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[ポケモンSVシングル S17 最終263位 最終レート2005] 最強塩スタン・改

初めに

こんにちは、ギルガルドと申す者です。
レギュレーションFラストシーズンのS17において自身2度目のレート2000を達成できましたので記事を書きます。
また、葉桜杯という大会で準優勝することができましたので、その時に使っていた構築も一緒に紹介させて頂ければと思います。
最後までご覧頂ければ幸いです。


結果

TNリュウガ 最高最終レート2005 最終263位

構築概要

レンタルの需要はなさそうですが一応乗せます。

構築経緯(S17構築の変遷)

S16で自分を初のレート2000に連れて行ってくれたキョジオーンを引き続き使いたかったため、キョジオーンを軸に構築を考えることにした。

キョジオーン軸の構築を組むこと=キョジカイリュー@4で構築を組むこと、だと考えているため、とりあえずキョジカイリューの型を考え始めた。

キョジオーンの型を考えるために、S16上位の構築記事を読み漁ってキョジオーン対策の流行を把握することにした。
その際、瞑想+身代わり+シャドボ+ムンフォorドレキのブーストエナジーハバタクカミが上位の構築記事で多く採用されていることに気付いた。また、S17の序中盤環境においても大流行しており、このハバタクカミに勝てないようでは今期は勝てないと思う程の勢いだったため、このハバタクカミに対して非常に強い「毒テラス鈍いキョジオーン」を1匹目に採用した。

毒テラス鈍いキョジオーンで構築を組んだ経験がなく、カイリューの型をどうすれば良いかわからなかったので、次に毒テラス鈍いキョジオーンが採用されている構築記事を読み漁った。
すると、それらのほぼ全てにおいてゴツメカイリューが同時採用されていることに気付いた。
その理由を自分なりに考えてみたところ、
①キョジオーンが両ウーラオスを受けきることが難しい型であり、カイリューにウーラオス受けをある程度担わせる必要があるため。
②キョジオーンvs霊獣ランドロス対面で、こちらのカイリュー交代に蜻蛉返りを合わせるという行動にリスクを突き付けるため。
この2つが主な理由だと考えた。
その上でカイリューをゴツメとブーツどちらで使うか考えたが、ゴツメを使わない理由が見つからなかったので「ゴツメカイリュー」を採用。ゴツメカイリューは電磁波エアスラ型と神速地震型がメジャーだが、キョジオーンと組ませる上で電気テラスパオジアンとサーフゴーに何もできないカイリューを使うのは論外だと考えているので神速地震型で採用した。

キョジオーンとカイリューの2匹では相手のガチグマやブリジュラスが重いため、初手に置いてガチグマにテラスを吐かせたりブリジュラスの頑丈を剥がしながら蜻蛉返りで試合をコントロールすることができたり、パオジアンに運負けする確率を大幅に下げることができる「スカーフ水ウーラオス」を3匹目に採用した。

次に、テラスを切ったガチグマや頑丈が剥がれたブリジュラス、マルチスケイルが剥がれたカイリュー等を制圧することができたり、ドラゴンの一貫を切ることで鉢巻逆鱗や眼鏡流星群による強引な崩しを許さない「眼鏡ハバタクカミ」を4匹目に採用した。

この4匹では相手のサーフゴーに対して非常に窮屈な対応をしなければならず安定した試合展開ができないため、対面選出とサイクル選出のどちらにも組み込めて、サーフゴーに対しほぼ完璧に対応できる「岩石封じと光合成を両採用した炎オーガポン」を5匹目に採用した。

最後に、この5匹ではキョジオーンやランドライコ等が重い、対面駒が足りないという2つの問題点があったため、それらを解消してくれそうな「電気テラスオボンパオジアン」を6匹目に採用した。

これでとりあえず構築が完成し、ランクマでの使用感も悪くはなかったためこの6匹を「葉桜杯2ndSTAGE」で使用したところ、5勝1敗で「葉桜杯FinalSTAGE」に進出することができた。

しかし、葉桜杯2ndSTAGEやランクマを通して構築の問題点も見えてきており、それは「パオジアンを選出しづらい」ことだった。
パオジアンの仮想的であるキョジオーン絡みに対しては、パオジアンで数的有利を確保してキョジカイリューでTOD勝ちを狙うのが主なゲームプランだったが、キョジオーンとパオジアンがテラス権を食い合ってしまうため、選出が度々破綻してしまっていた。
そこでパオジアンを解雇し、代わりにアンコールの圧力を生かしてテラスタルに強く依存せずキョジオーン絡みに崩しが行えると思った「ブーストエナジーテツノツツミ」を採用。流行りの毒テラスキョジオーンに対して一応ではあるが打点を持たせたかったため、地面テラバースト型で採用した。(今思うと鋼テラスでアンコール採用した方が絶対強い)
これをランクマで使ってみたところ、そこそこ強くキョジオーン絡みにもまあまあ勝てていたので「葉桜杯FinalSTAGE」で使用したところ、準優勝することができた。

