好きになっても…いいですか?⑥
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6人用 (男3 女3 兼役あり 5人でも可)
登場人物
中山美緒 みお 21歳 女 IT企業の社会人1年目、頑張り屋過ぎて空回り、恋も仕事にも不器用
中島瑠衣 るい 27歳 男 美緒の先輩 面倒見がよく、頼まれたら断れない性格
島田部長 48歳 男 怖くて有名な上司、人を見る目がある
立花由香 由香 26歳 女(実は28歳)帰国子女 容姿端麗 高飛車で素直になれない性格
相田咲夜 さくや 22歳 男
元ホスト 女の子に目がない、瑠衣をライバル視している
島田菜々子 ななこ 20歳 島田部長の娘 わがまま 自己中 ぶりっこ クールな二面性あり
母 瑠衣の母親 女で一人 瑠衣を育ててきた(由香役と兼役)
作品紹介
前回までのあらすじ
美緒の父が倒れ実家に帰省する事になった美緒と瑠衣
両親から正式にお付き合いの許可をもらう
そして新年を迎えたが…
またまた波乱の予感!?第⑥話スタートです!
本編
島田部長:新年明けましておめでとう!去年に引き続き、君達の元気な顔が見れて新年早々なによりだ!本年も社員一同、より一層のサービスの向上に努めていこうじゃないかっ!
由香:瑠衣っ!明けましておめでとう!
瑠衣:由香っ!あめでとう!今年もよろしくなっ!
美緒:瑠衣先輩っ!去年は色々とご迷惑をおかけいたしました、今年も御指導、御鞭撻の程よろしくお願いしますねっ!ふふっ
瑠衣:美緒ちゃん…随分としっかりした挨拶だね!…うんっ!オレの方こそ頼りにしてるよっ!…あの…その、彼女としてもねっ(小声で)
美緒:ふふふっ!…はいっ!
咲夜:美〜緒ちゃんっ!明けましておめでとう!いや〜新年早々に美緒ちゃんの可愛い笑顔が見られるなんてっ!サイコー!
由香:あら?相田君?私には新年早々会えたのに…嬉しくないのかしら?
咲夜:……由香さんとは…最近毎日くらい飲み歩いてるじゃないですか…今日は勘弁してくださいよっ!…オレだってっ…忙しいんですからっ!
由香:…あら?…そうだったかしらね?でもこんな美人と毎日のように飲みにいけるんだから…少しは喜びなさいよっ!
瑠衣:あっははは!今年も相変わらずだな〜
相田君と由香はっ!ねえっ美緒ちゃんっ!
美緒:ふふふっほんとにっ!
島田部長:あ〜それともう1件…実は言いにくいんだが…新入社員というか…トライアルでどうしても働きたいと言う者がいてね…
美緒:…?…トライアルってことは…何ヶ月か試験的に雇用するって事ですよね?
由香:そうね…使えそうになかったら雇用しなくてもいいし、本人が辞めるのも自由、まあ早い話がお試し期間付きって訳ね
咲夜:…でも島田部長…やけに緊張してるな…な〜んか訳ありの人材だったりして〜
由香:相田君みたいにねっ!ふふっ
咲夜:そう言うと思いましたよっ!はあ〜
瑠衣:…島田部長…
島田部長:…さあ、入りたまえ…
(営業一課に入ってくる)
菜々子:……初めましてっ!今日からお世話になりま〜すっ!島田菜々子ですっ!よろしくお願いしま〜す!ふふっ
咲夜:うわ〜!菜々子ちゃんっ!か〜わうぃぃー⤴︎⤴︎⤴︎
美緒:…え?島田菜々子…
由香:…島田だって…まさかっ…
瑠衣:ええっ!…あのっ…菜々子ちゃん!?
島田部長:…んんっ…まあ…名字 (みょうじ)で気づいた者もいるだろうが…私の娘だ…
咲夜:ええ〜!あんな可愛い子が…島田部長の娘〜?ぜんっぜんっ!顔似てないじゃんっ!
由香:…やっぱりね…これはまたとんでもない人材が入ったわね…
瑠衣:どうして…菜々子ちゃんが…うちに?
美緒:…ん?瑠衣…どうしたの?
島田部長:まあ…私の娘ではあるが、そこは遠慮せず、他の新人社員と同じように教育してやってくれ…あ、相田君っ!
咲夜:あ、はいっ!
