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新説シンデレラ

☆-HIRO-☆ 番外
2023年12月20日(水)

前書き
童話シンデレラに出てくるシンデレラには本名があり、“エラ”と言う名前であったらしいです。
毎日、掃除とかを押し付けられて、その姿は灰をかぶったように薄汚れていたとか。
そのみすぼらしい姿を意地悪な姉たちは“灰かぶりのエラ”と言う意味の「シンダーエラ」と呼び、嘲っていた…これがシンデレラの名前の由来だそうです。
(ここまでは本当の話し)
このお話しを変態的にリメイクするとどうなるでしょうか。
夢のようなシンデレラのイメージを損ないたくない方には閲覧注意と申し上げておきます。
それでは、変態的シンデレラの始まり始まり〜。チョンチョン…

あまり知られていなかったが、実はシンデレラは男だったらしい。
女系家族の中、ただ一人の男だったのだが、気の強い姉たちに囲まれて、何故か少しナヨナヨッとした感じに育っていった。
姉たちはそんなシンデレラを毛嫌いし、炊事、洗濯、掃除など全ての家事を押し付け、自分たちはいい気になって遊び暮していたとか…

ある晩、アブノーマル王国のマタギ王女が仮面舞踏会を開き、姉たちはど派手な衣装で着飾り、イソイソと出かけていった。顔には羽で飾った目隠しマスクをして…

話しに聞く変態マタギ王女はかなりのスキ者で、時々宮殿の奥にある秘密の館にて、盛大な仮面舞踏会を装って、何やら秘密めいた男女の交歓会を開いていたそうだ。
もちろん国王には内緒にしていたが、蛇の道は蛇と言うことでスキ者の国民が噂を聞きつけ、こぞって参加した。おかげでたいそう盛り上がったパーティーだったらしい。
さすがに国費は使えないので、会費を徴収し、その売り上げの数%が王女の家来に握らされ、国王には秘密にするようにと言いつけられた。内情通の人はこれをマタギ式キックバック方式と呼んでいたとか。

さて一人留守番を言いつけられたシンデレラだが、彼だって舞踏会には出かけてみたい。ナヨッとはしているが、好奇心は強いし、あちらの欲も人一倍強かった。
「でも仮装する衣装など持ってないし、僕なんか誰も相手にしてくれないだろうな」
思わずポロポロと悔し涙が…それが普段から仲良しだったネズミの体にかかると…♪シャララララン
なんとネズミは杖を持った妖精の姿に変わった。
「君の願いを叶えてあげよう」
しかし、ネズミだけどキレイ好き、いかがわしい事は好まないというこの妖精はひとつクギを刺した。
「ただし、不特定多数との交わりはだめだよ。約束できるかな」
「ハイハイ、約束します」
…ふふふ、不特定多数と言うなら、気に入った一人の女性とだけだったらイタしてもよいと言うことになるな…
「それでは舞踏会に行く装束を整えてあげよう」 ♪シャララララン…
たちまちゴージャスな衣装に変身、しかし彼の下心は見透かされたようで、肝心な所には全体を覆う硬い革のサックが嵌められていた。
「しかし宮殿に行く手段がありません。歩いて行ったら舞踏会も終わってしまいます」
「心配ないよ。裏の畑から何か作物を持っておいで」
急いで畑に行き、目についたスイカを取ってきた。
「ううん、イメージと少し違うけど、まあこれでもいいか。あと納屋のブタを2-3頭連れて来て」
♪シャララララン…
たちまち立派な馬車が現れた。
「普段の辛い家事仕事に対するご褒美だよ。存分に楽しんでおいで。しかし約束は忘れないようにね」
「あと意地悪姉さんたちが帰ってくる前には戻るんだよ。楽しくてダラダラ居続けないよう魔法の効力は午前零時までが有効期限の設定にしたからね。それまでには戻るんだよ」
「はぁい、有難う。行ってきます」
馬車に乗り込むとシンデレラは早速、如意棒から袋まで厳重に付けられた革サックを外そうとする。
「ええい全くネズ公め。余計なことまでしてくれる。こんなの外しちまえばやりたい放題…」
悪態ついて外そうとすると急に革サックは縮みだし、お楽しみ袋までが締め付けられた。
「イテテテテ! ゴメンなさい、ゴメンなさい。もうしませんから許して下さい」
泣きながら謝ると元の大きさに戻り、事なきを得た。

