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この恋は勘違いですか...? 中編 リメイク版

(21/10/28 公開作品)

?)コソコソ…美玖上手くできるかな

?)きっと大丈夫だよ!

○)なんで僕までこんなことに…

?)あなたが昨日美玖の告白を断ったからでしょ?

?)そうだそうだ!

?)ちょっ!丹生ちゃん!声大きいし顔を出さない!

丹)ご、ごめん、美穂…

○)…大丈夫なのかな

…今僕は金村さんの親友の丹生さんと渡邉さんと共に廊下の角に隠れています

何をしているのかというと昨日金村さんの告白を断ったのはご存知だと思うが、帰り際に言っていた「勘違いじゃないって認めさせてやる」というのを証明するとのことで見守っていたのだ

視線の先には廊下で突っ立っている金村さんがいた

というわけでまずは男子の前で転んだり物を落としたりして、僕の優しさは当たり前じゃないことを見せてくれるらしい

因みに隣にいる二人に金村さんが相談して彼女達が提案したらしい…

○)というか大丈夫なんですか?

渡)ん?何が?

○)こういうことして色目使ってるとか変な噂流されちゃったり…

渡)大丈夫だよ~、ちゃんと根回ししてるから!

丹)さっすが!人気者美穂!

渡)丹生ちゃんほどじゃないよ~

丹)えへへ~

○)二人で何やってるんですか…

渡)でも本当に大丈夫だから、ちゃんと考えてるし

○)それなら良かったです

渡)あ、それとさ?

○)何ですか?

渡)敬語やめない?

丹)明里も気になってた!同級生なんだからタメ語でいいじゃん!

○)わ、分かった…

渡)よしっ、お、ちょうど男の人通るから今いいんじゃない?

丹)そうだね!

二人が金村さんに合図をし歩き始める、そして…

金)きゃっ!ドテッ!

金村さんに向かって歩いている男子とすれ違い間際に見事に違和感なく転ぶことが出来た

ここで金村さんの想定では男子がそのまま通り過ぎ、僕の優しさは当たり前じゃない!と思わせたかったのだろう…が

男子)あっ!大丈夫!?金村さん!

見事に立ち止まり起き上がらせるために手を差し伸べてくれた

金)えっ、あっ、うん!ありがとう

男子)けがはない?大丈夫?

金)うん、大丈夫だよ~、ありがとうね

男子)ううん、全然いいよ、気を付けてね、スタスタ…

金)…?

○)…見事に助けてもらってたね

渡)…だね

丹)たまたまじゃない?

○)…だから当たり前の事なんだって

渡)まぁ…そうだよね

丹)いや!そんなことない!こんなに人間優しいはずがない!

渡)人間不信すぎるでしょ…

丹)でも次の作戦はきっとうまくいくよ!

渡)…だと良いねぇ…

…なるほど、二人の提案と言うより丹生さんの提案なのか…

ということで次は物を落として拾ってくれるかの検証なのだが…

ぽとっ

男子)あっ!金村さん!

金)へっ!?は、はい!

男子)これ落としましたよ?

金)あ、ありがとうございます

男子)全然大丈夫ですよ、気を付けてくださいね、スタスタ…

金)…???

丹)…あれ?

渡)…まぁ予想通りだね

○)…ですよね

丹)…予想外だぁ

渡)…丹生ちゃんは人を信じることから始めよっか

○)というか僕より丁寧な対応な気がする…

渡)うん…○○くんも優しいと思うけど私が聞いた話よりも丁寧だったと思う…

なので頭の上にはてなをつけた状態で金村さんは突っ立っていた

○)…気になったんだけどさ

渡)…どうしたの?

○)金村さん、自分で人気あるって気づいてないのかな?

渡)気づいてないと思うよ…?

○)告白とかされたりとか…

丹)あるけど数人なんだって、なんか近寄りがたいとか聞いたことあるよ?

渡)それにその数人も外見で好きって言われたから断ったって

丹)そうだね~、中身見て欲しいみたいだからね~

渡)まぁいずれにせよそこまで男の人に人気があるとは思ってないと思うよ?

○)なるほど…

丹)どうして急に?

〇)いや、普通に金村さんに男の人からの人気があったら男側からしたら話せる口実が出来るから飛びつくのは当然だと思うけど…

渡)飛びつくって…獣じゃないんだから…

丹)ということは美玖が可愛いから助けにくるんだ!不純!