島田部長:島田君はキミの下につけるから、教育係として色々と教えてやってくれ
咲夜:お任せくださいっ!私がみっちりと教育をしますので、どうか御安心くださいっ!
島田部長:頼んだよっ…ふぅ…
(島田部長 退出)
咲夜:じゃあ早速、仕事の段取りを教えるから〜!一緒に向こうへ行こうかっ!菜々子ちゃんっ!…え?…あ…ちょっ…
(菜々子は咲夜を無視して、まっすぐ瑠衣の前に立つ)
菜々子:お久しぶりですっ!瑠衣さん♡
美緒:え?…瑠衣さんって?
瑠衣:…菜々子ちゃん…久しぶり…以前にあったのは高校生だったから…随分大人になったね…
菜々子:ええ〜?私の事…ちゃんと覚えててくれたんですか〜!やった〜!菜々子嬉しい〜!…っ…(美緒を睨む)
美緒:…え?
由香:うわ〜!いきなりマウント取ってきた
わっこの子…美緒ちゃんとは真逆のキャラね…これは一波乱も二波乱もありそうだわ…
菜々子:うふふっ瑠衣さんも相変わらずカッコよくて素敵ですよっ!
瑠衣:あははは…ありがとう…菜々子ちゃん
美緒:……瑠衣…
咲夜:あ、あの〜!菜々子ちゃん?君の教育係は中島さんじゃなくて、オレなんだからさ〜!
菜々子:…あ?…気安く、下の名前で呼んでんじゃね〜よ…(咲夜にだけ聞こえる低い声で)
咲夜:…へ?あ、ごめんなさい…
由香:ん?相田君?どうしたの〜?
菜々子:わたし〜相田さんよりも〜瑠衣さんに教えてもらいたいな〜!
瑠衣:…菜々子ちゃん…ここは会社なんだから、先輩である相田君に教えてもらわないと…
菜々子:え〜で〜も〜!瑠衣さん以外知らない人ばかりだし〜知ってる人の方が〜仕事が覚えやすいし、ね〜瑠衣さんもそう思うでしょ?チラっ(瑠衣を見る)
由香:あ〜!もう見てらんないわ…ちょっとっ島田さんっ!あなたわかってる?ここは会社なの?学生気分の遊びで仕事されたら、こっちは迷惑なの!島田部長の娘だかなんだか知らないけど、部長の顔もあるんだから、素直に相田君の下につきなさいっ!
菜々子:…っ…わかりました…チッ…おばさん(ボソッ)
由香:!?…お、お、おば…さん?…うっ…(倒れる)
咲夜:ゆ、由香さんっ!?…っ…ダメだ…あの
由香さんが…ショックで気を失っている…恐るべしっ菜々子ちゃん…
菜々子:行きましょう…相田さん…(出ていく)
咲夜:あっはいっ!…美緒ちゃんっ悪いけど由香さんをお願いっ!…あ、待ってよ〜!島田さ〜んっ!
美緒:大丈夫ですか!?由香さんっ…瑠衣…あの子と知り合いなの?
瑠衣:うん…と言っても菜々子ちゃんが学生の時に、島田部長の家で会って少し話したくらいだから…オレの事なんて…覚えてないと思ってたんだけどな…
美緒:そうなんだ…でも瑠衣と…私を見る目は…明らかに…違ったし…
瑠衣:ん?美緒ちゃん?大丈夫?
美緒:…ううんっなんでもないっ
(退社後)
瑠衣:え〜と…あ、美緒ちゃん!ごめんっ!待った?
美緒:ううんっぜんぜんっ…それに…瑠衣を待ってる間も私にとっては…大切な時間だから…
瑠衣:美緒ちゃん…
美緒:えへへっ…なんかお腹空いたねっ!何か食べて帰ろっかっ!
瑠衣:そうだねっ!何がいいかな〜?
菜々子:あっ!瑠〜衣さんっ!お仕事お疲れ様で〜すっ!(瑠衣に駆け寄る)
瑠衣:ん?…菜々子ちゃん?そんなに急いで走ってきて…どうしたの?…あ、それよりどうだった?初日の仕事は?
