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「ジジ婆汁」の作り方 国民負担率を減らす慎ましきレシピ

 未来の日本の子供たちが環境破壊や地球温暖化、原発や自民党の裏金や沖縄米軍基地や消費税増税によって極限の食糧難に陥ったとき何を食べるのだろう。私はアリゾナの荒野でサバイバルの達人に如何にして食料の調達が困難になったときに何を食べればいいかお聞きした。 
 世紀末の掘っ立て小屋のような場所でお会いしたサバイバルの達人曰く、極限状態まで食料に困窮したときの一番のごちそうはジジ婆汁だそうである。
 
 作り方は簡単である。食材のもとが生息する施設などに行き、あまり絞めるのが難しくなさそうなのを選びクイッと絞めれば食材の出来上がりである。生きのいいのが欲しいのなら施設に入れず徘徊している野良はたくさん街中にいるのでそれを狩ればいい。
 
 ただ何しろ80年90年越えの代物である。そのままでは固くてとても食べられない。下処理として2時間ほどよく煮込みシチューの具材にするのが一番いいとのことだ。食材としては他の畜生の肉に比べ長年の薬漬けで特有の強烈な臭みがある。残念ながら薬漬けの臓器は食用以外に使い道がなく医療用に換金することが難しい。彼曰く税金を福祉にそそいで堕落する以前の人間は飢饉が起きるとジジ婆汁を食べて危機を乗り越えていったそうである。また人間由来のオーガニック食材だから人間が食べても問題くコオロギよりも美味だそうだ。

 サバイバルの達人に勧められ彼の作ったいろいろな国の肉を試食することになった。私は灯油缶のような鍋で煮詰まった人生の先輩たちの変わりようを見た。見た目はカモ肉のようである。小皿によそってくれた脂の浮いたシチューを一口食べた。私はカニバリストの端くれとして世界中で色々肉を食べてきたがこれほどまずいものはなかなかない。
「これは国民負担率50%の国の肉ですな。脂身がたっぷりで肉が少ない。調味料ではごまかせない薬漬けの肉の味がある。」
 我が国産の食材でつくるジジ婆汁は全身薬漬けの肉から作るのでどうしても特有の臭みが出てしまう。
「あなたの国の税金の味がするでしょ。よく味わってください」
 次に肉が引き締まった薬のにおいのしないシチューを出された
「国民負担率0%の国のものでしょう。長生きせず若死にするから肉が引き締まっている。薬による臭みもない。ただ食べる部分がとても少なくてもったいない」
「ご名答、それは海岸に漂着した脱北者の肉です。」

 食後に彼とわたしはとても有意義な時間を過ごした。日本人がジジ婆汁を食べる意義はまず経済成長の重石となり足を引っ張っている存在を食材にすることで国民負担率を減らし経済成長を実現することができる。
 また薬漬けで味が悪くならない程度の適当なところで絞めて食材にすることで消費税廃止と同じくらい生活が苦しい庶民を助ける福祉的意義がある。もっといえば社会保険料を使う存在が減るので賃金から引かれる社会保険料の負担が減り賃金上昇と同じ効果が得られる。
 わたしは彼と別れた後、帰国しジジ婆汁を多くの日本人に実践し召し上がっていただくためこれをしたためた次第である。

 上記はイギリス文学に詳しい人ならお分かりと思うがスゥイフトの作品をもじったものである。
 子供の未来のための「500円」の徴収ですら「子育て増税」と惜しむやつらはみな地獄に堕ちてしまえ。

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