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【Steam】AOEシリーズのプレイ人口推移調べてみた【Age of Empires】

 2021年も残すところあとわずかとなりましたが、いかがお過ごしでしょうか。
 今年はAOE4の発売や数々のDLCの発売など、AOEファンにとって大きな年となりました。
 そんな2021年がそろそろ終わるということで、今回はAOEシリーズの現在人口を調べ、今どうなっているのか、AOE4はどんな評価だったのかというのを見ていきたいと思います。

 今年の4月にはAOE2DEの日本人プレイヤー数を予想するという記事も書きましたが、AOE4の発売から約2か月たち、おそらく今年の初めとは違った様子になっているはずです。

 AOE4の発売はAOEシリーズにとってどうだったのかどうか、世界中のAOEファンがどう思ったのか、少しわかるかもしれません。

 今回使用するサイトは前回と同じくSteam Chartsというサイトで、調査の対象は初代DE、2DE、2(2013)、M、3DE、3(2007)、4の計7タイトルです。

 HD版ともいわれる2(2013)には一定数のユーザーがいるというイメージがあるので、現在どうなっているのか3(2007)と並べて調べてみます。初代やMの事情には全く詳しくないので1本ずつです。

 また、Microsoftのゲームパスでの人口はおそらくカウントされていませんので、それぞれもう少しプレイ人口は多いとは思います。

 それでは見ていきましょう。

・全タイトルの平均と最高プレイヤー数

 次の表はSteam Chartsで7タイトルを検索し、それぞれのページから取ってきた数字をまとめたものです。

AOE4発売前後と全期間の同接について

 順番に見ていきます。
 まず1列目は調査日である2021年12月27日の過去24時間でのピークプレイ人口数です。ほぼリアルタイムな数字です。AOE2DEとAOE4が2万超えとなっています。

 2~5列目はAOE4発売直後である10月11月の平均プレイヤー数と最高同接数のデータです。10月29日のAOE4発売によってどれくらい減ったのかを見ることができます。

 6列目7列目は12月と書いていますが、正確には最終30日分、つまり11月27日から12月27日の平均と最高の数字です。AOE4発売から約1か月以上経って、各タイトルがどのようになったのか見ることができます。AOE2とM、初代は11月からほぼ横ばい、AOE3は増加、AOE4が減少したのが興味深い点です。

 8列目は今年最も高い平均同接を出した月を見ています。
 4月にはAOEプレビューと言う、AOE4の発売日やプレイ映像などが多言語動画で一斉に出された月で、1月はAOE2DEの第1弾DLCが発売された月です。
 また、徐々に平均同接が下がっているタイトルは1月になっていますが、AOEプレビューがあった4月とDLCが発売された8月は総じて高く、あとセールがあった月も若干の上昇がみられました。

 最後の列は発売されてからの最高同接数です。
 今年発売されたAOE4と、AOE2DEが2021年1月(DLC第1弾発売時)に最高同接数を更新した以外は、すべて去年以前の記録でした。

・興味深い点について

 いくつか面白く思った現象を見ていきたいと思います。

 1つはAOE4の落差です。
 1か月で急激に減っていて、半減とまではいかなくても、約4割はAOE4から離れたことが分かります。
 最高同接7万3千は発売直後の日曜日である10月31日に出た数字で、そこから徐々に落ちています。

AoE4の日にちごとの最高同接数

 AOE4最後のアップデートが12月6日あたりで、そこを境にAOE4を今後も続けていくか一旦離れるかを判断したユーザーが多いような印象です。

  2つ目は12月のAOE2とAOE3の数値です。
 ほぼ11月と変わらなかったAOE2に対し、AOE3は上昇しています。これだけだとちょっとわかりづらいので、AOE2DEとAOE3DEのここ1年のデータの画像を並べてみます。

AOE2DEとAOE3DEの推移

 赤線がAOE4が発売されたタイミングです。
 先にも書きましたが、面白いことにAOE2は微減していますが、AOE3は9月以降最高の数値となっています。

 もちろんこれは新文明であるメキシコが12月1日に発売されたことも関係しているでしょうが、ピーク数的には何もなかった10月の方が上なのを見ると、単純にAOE4から戻ってきた人がいると見てもいいのではないでしょうか。
 根強いファンがいるように見えます。

