はたらきたくない

働かなくても生きていきたい。
そんな言葉を耳にしたことや目にしたことが人生で一度はあるのではないだろうか。

大抵は世間ではニートと呼ばれるキャッスルガーディアンのジョブや仕事に疲れたアンデッドが口にする世迷言として嘲笑の対象に過ぎない。

しかし僕はこの世迷言に全力で首を縦に振りたいタイプの人間である。

仕事をしないといけないのは分かる。誰もが働かなければ世界の歯車は嚙み合わず、世界は誰かの仕事で成り立っているのも理解できるし、この事象が覆ることも無い。だがそんな常識なんぞは今の議題にはどうでも良いのだ。

はたらきたくない。毎日好きな動画を見て、好きな文章を読み、飯を食って、好きなことをしたい。これを現実的ではない我儘だと一蹴するのは容易い。しかし人の夢は終わらないし、夢を抱くのに制限なんぞ設けられてもほとほと困るばかりだ。

まぁ、このままではただただ己の机上の空論を見せびらかす阿呆になってしまうので話を少し変えよう。

「好きなことで生きていきたい」「好きを仕事にして生きていきたい」

このように文面を少し譲歩したような形に作り替えると幾分ファンタジー感が薄れるのではないだろうか。要は人生をもう少し気楽に生きていきたいだけなのだ。これを大それた血迷い事だと破り捨てるほどこの世界が厳しいと見るか、そこまでたどり着けなかった己の努力不足を突き付けられるのかは読む人間にゆだねたいと思う。

だが、今回はこの「好きなことで生きていく」ためにどうするべきなのかを、好きなことで生きていけていない妄想癖の僕が模索していこうと思う。

とりあえず好きなことで生きていくために必要なステップを3つ考えてみた。仕事帰りに電車に揺られながら脳みそを絞ったその結果としては、

①環境
➁好きな事の種類
③行動力
の3つが脳髄に浮かび上がった。


①環境について
現代日本というスーパーサブカル陰湿お先真っ暗先進国である日本に産まれたのは条件としてはかなりの好条件なのではと考える。これがもし中東やアフリカ大陸の秘境なんぞに生まれていたのなら、僕はこのnoteに文字を記入している事もなく人生を野生のイノシシを追いかけるか芋を掘る作業に費やしていた可能性があるのだろう。
家庭環境も関係ないとは一概には言えない。人様のご家庭を採点できるようなご身分ではないし自慢や煽りの意図は一切含まれていないが、まぁまぁ恵まれた家庭で育てていただいた自負はある。スタートラインを全人類に引かれたものと仮定するならラインの前にはいるのであろう。
つまり環境としては僕は十分条件を満たせるであろう状況である事を再確認した。両親や関わってきた人間に感謝をささげつつ次に参るとしよう。


➁好きな事の種類
これは仕事にしやすい趣味かどうか、世間全体の需要や供給者の数なんかも鑑みての②である。
僕の趣味が人と会話をしたり居酒屋で働くことだったなら人生幸福RTAにおいて好タイムを叩き出せそうなのだが、生憎僕の趣味は絵を描いたり、歌を歌ったり、文字を書いたりなどの創作である。
これらは職業としては多く存在する。画家、デザイナー、ボイストレーナー、ライター、小説家、同人作家に歌い手等々、細部に分ければキリがないが同時に同業者を多く抱え、ライバルが非常に多く戸口は広くはない業界ではあると考えられる。
SNSでは日々これらの職業になりたい人間が日々研鑽を行い切磋琢磨していることだろう。正直言うともしも全員が競うとしたならば僕は余裕で初戦敗退どころか選考会すら歯牙にもかからない事だろう。


③行動力について

これが最も僕が好きな事で生きていく上で悩みの種であり爆弾である。
僕の体力ゲージと気力ゲージはただでさえ短いのに回復量が少なすぎる為に無限に踏み出せない。やったらどうなるんだろうという妄想だけを積み重ねてしまっているのが現状である。正直言って一歩踏み出す勇気ってとんでもなく気力と根性を絞り込まないと生成できないと思っている。
まぁ、美大に行きたかったが親にそれを伝える勇気すらもなくそのまま受験地獄に落ちていった根性無し節足動物の僕にはその底の見えない暗い暗い洞穴に踏み込む勇気は作れなかった。

結局ここまでダラダラと歪んだ自分語りを書いておいていたら自分でも気がつく結論としては、僕は行動に移していないただの雑魚ヤドカリであるという真実のみであった。
書いていて自分でも悲しくなるが、ここ最近はじわりじわりとその一歩を踏み出そうとしていると言いたい。

そしてこの駄文を読んでいる貴重で希少な人類である先に一歩を踏み出した勇気の洞穴の方々へ1つお願いをしてこの文を締めくくりたいと思う。


どうかその勇気をほんのひとかけらでもいいから言葉にして僕に分けてほしい。その一言で少なからずとも救える人間が此処に一人いるのだと知ってほしい。

速い話が感想をよこさないと僕が苦しむのでよこせってことである。くださいマジで本当に。


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