準優勝で構築の完成度と練度に自信が付いたこともあり、この構築で最終日まで潜ろうとしていたのだが、ここで事件が発生した。
所謂「バンビー軍団構築」と呼ばれている初手欠伸ガチグマ軸の構築記事が公開され、この構築が苦手な初手欠伸ガチグマが大流行し、対策を講じざるを得ない状況になった。
対策を考えた結果、欠伸ガチグマに強い且つ、噛み合い次第では即負けしていたブリジュラスのほぼ全ての型に対応できる「耐久振り眼鏡サーフゴー」をハバタクカミの代わりに採用した。
ただし、ハバタクカミというポケモンは構築にいるだけで相手に凄まじい圧力を掛けることができるため、ハバタクカミは構築に残したかった。
そこで、テツノツツミを解雇し、ハバタクカミをキョジオーンとタケルライコ絡みに勝てるブーストエナジー地面テラス瞑想身代わり型に変更して採用し、ようやく構築が完成した。

構築のコンセプト

・定数ダメージ+先制攻撃によるテラス択の超越
・選出択、アンコール、トリック、身代わり、守る等プレイングが出る要素を多数盛り込み、自分のプレイングでねじ伏せる
・対面、サイクル、展開それぞれの要素を構築に持たせることで不利構築を可能な限り減らす(構築をスタンダードに近付ける)

個体詳細


カイリュー
特性:マルチスケイル
性格:いじっぱり
持ち物:ゴツゴツメット
テラス:ノーマル
実数値:197(244)-204(252+)-117(12)-×-120-100
技:しんそく / じしん / はねやすめ / アンコール
調整意図
HA→汎用性を最大限引き上げるためにできる限り高く
B→余り
S→ミラーで下からアンコールしたいため無振り

最強先制技の「神速」、範囲補完の「地震」、クッションの役割を成立させるための「アンコール」と「羽休め」で完結している。
最強。何も言うことはない。


ハバタクカミ
特性:こだいかっせい
性格:おくびょう
持ち物:ブーストエナジー
テラス:じめん
実数値:145(116)-×-93(140)-178(180)-156(4)-180(68+)
技:ムーンフォース / テラバースト / めいそう / みがわり
調整意図
HB→A4振りキョジオーンの塩漬けを身代わりが確定耐え
D→端数
CS→C<Sとなるように

キョジオーン入りへの崩しを担うための「瞑想」と「身代わり」は確定。
一般的な型であればシャドボ+ムンフォorドレキで完結しているが、S17環境のキョジオーンはほとんどが毒テラスであるため、確実にキョジオーン入りへの崩しを遂行できるように「地面テラバースト」、範囲補完に「ムーンフォース」を採用した。
水テラスでないため、ママンボウ入りへの崩しを担いにくいのが弱点。
S17環境ではあまり見ない技構成だが、このポケモンを採用してからキョジオーンミラーの勝率が飛躍的に上がった。羽ばたく神。


ウーラオス(れんげき)
特性:ふかしのこぶし
性格:いじっぱり
持ち物:こだわりスカーフ
テラス:みず
実数値:179(28)-200(252+)-128(60)-×-81(4)-138(164)
技:すいりゅうれんだ / インファイト / れいとうパンチ / とんぼがえり
調整意図
A→倒しきれる範囲を最大限広げるために特化
S→スカーフ水ラオスミラーで下から蜻蛉返りを押したいので最低限のライン(スカーフ込みで最速テツノツツミ抜き)
H→6n-1(ゴツメ意識)
HB→陽気A252カイリューの+1スケショ5発を約99%で耐える
D→端数

一致技の「水流連打」と「インファイト」、サイクルができる「蜻蛉返り」は確定。
今回はカイリューと10%凍りを意識して「冷凍パンチ」を採用したが、ミラーで打てる「雷パンチ」、詰め盤面で強い「アクアジェット」等も採用候補。
一時期葉桜杯の決勝がトラウマで「カウンター」を採用していたが弱かったのでおすすめしない。
ちなみに人から交換していただいた個体だが、ふざけて「ゲッコウガ」というNNを付けてしまい、直せないまま配信卓に映ってしまい恥ずかしかった。