渡)やばい…人間不信から美玖よりの考えになっちゃった

丹)まぁでも後で聞いてみたら?

○)そうだね

その後休憩時間になるごとに場所を変え作戦を決行するも、同じ結果に…そしていつのまにか昼休憩となっていた

金)なんでみんな助けてくれるんだろ…

渡)それが普通だと思うけど…

丹)ごめんね、失敗しちゃった

金)ううん、丹生ちゃんのせいじゃないよ~

渡)まぁ結果が分かってた検証だったけどね

○)あのさ、金村さん、聞いてもいい?

金)ん?なに~?

〇)なんで3人僕の席で昼ごはん食べてるの?

丹)いいじゃ~ん!みんなで食べたほうが楽しいし!

○)良くはないよ…周りの視線が痛いし…

渡)そういうのは気にしないの!

丹)そうだよ!

〇)う~ん…

渡)というか聞きたいのそれじゃないでしょ?

〇)あ、そうだ、…

金)…どうしたの?

○)…どうやって聞こう

渡)…確かに聞きづらいね

金)え、なになに~?

渡)丹生ちゃん頼んだ!

丹)分かった!美玖って自分が可愛いって自覚ある~?

○)おぉストレート…

渡)さすが純粋っ娘

○)その割には人間不信なんだね…

金)う~ん…確かに嬉しいことに言われることが多いけどみんな言うから信じられないというか…

丹)わかる!

○)分かるの…?

金)でも私が可愛いってみんな思ってくれるのが本当だとしたらやっぱり…

丹)そうだよ!美玖に話しかけたいからそうしてるんだよ!

金)…なのかなぁ

渡)丹生ちゃん…人を疑うのやめなって…

丹)だって私の大好きな美玖が変な男につかまっちゃったら嫌だもん!

渡)そういうことか…

金)でも…いろんな人に助けてもらったけど、なんか○○くんに助けてもらったときのあのときめきはなかったなぁ…

丹)下心がバレバレだったんだなぁ…

渡)その言い方やめなって…でもということは?

金)うん…やっぱり勘違いじゃなくあの時から○○くんのことが

○)ちょ、ちょっと待って!

金)え?どうしたの?

○)どうしたの?じゃなくて、ここ教室の真ん中だし…

金)あ、ごめん

丹)でももう言っちゃってるようなもんだけどね~

渡)どう?○○くん?美玖が本気だってこと分かった?

〇)まぁ…うん…昨日の時点である程度は分かっていたけど…より分かった気が…するかな?

渡)煮え切らないなぁ…

丹)はっきりしなよ!バンッ

ガシャッ、バシャッ

机をたたいたはずみで置いてあったペットボトルが倒れ○○にかかってしまった

○)うおっ

丹)あっ、ご、ごめん!

○)全然いいよ、丹生さんは大丈夫?

丹)えっ、怒ってないの…?

○)え、何で?

丹)何でって…○○くんにこぼしちゃったし…

○)怒ってないですよ、わざと頭からかけられたわけじゃないんですから…そうじゃないでしょ?

丹)そ、そうだけど…

○)だから気にしなくていいよ、ちょっと拭いたら終わりだし

丹)…美玖?

金)え?どうしたの?

丹)…○○くんいい人!明里のお墨付き!

金)う、うん…

渡)急にそんなこと言ったら反応に困るでしょ…

丹)だって本当に優しいんだもん!

○)だから当たり前のことを…

丹)黙ってて!

○)はい…

渡)う~ん…こうなったら埒が明かないから二人で遊びに行って来たら?

金)えっ、あ、遊びに?

○)そんな急な…

丹)いいじゃん!行ってきなよ!ね!金ちゃん!

○)圧がすごい…

金)うん…私は行きたいけど…○○くんは…

○)…まぁ遊びに行くくらいなら全然…

渡)よかったぁ行かないって言ったらぶん殴る所だった

〇)恐いですよ…

金)じゃ、じゃあお願いします…

〇)う、うん、こちらこそ…

渡)大丈夫かな…

丹)大丈夫でしょ♪

こうして押し切られるように週末遊びに行くことになった二人だったのだが…どうなるのでしょうか…

to be continue…