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【AoE2:DE】新DLC「ローマの帰還」に関する情報まとめ

 今回は23年5月16日にリリースが決定したAOE2DEの新DLC、Return of Rome (RoR)とは一体何なのか、新たに出た情報をもとに書いていきます。

 4月26日からプレオーダーが始まっていて、事前購入割引もあるので、早めに買っておきましょう。

Steam: Age of Empires II: Definitive Edition - Return of Rome
トレーラー: 
Age Of Empires II: Definitive Edition - Return of Rome Trailer

■内容と価格

タイトル: Age of Empires II: Definitive Edition - Return of Rome

値段: 1540円。予約購入割り引き、バンドル売りあり。
 すでに本体を持っている場合は、単品の予約購入ではなくバンドルを購入したほうが2割弱安いので注意。

ユーロ表示になっているのは気にしないでください
バンドルを探そう

内容:
・スタンドアロン型コンテンツとしてのAge of Empires(初代AOE)
 -16の文明の既存文明に加えて、限定新文明「ラックベト」追加
・初代AOE向けの新しい3つのキャンペーン
・RoR限定の新モード「D3」
・AOE2DEに新文明「ローマ」追加

■RoRとは

・タイトル

 まずは呼び方から触れていきます。
 RoRというのは元々、初代AOEの拡張パック、"Age of Empires: The Rise of Rome"の略称でした。最初見たときは「なんて紛らわしい」と思ったのですが、今回は初代AOEをAOE2DEの中で動かすというコンセプトのため、あえてRoRと略称が同じになるようにしたのでしょう。

 Rise of Rome と Return of Rome、日本語にすると"ローマの台頭"、"ローマの帰還"となりますが、コンセプトに合った良いタイトルではないかと思います。

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 初めから予定があったのか、はたまたタイトルに引っ張られたのかはわかりませんが、「AOE2DEの多くのキャンペーンで廃墟や占領地として登場する、残骸のような扱いだったローマがAOE2DEで使えるようになる」という意味も掛かっているようにも見えます。

・初代AOEに関する内容

 初代AOE文明がバランス調整されて登場したほか、門や荷馬車といった、AOE2から登場した要素が輸入されるようです。

何かを主張するように中央に門が映される

 初代AOEファンにとっては、初代AOEが現代用にチューンされて、AOE2DEのエンジンで初代AOEが遊べるだけでもおそらく嬉しい出来事なのではないかと思いますが、このDLCで追加文明があるというのも、驚きではないでしょうか。
 リークされた画像でも16文明しか映っていませんでした。

リーク版

 追加文明はラックベトという文明で、古代は全く詳しくないのでよくわかりませんが、ちょっと調べてみると日本語では貉越(らくえつ)というようです。
 "中国南部からベトナム北部"にいたとのことですが、百越の一国と言われれば少しはなじみが出てくるかなという程度です。

 また追加キャンペーンが3つあって、そちらはシュメール、マケドニア、ローマのものであると明かされています。

・クロスオーバーか否か

 AOE2DEユーザーが気になっている点としては、結局古代の文明と中世の文明が戦うことになるのかということだと思います。

 もしそうだとしたら、時空を超えるという意味でスパロボやスマブラになってしまうので、もともと歴史要素なんてがばがばだったとしてもなんか嫌だなぁと思ってしまうところです。

 これについては、当初から"初代AOEをAOE2DEで体験できるDLC"という説明がありました。そして今回公開された商品説明ページにも、"スタンドアローン型コンテンツとしてのAOE"と書かれています。

公式トレーラーより

 つまりどういうことかというと、初代AOEはAOE2DEの中で独立した、交わらないコンテンツになるということです。馴染みのある言い方をすれば、データパックMODようなものでしょう。
 公式移植DLCという、ちょっとほかに例が思い浮かばない販売形式です。

 言われてみれば、初代AOEのバランスをAOE2DEに持ち込んだら、ゲームとして成り立たなくなるというのは容易に想像がつきます。
 もし初代AOEがAOE2にやってきてそのまま強かったら、(AOE3のアメリカ先住民パックのように)まさに蛮族が攻めてきて文明が滅びるさまを再現することになるでしょう。

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 しかし一方で、初代AOEDEはもうすでにSteamで発売しているわけなので、このDLCになんの意味があるのかという疑問が次に出てくるのではないでしょうか。

 このDLCの趣旨は、初代AOEをAOE2DEのゲームエンジンで動かしましょうというところにあるようです。

 初代AOEをAOE2のエンジンで遊びたいというのは、実は初代AOE勢の夢だったようです。以前の記事で触れていますが、まだHD版だったころから初代AOE再現MODは出ていましたし、DE版でも出ていました。

 確かに、こう言ってはなんですが、初代AOEのプレイ映像を見ても触ってみたいと思えるようなグラフィックスやUIではありませんし、それはDE版でも変わることはありませんでした(実際私は積んでいます)。

 初代AOEファンも少なからず似た感想を持っていたので、高品質な初代AOEMODがAOE2に出ているのでしょう。それが公式に採用されたということです。

遊んでみたくなるような、ロマンあるグラフィック

■AOE2DE:新文明ローマ

・新文明ローマ

 このような形だったので、古代文明や初代AOEに興味がないAOE2ファンにとっては、"まぁ買うけどそんなありがたい内容でもないかな"程度だったのですが、今回の発表でなんと新文明としてローマが追加されるという発表が来ました。