菜々子:それが〜聞いてくださいよ〜!相田さんったら〜、いちいち口うるさいし〜なんか変な目で私をジロジロと視姦(しかん)してきて気持ち悪いんです〜!え〜ん…(嘘泣き)
瑠衣:…し、視姦(しかん)って…勘違いじゃない?相田君は菜々子ちゃんに一生懸命に仕事を教えようとしてるだけだと思うけど…ねえ?美緒ちゃん
菜々子:…ピクっ…美緒ちゃん?…(小声)
美緒:え?…ああ、私も…そんな事ないと思いますよ…(菜々子の台詞を被せる)
菜々子:やっぱり私〜瑠衣さんに教えてもらいたいんで〜今からとか〜お時間あります〜?
瑠衣:え?今から?…いや、今からはちょっと…ねえ?
美緒:……いいよ…瑠衣…ご飯はいつでもいけるんだし…島田さんに色々と教えてあげて…
瑠衣:美緒ちゃん?…いや、でも…今日は…
菜々子:え〜!いいんですか〜やった〜!じゃあお言葉に甘えてっ!行きましょうっ!瑠衣さんっ!(美緒をみる)…ふっ
瑠衣:ちょっと…菜々子ちゃんっ…手を引っ張らないでっ…み、美緒ちゃんっ!また連絡するから💦ごめんねっ…(遠ざかっていく)
美緒:…っ…瑠衣のばか…
(カラオケ店)
菜々子:さあっ!瑠衣さんっ!一緒に歌いましょー!普段何歌います?
瑠衣:え?歌?…静かな個室で仕事を教わりたいって言ってたのに…
菜々子:いいじゃないですかっ!たまには息抜きも仕事のうちですよっ!適当に曲入れちゃいますよっ♬
瑠衣:しかも…2人きりでカラオケなんて…美緒ちゃんに知れたら…
菜々子:…やっぱり瑠衣さん…中山さんと付き合ってるんですか?いつからですか?
瑠衣:え?うん…もう半年以上になるかな…
菜々子:どこまでしたんです?
瑠衣:どこまでって…なんでそんな事…菜々子ちゃんにいちいち言わなくちゃいけないの?
菜々子:もうキスしたんですか?…それ以上ですかっ!どうなんですっ!?
瑠衣:…いや、まだキスぐらいだけど…あっ…
菜々子:へぇ〜キスだけなんだ…じゃあまだ体の関係はないんですね?それって彼女って言えるんですかね?奥手なんですね…瑠衣さんって…ふ〜ん…(勝ち誇ったように)
瑠衣:…え?…菜々子ちゃん?
菜々子:あ、瑠衣さんっドリンク来ましたよっ!はいっどうぞっ!
瑠衣:…あ、ありがとう…うわっ!
菜々子:キャッ…やだ〜っ!服にこぼれちゃった〜!ふっ…(ニヤッと笑う)
瑠衣:あ〜!ごめんっ!菜々子ちゃんっ!大丈夫っ!?
菜々子:大丈夫じゃないです〜!冷た〜いっ!瑠衣さんっ早く拭いてくださいよ〜!
瑠衣:ご、ごめんねっ!💦こう?
菜々子:もっと上です〜!胸元の辺りが冷た〜い〜!
瑠衣:え?胸元って…そこは自分で…
菜々子:ほらっここです…あっ…いやっ…(瑠依の手を強引に胸にあてる)
瑠衣:ちょっ…菜々子ちゃんっ!?
菜々子:いやー!瑠衣さんのえっち〜!
瑠衣:ああっ!ご、ごめんっ…でも…今のは菜々子ちゃんが…
菜々子:私…初めて…男の人に…胸…触られちゃった…
瑠衣:え?…確か…以前に島田部長から聞いたけど…彼氏いたんじゃあ…
菜々子:責任…とってくださいね…
瑠衣:えぇ!?…責任って…?
菜々子:菜々子の…彼氏になってください…
瑠衣:いやっそれは!…それに…オレには美緒ちゃんという彼女がいるし…ごめん…
菜々子:え〜!彼女がいるのに私の胸触った
んですかっ!瑠衣さんっ!酷いですっ!
瑠衣:いや…それは不可抗力というか…菜々子ちゃんが…
菜々子:私を彼女にしてくれたら…何をされてもいいですよ…中山さんとしていない事でも…瑠衣さんとなら…
瑠衣:…何をされてもって…ごめんっ!やっぱり…オレは美緒ちゃんを裏切れないからっ!
菜々子:…ぐすっ…じゃあ…今度、私とデートしてください…
瑠衣:デ、デートって…彼女がいるから…それも…ちょっと…
菜々子:…デートしてくれないと…胸触られた事、中山さんに言っちゃいますよ?いいんですか?