宮殿に着くと、マタギ王女の家来が裏の館に案内してくれた。
館の中は怪しげなお香が炊かれて淫靡な雰囲気に包まれている。
…とりあえずキレイな人がいたら声かけてお知り合いに。今日は無理でも後日にデートのお誘いを…
などと考えて会場をうろついていた。
すると彼の姿がマタギ王女の目に止まった。普段はいかつい家来に囲まれて暮らしている王女は、少しナヨッとした男性が好みだった。
「そこのヤサ男、これへ参れ」
王女の命令に平伏して進み出た。
「表を上げるがよい…ふむ、なかなかよか男じゃな。奥に部屋を用意してある故、ついて参れ」
普段から姉たちに虐げられている彼は高慢な女性は苦手であったが、逆らう訳にもいかず、しぶしぶとついて行く。

部屋に二人きりになると、王女は打って変わって甘えだした。
「あら〜ん、渋い顔してもう。もっと寛いでたもれ」
手にした怪しげなカクテルを口に含み、それを口移しに飲まされる。
すると体が火照りだし、ある部分が怒髪天を衝く勢いに…
すると革の入れ物がキツくなって強く締め付けられた。
「イテテテテ、これはたまらん」
「あららら、何をそんなに興奮してるの。もっと楽にして上げるわ」
王女は彼の下を脱がせ始め、下着も剥いでみると…
革サックの上からでも見て取れる、エラを張った如意棒が…王女は思わず息を呑み、
「あら〜、ナヨッとしていながらこんなに立派な…素敵だわ〜」
カクテルの効き目なのか、体が自由に動かせない。目だけを動かし部屋の中、何か逃げ道はないかと辺りを見回す。
すると、飾りの豪華な時計が目に入る…見ると刻限が迫っている。
これは大変、みすぼらしい姿を晒して自分の素性がもしバレたら…
気位の高い王女の怒りを買い、極刑も免れないだろう。

「恐れながら申し上げます。今日はどうしても行かねばならぬ用事がありまして…後日また改めて参上致しますので、今日のところはこれでお暇しとうございます」
「何よ!アタシより大事な用事って何なのさ」
「いえ、私の命に関わることでして」
「まあ、悔しいったらありゃしない。キィーッ!」

カクテルの効き目も弱まり、体の自由も戻ってきたようだ。急いで下の服装を整えようとした。
すると、約束の刻限への焦りと高慢な王女の姿に、如意棒もすっかり萎え、普段以上に縮こまっていた。
すると、革の履き物?はスルリと脱げ落ちて…
王女は癇癪を起して、暖炉の灰を掴むと投げつけてきた。
おかげでエラまで灰まみれ…時間が迫っていたのでつけ直す手間も惜しみ、灰だけ払って服を整えるとそのまま駆け出した。

慌てて馬車に乗り込み、急いで帰った。家に着いたのがちょうど午前零時。ボンッと音がして馬車は元のスイカとブタに戻った。
腹を空かせて帰ってくるであろう姉たちのため、シンデレラは何食わぬ顔で夜食の準備にかかった。
帰ってきた姉たちを迎えると、十分満たされたのか機嫌もよく、いつもよりも優しい感じがした。

後日、宮殿では。王女のお達しが。
「この革サックに合う者を探して参れ。見つけた者と本人には十分な褒美を取らす」
王女の家来は王国中にお触れを出した。申し出てきた者達は、一室に集められ実際に当て嵌るかどうかの首検分?を行った。
褒美目当てのいやしい男達が下半身をアラワに並んで待つと言う間抜けな光景に家来たちも呆れていたとか。

当のシンデレラは王女のギラついた目つきがトラウマになり、決して申し出ることなく密かに隠れて暮らしたという。
富や名声?よりも虐められても普通の暮しがいいやと呟いたとか。

めでたし めでたし。


※お断り
作中人物は全くのフィクションであり、実在する人物と性癖その他は必ずしも一致しておりません。
よう知らんけど…


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