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「TMに触れ、2度目の人生が始まりました。」大隅敏治さん②

(前回からの続き)

⑨一番初めに行ったライブを教えてください。


大隅:埼玉のスーパーアリーナ。宇都宮さんがちょっと体を悪くされて延期になったりしたことがありましたよね。記憶にあるのは、会場で座り込んでいたら、「誰もいないしなぁ。これから1人で見に行くのかなぁ。あとは黙って帰って行くだけかなぁ。」と思ってね。そうしたら、(金谷が)「大隅さん!」って声をかけてくれてね。「誰も知らないはずなのに。」って思ったんですけど、「そうか。音楽で人と繋がるっていうのはこういうことなのか。」って思いましたね。

(その前年に金谷と)初めて渋谷でお会いした時にね、「『TM NETWORK』の世界観は、(一般の方に)定義するのがちょっと難しい気がするんです。だから、受け取る方がひとり単位の方が多いんです。」っておっしゃっていたことを覚えていてね。
確かに昭和歌謡に比べて、TM NETWORKさんの詞はちょっと難しいなぁ、と感じていたので、そこをズバッと渋谷で言っていただいた感じがしてね。簡単に分かることを歌っていないっていうかね。

金谷:初めて生でご覧になったライブはいかがでしたか?

大隅:それなりにたくさんCDとかで聴いていたから、それこそ違和感なく聴けたんですかね。globeさんのも行っていたから、(ライブという物の)流れみたいなね、雰囲気が分かっていたから、親しみ感がある状態だったのを覚えていますね。それこそ、(コンテンツは)買い込んでいましたしね。
でも、まさか終了なさったTM NETWORKさんに生で会えるとは思っていませんでしたね。終了されたから小室さんは、TRFとかglobeさんのプロジェクトに入っていかれた訳だから。だから、TM NETWORKさんは(生で)聴けないなぁ、と思っていたら、やるということで東京の向こうに初めて行きましたけどね。

その後、イベントが終わった会場内でこちらに手を振ってくる女性がいたんですよ。「他の人に手を振っているのかな?」と後ろを見ても誰もいないしね。こちらに振ってくれているんですよ。それで行ってみたら、「大隅さん。」と。FANKSさんだったんですね。「えーっ!」と思ってね。「人の繋がりっていうのは、こういうことがあるんだなぁ。」というのは、音楽の世界に入って初めてでね。ネットで見たんでしょうかね。それで、駅までしゃべって帰ったのを覚えていますけどね。

そういえば、その時に(金谷が運営していたfacebookコミュニティの方たちと)集合写真を撮って。なんや真ん中に引っ張り込まれて。「あ、いいなぁ。」と思ってね。その後、飲み会に行ってね。その時は、確か大宮に一泊して。

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⑩一番好きなライブ(行ったことが無い方はライブ映像でも可)

大隅:
どのライブっていうよりも、やっぱり歌う曲そのものが気になるのかな。自分でも初めて経験したんですよね。年下のグループや歌い手さんとかをサポートするっていうのは、やっぱり独特ですよね。
あんまりその、メンバーさんのプライベートのことなんか気にならないんですよ。やっぱり出してくる歌やとか曲、作品とかそういうものに目が行ってしまって。

金谷:それは良いことですよね。今、特にSNSとかでね、いろんな情報が回りやすいじゃないですか。中には知らなくていいこともあるな、って思いますしね。そこに捕らわれないで本当に純粋に楽曲だけをご判断、評価をしていくって、ものすごい健全な応援の仕方ですよね。

大隅:正統的なんですかね。で、今度「DEVOTION」っていうアルバムが出ましたよね。まだ、広告しか(見ていなくて)。全曲の頭だけ出していらっしゃいましたよね。それを聴いて何が面白いかっていうと、既存の曲に小室さんがリミックスをかけていくっていうね。それが、「一枚買い込んで聴いてみないかんかな。」って思い起こさせますよね。

だから、あんまりTM NETWORKのライブの時に自分はこうしていた、っていう思い出がない代わりに、年上の良いところ、横や同輩はいないんだけれども、その分、作品、歌、そのものに自分が集中できるのは良いと思いますね。
ちょうど小室さんとメンバーさんたちと(年齢が)10年違うんだけど、10年上のサポーターであることの特権みたいな。
(自分がメンバーより)年下の場合は、また違うのかもしれないけど。なんや至らんところを突いてみよう、みたいなことに自分でもびっくりするくらい関心が湧かないのは、結果良いことなでんしょうね。

金谷:良いことだと思います。それこそ良識のあるFANKSですよね。

大隅:あんまりそんな(ゴシップ的なことに)興味のある人は、本当に(そのアーティストの)音楽を聴いているのかな?って思ったりしますよね。なぜ音楽が人の世界にあるのか、価値が分かっているのかな?って言いたくなっちゃうとかいうか。みんな社会(で生きていくの)が大変だから、音楽ってあるんですよ。結局(人の心に)残るのは歌だけっていうか。「あのいい歌が良かったよね。」っていうね。

金谷:きっと、哲っちゃんとかメンバーの皆さんもこの話を聞いたら嬉しいと思います。ファンのあり方としてね。

大隅:そういうことに気づかせてくれたのもTM NETWORKさんが大きかったですね。去年の東京国際フォーラムでも、メンバーさんはしゃべらずに、ただ音楽だけを聴かせるっていうね。それがこちらも気に入っているんですけどね。
宇都宮さんが小室さんのソロに入る前にね、たったひと言「小室哲哉」って言っただけですわ。それで、みんな歌って黙って引っ込んでいく。やっぱりそこは音楽の世界とそれ以外の世界はきっちり分けているっていう印象ですよね。それは、道理というか原則をよく踏まえていらっしゃるなぁ、と。歌で、音楽で挨拶をしているっていう。余計なことはキャーキャー言わない。それで、(エンディングを迎えたら)サーっと去っていくっていうね。

(次回へ続く)

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