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アイドルの初恋って実らないものですか? #6 リメイク版

(21/9/30 公開作品)

菜)開・放・感!

○)…なんか縛られてたっけ?

菜)気持ちいいじゃ~ん、ね~?

?)そうだね~!

○)…関西弁じゃないのは良いとして…えっと…

菜)すみません~、ウチのマネージャーが世間知らずなもので~

?)いいのいいの!私も知名度あるわけじゃないからね

○)本当申し訳ないです…

?)大丈夫ですよ、私、久保史緒里と申します!

○)小坂さんのマネージャーをさせていただいております、○○です、よろしくお願いします

史)○○さんですね!こちらこそよろしくお願いします!

菜)菜緒をほったらかしにしないでよ~!

ということで今日は久保さんとのとある雑誌の撮影です

屋外での撮影なので、今は広々とした公園にいます

○)というかなんで標準語なの

菜)久保ちゃんと一緒だったらなっちゃうんだよね~

史)私は関西弁聞きたいんですけどね~

菜)じゃあ○○さん頼んだ!

○)俺の聞いても嬉しくないだろ…というか標準語に対しては標準語になるって…

菜)あ、そっか…

ス)そろそろ準備出来たのでお願いします!

菜・史)はい!

○)頑張ってね

菜)うん!

それから撮影が続き、しばらく見ていたがずっと見ているのは退屈だったので…

ス)よし、少し休憩です!

菜・史)はい!

菜)…あれ?○○さんは?

ス)あ~、途中からあそこの鉄棒でぶら下がってるよ?

菜)ほんとだ、いつからぶら下がってたんだろ…

史)ねぇねぇ?

菜)ん?どうしたの?

史)○○さんと仲よさそうだけど、前の時いたっけ?

菜)あぁ、実はカクカクシカジカなんです

史)へぇ!運命的な出会いだね~

菜)そうなんですよ~、でも最近悩みがあって…

史)ん?なになに?

菜)なんか…私の事まだ小1だと思ってるんじゃないかなって…

史)そんなことはないでしょ~

菜)でも接し方がそんな感じなんですよね…

史)そっか…じゃあこの後菜緒一人で撮影でしょ?

菜)うん

史)その時○○さんに聞いてみようか?

菜)え!いいの?

史)うん!菜緒の初恋実ってほしいから一肌脱ぐよ!

菜)ありがと~!久保ちゃん大好き~!

史)えへへ~

その後すぐに菜緒ちゃんが撮影に入り、久保さんが駆け寄ってきた

史)○○さん!

○)ん?どうしましたか?

史)えっと…とりあえず降りてくださいよ

○)あ~、ごめんなさい、ストッ…で、なんでしたっけ?

史)えっと…菜緒の事なんですけど

○)菜緒ちゃんがどうかしました?

史)単刀直入に聞きますけど…菜緒のことどう思ってます?

○)菜緒ちゃん?う~ん…正直一番は妹みたいっていう感じが一番ですかね…

史)ということは恋愛感情は…

○)う~ん…どうなんでしょう…

史)どうなんでしょうということは…少しは?

○)…正直分からないです…アイドルっていうのもあるので…

史)アイドルである前に一人の女の子ですよ?それでも?

○)…はい、やっぱり普通の女の子なら全然わかるんですけど、菜緒ちゃんは影響力のある女の子なので…ほら

史)え…?

久保さんの視線の先にはきらびやかな笑顔を振りまく菜緒ちゃんがいた

○)やっぱりあのカメラの向こうにあの笑顔を待っている何百、何千のファンがいると思うと妹のようにみないと…ね

史)そう…ですか…

○)なんかごめんなさいね…つまらない人みたいで…

史)全然大丈夫です、でもたまには菜緒の想いにもこたえてあげてくださいね?

○)…そうですよね

ス)久保さん!そろそろ

史)あ、はい!分かりました!約束ですよ!きっと菜緒も待ってると思いますので!テッテッテ…

○)…待ってる…か

久保さんにあんなことを言っておきながら菜緒ちゃんにご褒美みたいなのをあげてたと思うと、自分の発言が恥ずかしくなる…

そして二人での撮影が再開され、長い時間の後帰る時間となった

○)お疲れ様、じゃあ帰るか

菜)うん!

史)あの…私も乗せてもらえませんか?

○)え…?いいんですか?

史)はい、今日これで終わりですしマネージャーさんに聞いてもどっちでもいいって

○)そんな雑な…

菜)私も久保ちゃんとまだ喋りたいな~

史)だめですかね?

○)まあいいですけど…家まではさすがにあれなので最寄り駅でもいいですか?

史)はい!大丈夫です!

菜)やった~!

○)じゃあ行きましょうか

菜)なんか大勢で帰ると楽しいね!

○)3人だけだけど…

菜)そういうの言わないでよ~

史)楽しけりゃ何でもいいじゃんね~

菜)ね~

○)まぁいっか…

久保さんに押し切られるように一緒に帰ることになり、わちゃわちゃ楽しく会話しながら歩いていたのだが…

?)…

3人を見ている黒い影に○○、小坂ともに気付かなかった…

久保さんを送り届けた後、菜緒ちゃんを送り、荷物を家に運んであげる

菜)ありがとうなぁ

○)お、いつもの菜緒ちゃんの喋りに戻ったな

菜)そら標準語の人おらんからな

○)そやな、じゃ俺はかえ

菜)ちょい待ちぃな~、今日のご褒美まだやで~

○)今日も?

菜)当たり前や~ん、菜緒頑張ってんから~

○)まぁそやな…今日もハグ?

菜)う~ん、たまには違うのがええなぁ

○)…なに?

菜)こういうのとか?チョンチョン

口に指をあてている…ということは

○)…まさか?

菜)うん、あかん?

○)あか…

あかんと言いそうになった時、久保さんに言われたことを思い出していた…

○)…うん、ええよ

菜)やっぱあかんよなぁ…って、え?ええん?

○)…今日だけな?

菜)ほんまにっ!?

○)逆にええん?初めてなんやろ?

菜)初めては小1のときに済ましてるから

○)せやからそれをカウントすんなって…

菜)まぁええやんっ、ほな…いい?

○)…ご自由に

菜)じゃあ…

腕を首に回され…しばらく見つめ続ける…

そのまま引き付けられるように唇が重なり合う…

菜)…ん、えへへ…//

○)…//じゃ、じゃあ帰るわ

菜)う、うん…//また明日な

○)うん

菜)ほな…な//

ガチャッ…

to be continue…