 今までに例のない、1文明のみの追加です。
 説明では次のようになっています。

ローマ - 地中海を支配する帝国の王位に就き、無数の野蛮な侵略から国境を守りましょう。ローマの固有ユニットは、頑丈な歩兵ユニット「軍団兵」と、近くの民兵隊ユニットを強化する重騎兵ユニット「百人隊長」です。

ストアページの商品説明より

 想像するに、軍団兵はチュートンナイトとベルセルクの合の子のような性能でしょうか。百人隊長はAOE3の先住民文明のチーフや宣教師のような能力に見えます。カタフラクトの亜種のような感じになるでしょうか。

 トレーラーに一瞬映ったローマのプレイ映像がこちらです。

1カットあったAOE2DEの映像

 マムルークがいるので、赤はサラセンでしょうか。軍団兵らしき青いユニットが、銀ラムと一緒に攻城戦を行っています。

 ローマがAOE2に来るというのはちょっと不思議です。
 ケルトやゴート、フンがいるので字面の上ではまだ納得することもできますが、ゴートは火薬を使えることからスペインの土着民としての立ち位置になっているのではないかとみることもできますし、ケルトもどちらかと言えばストロングホールド(牙城)やウォーレスの影響で、スコットランドのイメージが強い文明です。
 最も蛮族感を出している文明であるフンも、近衛騎士や遠投投石機という先進的な社会制度や技術による軍隊が使えるので、古代というイメージはそこまでありませんでした。

 となるとやはり古代ローマは異質です。
 気になるのが、どこまで中世中期以降の兵器を使える文明になるのかというところと、どこまで不思議パワーを発揮するのかというところです。

 先ほども話題にだしましたが、AOE3における先住民系文明のような性能だったり、アジア系文明のような特殊な性能を持つ文明のようにも見えてきます。

・5月初旬追記:ローマの性能

 先行プレイにより、ローマの性能が明かされています。
 まだここから変更にされる可能性は高いですが、ツイートのリプ欄に詳しい文明性能や、センチュリオンやレギオン(日本語呼称未定)の能力も記載してあるので、興味ある方はご覧ください。

 対歩兵性能が高いレギオンに加えてスコーピオン特化な文明になっています。対蛮族文明としてのローマとして君臨することでしょう。
 史実で戦ったゴートやケルトのチームボーナスと相性が良いのが面白く、南米文明と戦うローマ兵が見れるのも楽しみです。
 汎用性の高い経済ボーナスを持っている上に、最近のアップデートで歩兵がかなり活躍する環境になっているので、どんなマップでも可能性がある文明になっていると思います。

■運営の意図は?

 これは単に想像でしかないのですが、このDLCを開発することで、初代AOEのデータを整備された最新のAOE2DEの形式にすることが、運営の大きな目的だったのではないでしょうか。

 長い間AOE2のMODを作ったり記事を書いてて思ったのが、AOE2DEのアップデートの方向性の一つに、データや数値の整備があるだろうということです。

 AOE2はDEになってから特に、複雑な処理になるようなものを排する一方で、様々な値を追加することで柔軟かつ細やかに調整したり、キャンペーンや追加文明の自由度を上げるようなアップデートが目立ちます。

 それは直近のバランス調整の内容やインドDLCからも感じられますし、あまり触れてきませんでしたが、エディタの驚異的な進化具合を見てても思います。
 直接的なゲームのデータだけではなく、UIや画像、音源の形式、MODマネージャーまでもが度々変更され、将来を見据えているんだなという印象を持っていました。

 ここ数年で蓄えたこれらのノウハウを使って初代AOEを再度整備し、今後もアップデートしやすくするというのがAOEチームの狙いではないでしょうか。
 初代AOEはまだゲーム性も技術も確立していない時期のタイトルだったので、おそらく色々やりにくかったのではないかと想像することができます。それはDE化でも同じで、2のための予行演習のように見えていました。

 そういった、言ってしまえば不遇な扱いを受けていた初代が、これで救済されるのではないかと思います。

 そしてAOE2HDの例を見るに、初代DEは今後アップデートされなくなるでしょう。AOE2DEというタイトルに人口を統合したいという意図もあるのかもしれません。

■今後期待できる展開

 今回AOE2DEに来たのはローマ1つでしたが、今後エジプトとアッシリアがAOE2DEに追加される可能性はあると個人的には思っています。

 42文明+古代1文明で43文明というのはなんともおさまりが悪いように思えますし、DLCの3つの立ち絵からローマ一つだけピックアップというのは不自然です。

 初代AOEもせっかくフォーマットをAOE2に揃えたのですから、まだまだ新文明、新展開があると思います。17文明はキリが良くないので、もう一つか三つ来ても不思議ではありません。
 ひょっとしたら次のDLCは初代AOEと抱き合わせでAOE2に追加文明がくるかもしれません。可能性は十分あると思います。

 また発表のほかに全く情報がなくすっかり忘れていますが、AOMのDE版であろう AOM:Retold も控えています。
 これも個人的な予想ですが、今までの傾向からすると、AOMRは24年末から25年春くらいになるのではないかと思っています。
 そちらも楽しみに待ちましょう。


 それでは今回は以上です。ここまでお読みくださりありがとうございました。面白かった、役に立ったという方は"スキ"ボタンのクリックやフォロー、サポートなどよろしくお願いします!

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