オーガポン(かまど)
特性:かたやぶり
性格:いじっぱり
持ち物:かまどのめん
テラス:ほのお
実数値:187(252)-171(124+)-111(52)-×-120(28)-137(52)
技:ツタこんぼう / ウッドホーン / がんせきふうじ / こうごうせい
調整意図
HB→A特化水ラオスの水テラス水流連打確定耐え
HD→C特化ガチグマのブラム+真空波を約90%で耐える
S→岩石封じ1回で最速135族を抜ける
A→B4テツノツツミをウッドホーンで確定1発

対面性能を確保するための「ツタ棍棒」、「ウッドホーン」、「岩石封じ」、サイクル加入をするための「光合成」で完結している。
あまり見ない技構成ではあるが、「対面選出とサイクル選出のどちらにも組み込めて且つサーフゴーに強い」という求める性能を満たすための技構成を考えた結果なので自信を持って採用していた。
1匹倒した後に出てきた竜舞カイリューに岩石封じを外して3タテされた試合が3回くらいあって泣いていた。


サーフゴー
特性:おうごんのからだ
性格:ひかえめ
持ち物:こだわりメガネ
テラス:はがね
実数値:191(228)-×-125(76)-184(116+)-112(4)-115(84)
技:ゴールドラッシュ / シャドーボール / 10まんボルト / トリック
調整意図
HB→A特化パオジアンの不意打ち確定耐え
C→H252D204(D補正なし)のガチグマをテラスゴールドラッシュで確定1発にできるC実数値180以上でできる限り高く
S→最速ガチグマ抜き(準速アシレーヌ、遅いカイリューサフゴブリジュラス等を抜きたい)
D→端数

一致技の「ゴールドラッシュ」と「シャドーボール」、このポケモンの本質だと考えている「トリック」は確定。
「10万ボルト」の枠を「気合い玉」や「パワージェム」、「マジカルシャイン」、「自己再生」等にするか悩んだが、対水ウーラオス、水テラスハバタクカミ性能を引き上げるために「10万ボルト」を採用した。
はっきり言って僕はこのポケモンが大嫌いだが、NNを自分の相棒である「ギルガルド」にすることで何とかこいつへの怒りを抑えながら使うことができた。


キョジオーン
特性:きよめのしお
性格:わんぱく
持ち物:たべのこし
テラス:どく
実数値:207(252)-120-187(156+)-×-123(100)-40
技:しおづけ / じこさいせい / まもる / のろい
調整意図
HB→11n(A特化カイリューの地震が受かるくらい)
D→余り
S→個体値0(鈍い1回で最遅モロバレル抜かれ)

このポケモンの本体である「塩漬け」、「自己再生」、「守る」、ハバタクカミの身代わりを割ったり、竜舞カイリューを止めるための「鈍い」で完結している。
最強のプレイングができれば最強になってくれる最高のポケモン。
TODで勝つ試合が多くなる関係で対戦数が減ることだけがネック。

構築の要点

①カイリューが織り成す数々のシナジー
本構築においてカイリューは他の全てのポケモンと相性がよく、強いシナジーを構築に数多くもたらしてくれる。
具体的に、
カイリュー×キョジオーン→アンコールによる崩しの拒否、固いサイクルの形成

カイリュー×ハバタクカミ→アンコールによる瞑想身代わりの起点作成、神速とSエナジーによる先制攻撃リレー

カイリュー×炎オーガポン→岩石封じによる素早さ操作から先制アンコールで制圧、緩いサイクルの形成

カイリュー×ウーラオス→蜻蛉返りとゴツメで削り神速やスカーフによるスイープ、拘りを起点とした積みをアンコールで拒否

カイリュー×サーフゴー→相性補完最強のサイクル、アンコール+拘りトリックによる確実な詰め、拘りを起点とした積みをアンコールで拒否

というように、他ポケモンとの強いシナジーを生かしながら戦えるカイリューは本構築のMVP、当然選出率も1位だった。

②毒テラス鈍いキョジオーンによる詰ませ
S17環境ではキョジオーンを瞑想身代わりのハバタクカミで倒そうとするプレイヤーが非常に多く、そのほとんどを「毒テラス鈍い」の一手で完全に詰ませて楽にレートをもらうことができた。
ドレインキッス採用の場合は倒しきることは難しいが、守ると自己再生を駆使したTODによってほとんどの試合を逃げ切ることができた。
また、副産物として竜舞羽休めカイリューもほぼ全て詰ませることができた。