瑠衣:…え!?…それは…困るな…はあ〜わかったよ…ただし…1回だけだよ?
菜々子:え!?…いいんですか?やった〜!
瑠衣さんっ!(抱きつく)
瑠衣:あ〜ほらっ!すぐくっつかないでっ!
菜々子:だって〜!嬉しいんだも〜んっ!…ふふふっ…第1段階ミッションクリア!(小声)
(次の日 会社)
瑠衣:はあ〜昨日は散々な目にあったな…言わないって約束してくれたけど…美緒ちゃんにバレてなきゃいいけど…
美緒:瑠衣っ…おはよう…
瑠衣:美緒ちゃん!?…お、おはよう…(ドキドキ)
美緒:あの…昨日さ…
瑠衣:え?昨日…べ、別に菜々子ちゃんとは何もなかったからっ!
美緒:…え?…うん…昨日、本当は話したい事があったから、また休憩時間にでも話せないかな?
瑠衣:?…うん、わかった…
菜々子:あっ!瑠衣さ〜ん!昨日はありがとうございました!色々と教えてくださって!ふふっ…あ〜なんだ〜!中山さんもいたんですね〜!ぜんっぜん!気づかなかった〜!(美緒を見る)
美緒:…っ…じゃあ…瑠衣…また後でね…
瑠衣:うん…美緒ちゃん…
菜々子:さよ〜なら〜!👋
瑠衣:菜々子ちゃん…昨日の事、本当に美緒ちゃんには言ってないよね?
菜々子:え〜!昨日の事ってなんですか〜?もしかして〜デートの事ですかっ!それとも〜?むね…を
瑠衣:うわ〜!ちょっとっ!会社内でっ!💦困るよっ!
咲夜:あ、ここにいたっ!中島さんっ!オレの菜々子ちゃん取らないでくださいよ〜!ささっ!菜々子ちゃん昨日のお仕事の続きしようね〜!
菜々子:は?…昨日…気安く呼ぶなって言ったよな?(低い小声で)
咲夜:…はうっ…ごめんなさいっ島田さん…
菜々子:じゃあ瑠衣さんっ!またいつにするか、打ち合わせしましょうねっ!
瑠衣:あははは…はあ〜…
由香:おはよ〜瑠衣っ!ま〜たあの子に振り回されてるの?
瑠衣:由香…まあ…そんなとこかな…
由香:まったくっ…瑠衣はお人好し過ぎるのよっ!ああいう人の弱みにつけ込みそうなタイプは、私みたいに、最初にガツンと言ってやらないとダメなのよっ!
瑠衣:でも…悪い子ではないんだけどね…オレと同じで一人っ子だったし…たぶん…寂しいだけだと思うんだ…
由香:ふぅ〜ん〜まあ瑠衣がそういうならいいけど…美緒ちゃんとの関係もあるし…ちゃんとあの子に理解させなさいよ…
瑠衣:ああ…心配してくれてありがとうっ由香っ…
(休憩 スペース)
美緒:…あっ、瑠衣〜!…ごめんね…休憩中に…
瑠衣:ふふっいいよっ!…それで話って?
(遠目から菜々子が瑠衣を見つける)
菜々子:…あ…あれは…瑠衣さん…と…ふ〜ん…ふふっ
美緒:うん…あの年末にも話したと思うけど…瑠衣のお母さんに会う日なんだけど…今週の日曜日とかどうかな?
瑠衣:今週の日曜日か…わかったっ!大丈夫だと思うけど、一応、母さんに連絡しておくねっ!
美緒:ありがとうっ!瑠衣っ!あ、私、着物の方がいいかな?でも実家に置いてあるし…
瑠衣:ふふっ、普段着でいいよっ!母さんは見た目とか気にしないし…それにどんな服装の美緒ちゃんもっ!オレの可愛いの彼女なんだからさっ!…あ、今のはちょっとキザだったかな?なんかちょっと相田君っぽかったよねっ💦あはははっ
美緒:ふふふっ!そんな事言ってくれるのは
瑠衣だけだから素直に嬉しいよ…ありがとうっ!
菜々子:…今週の日曜日ね…ふふふっ
(日曜日 駅前)
瑠衣:あっ美緒ちゃんっ!こっちだよっ!
