せっかちは三分遅く
私はせっかちなたちである
読む人が読めばというか、なんというか
「へ〜せっかちなタチかぁ〜そ〜なんだ〜へ〜」
と想像を膨らまされるかも知れないが、今回はそういう意味ではない
せっかちなたちだと自覚したのは最近のことで
言われてみればである
私はせっかちなのだなぁ………ふぅん……そうか……せっかちだったのか……ほぉ…
と思考の方は至ってのんびりとご指摘を咀嚼していた
確かに思い返してみれば、せっかちエピソードと思われることがそれなりにあった
お風呂が沸いたらいの一番に入りたい
給湯器のアラームがなる前から服を脱ぎ始め
まだ給湯中だから水圧の弱いシャワーを浴びる
この時、なんとも惨めったらしい気分になるのはどうしてだろう
一ヶ月の最後の残り一日が終わるのを待てずに、カレンダーをエイヤッとめくる
早くめくりたくてめくりたくてウズウズしちゃう
もういい?もう、だってあと一日だからいいよね?みたいな
最終日からしてみれば不本意だろう
「まだここだよ〜終わってないよ〜」と四つ折りにした隙間から、まだ何かしらの可能性を秘めたまま、この世から葬り去られんとする最終日の魂の叫びが聞こえてきそうだ
チームディスカッション(5人)でファシリテーター役をした時のこと
順番に一人ずつ意見を聞くだけなのに、最後の一人の意見を聞く余地を与えないほどに被せ気味で「じゃあ」と、まとめのコメントをしようとする、ということを同じチームで3回中2回もやった
これは進行とまとめの責務から来るプレッシャーからしでかしたことなのだが、本当に悪意なくナチュラルに最後の人を無視してて、順番をとばされた人の驚いた顔が今でも目に焼き付いている
自分で作ったご飯だと何故か早食いになってしまう
そんなことってある?
しかも、味見とかして「うんっ美味しくできたぞ!」ってやつも、かっ込むから訳分からん
急いては事を仕損じる
とはよく言ったものだ
書きたい気持ちはものすごくあるのに、書きたいこともたくさんあるはずなのに、形にするのが本当に出来ない
気持ちばかりが先走って、行動に結びつかない状態
やはりここでも、せっかちなたちが仇となっているのか…
今年、ものすごく地味なチャレンジをしている
利き手ではない左手を積極的に使っていこうという試み
といっても、主な使用機会は食事どきとかカレンダーに✘印をマーカーで付ける時とか、ヤカンを持つ時くらいなのだけど
あと、懸垂が出来るようなればと、ネガティブ懸垂をやっている
両方とも一朝一夕には成果が出ない
せっかちなたちの私からしてみれば、早く成果を上げたいという気持ちになりがちなのだが、そんなこと思ったところでどうしょうもないことは百も承知である
0.1%だったか0.01%だったか、はて記憶が曖昧だが
とにかくわずかと思えるほど小さなことでも、毎日積み重ねると一年後にはそれなりに成果が上がるのだよ
という話を聞いてから
それならやってみようかな、と小さな挑戦をやるようになった
すぐに反応が見たいとか、すぐに結果を出したいとか
本心はそうだ
早起きは三文得するかもしれないが、せっかちは多分三文損するような気がする
せっかちは3分遅く動けるくらいになればちょうどいいのではなかろうか