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自動車補修用塗料価格計算システム ペイテムを使うメリット

前回は、計算システムの紹介の触りの部分についてお話ししましたが、今回は掘り下げた活用方法についてお話ししていきます。

見積もりソフトメーカーや鈑金塗装業界の感覚では、ソリッドよりもホワイト系3コートパールの方が材料費が高いと思い込んでいると思います。
この部分については全くそうでは無いことが計算すれば判ります。
090等の高濃度パールは除きますが、一般的なホワイト系3コートパール(カラーベースとパールベースを合算しても)よりも、ホワイト系ソリッドを除く赤黄青などのソリッドの方が原価としては大きい事が多々有ります。
そして1液型が主流でトップコートクリヤーが必要な場合が殆どですが、そうなればベージュ等のホワイトが多量に配合されているパステルカラーでさえも、業界に浸透している見積もりソフトの算出方法では原価割れをします。
隠蔽性の差だけでは無く同じ分量で比較しても、現在の算出方法で原価割れは避けられません。

そして、マジョーラ系の原色や、通常原色の高濃度パールや、メッキ調メタリック、塗装難易度や調色難易度が高く、新色のデータほど材料原価の高いものが次々に採用されている傾向が伺えます。

因みに私が現時点で、把握出来ている高原価の塗色は2コート仕様ですが、とある塗料メーカーの1液型油性塗料で1000グラムの調合時の原価は760,000円(税別)を超えます。これが国産車に採用されています。
これはずば抜けた一例ですが、高原価な塗色はソリッド、2コート、3コートの区別が関係ないのです。

自動車補修用塗料価格計算システム ペイテムでの原価計算の結果

ちなみに画像の塗色を、色合わせで調色用の塗り板に塗装するのに、シンナー希釈無しで仮に20g必要とします。
この時の塗り板1枚に必要な価格は15000円(税抜き)を超えます。
上記のその他資料は、一番下のQRコードからご確認ください。

ここからはメリットについてお話しします。
1、使用する量を塗色により判断出来れば事前見積もりや、実際に使用した量を元に請求ができ、具体的で正確に近い原価と販売価格を設定できます。2、見積もりの段階で原価の把握ができるので受注前にお客様へ伝える事ができるようになる。
3、1台当たりの原価算出が可能になる。
4、塗色やパネルの大きさや部位毎に管理することにより大まかな使用量の見当をつけやすく出来るので廃棄を減らせる。
5、作業担当者に原価に対する意識が生まれ、経費削減への努力が期待できる。
6、仕事を完結させる為の塗料という認識から、商品としての意識を強く持てるので、請求漏れを起こしにくくなります。(オイル交換をしてオイル代を請求する事が当然のように。)
7、塗料でしっかりと利益を出せるようになれば、塗料メーカーや塗料の種類を気にせず、経営方針に沿った塗料を導入できる。
8、今までは経費削減を図った塗料の入れ替えを行ったが、ランニングコストが嵩張り思うような効果が得られなかったという事もよく耳にしましたが、確実に試算が出来るのでこのような失敗も少なくなると思われます。
9、政府や自治体が掲げる環境問題への対応も、特定整備に関する設備投資も利益があってこそできるものなので、積極的に取り組めるようになると思われます。
10、この計算システムは鈑金塗装店だけが必要な物ではなく、元請けになり得る中古車販売店、自動車修理店、チューニングショップなどは特に必要と考えています。しっかりと下請け業者にあたる鈑金塗装店に利益を生ませる事は元請けが持つべき意識ですので、しっかりとした請求できっちりと利益を出し、支払って下さい。

物価が上昇し続けている状態の世の中で、この業界に最も必要な部分は材料費では無く、本当はレバレートや指数の見直しが急務と思っています。

2022年の物価上昇に自動車業界も漏れなく巻き込まれている訳ですが、2023年以降は防衛費に関する税、法人増税、消費増税、タバコ増税など、会社のみならず個人単位での大幅な経費増大になっていくことは避けられそうにありません。
賃上げに関しても必要になりそうで、さらなる物価上昇も十分にあり得ます。
それに備え、しっかりとした利益を上げて、スタッフの生活を守る為の十分な賃上げをすることは、物価上昇が起こったにも関わらずデフレ状態の経済をインフレに向ける事にも繋がりますので必要と思われます。

インフレ、デフレ以前に、賃金や労働時間の問題を解決出来なければ求人広告さえ出せないようになっていますので、この計算システムを活用する価値は大きいと思います。

レバレートや指数の見直しが急務と言いましたが、この点に切り込みにくい理由について次回以降お話ししていこうと思います。

2023年6月1日 公開予定
2023年7月1日 発売予定
自動車補修用塗料価格計算システム ペイテム
月額3300円~(税込み)のサブスクリプションでの販売を予定しています。


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