③役割遂行を重視した補完枠の技構成
炎オーガポンの岩石封じ+光合成、ハバタクカミの地面テラバーストは、S17環境においてはあまり見ることはない技構成だったと思う。
瞑想身代わりハバタクカミはフェアリー技とシャドボ採用が多いからと言って何も考えずにそれを真似するのではなく、大流行している毒テラスキョジオーンに勝つという役割を確実に遂行するために地面テラバーストを採用する、というように「採用理由を明確化する」ことで補完枠である2匹の性能を最大限引き上げることができた。
軸は汎用性>役割遂行であることが多いが、補完枠においては汎用性<役割遂行だと考えている。

④終盤環境の流行への解答
終盤に流行した初手毒テラス欠伸ガチグマに対して、スカーフウーラオスの蜻蛉返りから眼鏡サーフゴーを投げるという解答をしっかりと用意した。これにより、記事を読んで真似しているだけの人からは無限にレートを奪い続けることができた。

選出

①初手ウーラオス、裏カイリューサーフゴー

最終日1番投げた選出。
ガチカイ炎ポンパオカミウーラブリ等のBIG6系統や、ランドロス絡み、トドロクツキ+キュウコン等は基本これで対応した。

②初手炎オーガポン、裏カイリューハバタクカミ

本構築唯一の対面選出。
サイクルが回せそうにないサーフゴー絡みや、キョジオーン入りに投げていた。

③初手キョジオーン、裏カイリュー炎オーガポン

ディンカイサフゴに対しては基本これで投げた。

④初手ウーラオス、裏キョジオーンカイリュー

サーフゴーがいなくてキョジオーンを出したい時は大体これ。
鉢巻パオジアン+ママンボウみたいな並びによく出した。

⑤初手サーフゴー、裏カイリュー+@1

コノヨザル入りと、キラフロル+キョジオーンの並びに出すことがあった。
キョジオーンをハバタクカミで崩す際にキラフロルに毒びしを撒かれたくないのでサーフゴーを出したが、実際は炎オーガポンやパオジアンが初手に来て困ることが多かった。

 ⑥初手キョジオーン、裏カイリューハバタクカミ

出してこなさそうなキョジオーン絡みに出して、取り巻きの対面駒をキョジオーンで詰ませることを狙った選出。
出してきたとしても、タイミングを見てハバタクカミを出して数的有利さえ取れば、後はTODで逃げ切ることができる。

他の投げ方もした気がするが、構築段階で想定している投げ方は基本この6つ。

不利構築

①ランドライコ

タケルライコにはハバタクカミで勝とうとしていたのだが、実際は同居するランドロスに止められてしまうため、あまり勝てなかった。

②受けループ

厳密には、「隠密マント持ちがいる受けループ」に勝てない。
隠密マント持ちがいない受けループなんてどこにもいないのでつまりはそういうことである。

③ママンエルフパオイーユイグライ@1系統

鉢巻パオジアンとグライオンケアのウーラオス、イーユイケアのカイリュー、ママンボウを崩したりTODするためのキョジオーン、エルフーンの宿り木ケアで炎オーガポンかサーフゴー、というように4体選出を強いられてしまうため不利。
エルフーンの枠がモロバレルならキョジオーンで対処できるので不利ではなくなる。

④イエカシラ

悪タイプがいないので、ワイドフォースを打たれてるだけでこっちのポケモン達が全員倒れていつの間にか負けてる。

単体で対処が不可能と感じるほど重いポケモンはいないが、強いて言うならイーユイとHBベースの宿り木水オーガポンは厄介だったと思う。(他にもいたかもしれませんが思い出せないです、すみません)

最後に

自身2度目のレート2000達成は素直に嬉しいです。ただ、1度目ほどの嬉しさはなく、もっと上を目指したかったというのが正直な気持ちです。S17は序盤から終盤にかけて環境の変化が比較的少ないと感じており、固まり切った環境下で戦うのが得意なのもあって構築の完成度、練度は自分史上1番だと思っていました。だからこそ、終盤に体調を崩して2100や2桁を目指せなかったのが悔しいです。
ずっと必死にランクマをやり続けてそろそろ心身ともに疲れたので、5月は一旦ランクマから離れて色々とやることを終わらせたりユナイトをしたりしながらゆっくり過ごそうと思います。
次潜る時は2100と2桁を目指して頑張ります!
最後までご閲覧頂きありがとうございました!

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