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ラヴレターズ 2024.01.19 感想

#ラヴレターズ  
2024.01.19 石田彰❤️緒方恵美

本当に奇跡的なチケットで、観劇することができました。
言葉では表せないほどの本当に素敵で最高の2時間で、不器用にすれ違っていく二人。愛し合っているのに、正しく愛しあえない二人の切ない物語を始めて拝聴しました。

私は石田彰さんのファンを自負して10年以上になるのですが、緒方さんって本当にすごい方ですね。場を取り込む力・魅力。全てに溢れた方です。
朗読劇ながら、一つ一つの所作や表情、全てがメリッサで耳も目も心も奪われました。
(もちろん石田さんも本当に素晴らしく大好きなのですが・・・それ以上に緒方さんが凄すぎました)

若い二人が、手紙を通して通わせる心。徐々に大人になって、すれ違ったり疎遠になったり繰り返しながらも、生涯を続けたラヴレターのやり取り。
(私は原作をしらず、購入もしていないので、詳細など差異があるかもしれません🙇‍♀️)
私はこの二人以外のラヴレターズを観る気にならないくらいのものを貰いました。
あの空間を他のもので上書きしたくない。そんな気持ちです。

ストーリーのあらすじなど全く知らずに行ってしまったので、当然結ばれるだろうと思っていた二人が別々の道を歩む事になった時、あまりにもショックで息が漏れてしまいました。

無邪気な二人のやり取りから始まった手紙と「愛しています」と確かめ合う文末の言葉。
声だけで表現される50年もの膨大な月日。
緒方さんは幕間で少し衣装をチェンジされてましたね。でもそれ以外は本当に声だけで表現された、重ねられた愛の言葉たちと時間。すれ違ったり、一方通行になることがしばしばありつつも続けられた手紙でのやり取り。

不器用なアンディを表現される石田さんは、常に椅子に正しく座り、ほとんど微動だにされず、本を捲る音さえも一切させない「アンディ」という人が見えました。穏やかで生真面目で、ものを書くことに長けたアンディは形として残る手紙を選び続けた。それはきっと口下手な彼がゆっくりと確かめながら愛を伝える手段だったのだろうなと思います。静寂の中で聞こえる石田さんの声がマイクも通さずに直接耳に届いたあの空間に生きていれたことが本当に人生の中で何度かある一番の思い出です。

奔放なメリッサを演じる緒方さんは、そこにメリッサという人がいるように、本当にその動き・表情全てに心を奪われてしまいました。奔放で我儘で素直なメリッサ。きっとメリッサは手紙を書きながら怒ったり、泣いたり、微笑んだりしながらこの言葉たちを紡いでいたのだろうな。そう感じながら、緒方さんが表現するメリッサの言葉ひとつひとつが鮮明に耳から脳に、その姿が目から脳に、無駄のなく他に何もないあの舞台であの空間でその声と姿が本当に私の中の全てを奪って行ったように感じます。
大人になるということは、なかなかに辛いもので、誰かを信じ抜くことも愛し抜くこともとても難しいことだなと感じました。

最後、徐々に徐々に落ちていく証明の中で紡がれたアンディの最後の手紙。涙が自然と溢れて苦しく、正しく愛しあえなかった二人の物語が終わりを迎えました。

本当にあっという間の夢のような2時間。終わってからも反芻して、夢見心地で心ここにみあらず笑
とても貴重で大切な2時間でした。
本当に無駄のないあの空間で二人の声と物語りだけに集中して過ごせた時間は私の宝物です。
すばらしい時間をありがとうございました。

当日会場のそこかしこで聞こえた「こんな機会滅多にないからね」の言葉、本当にその通りだと思います。そんな機会を頂けたこと、またこのお二人で再演を決定して出演をしてくれたこと、全てがきっと奇跡です。
素晴らしい時間を本当にありがとうございました。

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