日は閻魔様の最終審判で極楽浄土に行けるか決まる日だったんだって。

おばあちゃんが極楽浄土っていうところでカラオケしてるところを想像すると、可愛くて嬉しくなりました。




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