 3に対してAOE2は純粋に減少しています。そして11月から12月になっても増えていませんし、アベレージ14,000を割ったのはAOE2DE史上初の出来事です。
 AOE4はAOE2に似ている、AOE2の進化版だと感じた人は多いようで、プロも含め、4に1割程度の人が移ったのかもしれません。

 また、DLC発売月とファンプレビューがあった4月のほかに、全体的に大きな数字の変動があったのは6月です。
 6月は世界的なゲームのイベント、E3でAOE4の発売日が発表された月でした。ファンプレビューがあった4月が増えたのに対し、6月はどちらも大きく減っているのをみると、"AOE4が発売されたら頑張ろう"と思ったプレイヤーが多かったということになります。AOE4に対する期待感を示す数字と言ってよいでしょう。

 3つ目は余談になりますが、初代とMにはAOE4発売の影響はほぼはなさそうでした。一方でAOE2HDでもAOE2DEと同じく1月4月8月で人口が増加し、6月に大きく減少しているのが面白い点でした。2DEに起きた変化と同じような影響が、2HDにもあるようです。

 "2に最も近いだろう"というトレーラーが発表されても、すべてのファンがAOE4を期待し、多くのファンが実際に触ってみたというのは間違いなさそうです。そしてそれによって、3を除くほとんどのタイトルで人口が減ったというのも、今のところは事実のようです。

 今回の趣旨はここまでで、ここから先は個人的な感想になります。

・AOE4の発売とアプデはどうだったか

 今回見てきたデータだけでは、AOE4が成功したのか失敗したのかは何とも言えません。
 何をもって成功というかは色々で難しいですし、そもそも新作対戦ゲームは安定しないからです。

 昔からあるシリーズで最近発売したタイトルで言えば、Halo Infiniteがあります。試しに見てみると次のようなデータが出てきました。

 Halo InfiniteとAOE4は状況が何もかもが違うので意味はあまりありませんが、比べものにならないくらい落ち込んでいます。

 Haloの話は置いておくにしても、「AOE4は期待を裏切らなかったが予想も超えなかった」というのが、私自身の感想です。

 目新しい部分が何一つとしてなかったと評する人もいれば、必要な機能が全く足りていないと評する人もいました。世界トッププレイヤーから珍しくバランス調整案がツイートされたこともありましたし、ライトユーザーらしきアカウントが「AOE2と一緒」とツイートしているのも珍しくありませんでした。

 もちろん、だからと言ってくそゲー呼ばわりする気はありません。エイジオブエンパイアシリーズとしてではなく、単品で見たら出来は非常に良いと思います。
 もっとも力を入れたであろう"歴史シミュレーションゲームとして歴史を再現する"という部分では、様々な歴史ゲームのなかでも傑作といっても過言ではないでしょう。AOEを知らなかった、やったことがなかった人には良い作品だというのは異論はなさそうです。
 実際にAOEシリーズ全体で見れば、人口は増加しているのです。

 更にAOEシリーズに限らず昨今のゲーム製作の傾向として、リリースから1年はコンテンツ量、システム面、バグ、バランスに不満があるのは当たり前です。
 AOE4も他ゲーに比べれば標準より上のような印象を受けますし、AOE2DEのリリース1年も性質は違えど似たり寄ったりだったと思います。

 ただAOE4の開発にとって不幸なことに、AOEというご長寿シリーズのファンからすると、ある程度揃っている状態というのがあまりにも長かったのです。10年以上待たれた新作だという思いも、評価に乗っかっていることでしょう。

 現段階では「2と一緒」「目新しくない」「機能が足りない」という評価のAOE4ですが、一刻もはやく「AOE4じゃないとダメ」と言われるようなタイトルに仕上がって欲しいところです。

 来年のAOE4の活躍を祈りつつ、今回はここまでにしておきます。
 お読みいただきありがとうございました。


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