美緒:ごめんなさいっ!服装や化粧に時間かかっちゃって…やっぱり瑠衣のお母さんに挨拶に行くんだもんっ!失礼のないようにと思って…えへっ…どう…かな?
瑠衣:気にしなくていいって言ったのに…うんっ!凄く似合ってるよっ!…なんかいつもの美緒ちゃんと違って…大人の女性って感じで…ちょっと…ドキドキするよ…
美緒:ふふっありがとうっ瑠衣っ…でも、いつもはどんな感じに見えてるのかな〜?もうっ!瑠衣はほんとっ褒め方がヘタなんだから…あははっ
瑠衣:ごめんごめんっ!はははっ
(駅前に駆けつける菜々子)
菜々子:瑠衣さ〜ん!お待たせしました〜!ちょっと〜着物の着付けに時間かかっちゃって〜!やっぱり〜新年の挨拶には和服で行くのが常識じゃないですか〜?ふふふっ
瑠衣:えぇ〜!?…菜々子ちゃんっ!なんで…ここに?しかも…その格好は…
美緒:え…島田さん…瑠衣?どういう事なのっ?
瑠衣:いや…オレの方こそ…なんで、ここに
菜々子ちゃんがいるのか…
菜々子:え〜?瑠衣さん約束したじゃないですか〜!菜々子とデートしてくれるって〜!
瑠衣:!?…菜々子ちゃんっ!それは言わない約束だよねっ?
菜々子:ん?…約束?あ〜!そうでした〜!デートの話は2人だけのは秘密でしたね〜!私ってばっ!うっかり!てへっ!
美緒:…約束?どういう事?瑠衣…ちゃんと説明してっ!
瑠衣:いや…その…実は…
(瑠衣は美緒に菜々子との一件を説明した)
美緒:なんで…そんな事…黙ってたの?
瑠衣:ごめんっ!本当の事言ったら美緒ちゃんに誤解されて、嫌われるんじゃないかと思って…
美緒:だからって…私に秘密にするのためにデートの約束するなんて…しかも今日は瑠衣のお母さんに挨拶する大事な日なのに…
瑠衣:黙ってて本当にごめんっ!今日の事については…どこで菜々子ちゃんが知ったのか…?
菜々子:ねえ?行かないんですかー?瑠衣さんの実家?お母さん待ってるんですよね〜?
美緒:あなたは黙っててっ!…私は今、瑠衣に聞いてるのっ!
菜々子:…やだっ!中山さん…こわ〜い!
瑠衣:…菜々子ちゃん…今日はオレと美緒ちゃんにとって大事な日なんだ…だから悪いけど帰ってくれないか…
菜々子:え〜!せっかく瑠衣さんのお母さんに挨拶できると思って来たのに…嫌ですっ!菜々子も連れてってくださいっ!
美緒:それは…あなたが瑠衣の承諾なしに…勝手に来ただけでしょ?
菜々子:…ぐすっ…なんで…2人して…菜々子をいじめるの?…連れてってくれないと…パパに中山さんから酷い事言われたって…いってやるんだからっ!え〜ん…(嘘泣き)
美緒:ええっ?…そんな…子供みたいに…
瑠衣:はあ〜…仕方ない…美緒ちゃんごめんっ!…このまま置き去りにしたら、何をしでかすかわからないし…とりあえずオレの実家に行けば落ち着くと思うんだ…
美緒:瑠衣…はあ〜…もうわかりましたっ…島田さん…いいですよ…一緒にいきましょう…
菜々子:…ぐすっ…チラッ…え?…いいんですか!?や〜たぁ〜!じゃあ菜々子っ!お化粧直ししてくるんで〜5分だけ待ってくださーい!すぐ戻りますから〜!
(菜々子が去る)
瑠衣:ありがとうっ!美緒ちゃん!
美緒:はあ〜…瑠衣…1つだけ言うけど…菜々子ちゃん…ずっと嘘泣きだったからね?
瑠衣:…え?…うそ…
(瑠衣の家)
瑠衣:ただいま〜!母さんっ今帰ったよ
母:はいはいはいっ…あら?瑠衣〜随分遅かったわね〜…えと…そちらが…
美緒:は、初めましてっ!中島瑠衣さんと同じ会社の…中山美緒です…瑠衣さんと…その…
菜々子:瑠衣さんの彼女の〜島田菜々子で〜すっ!
母:あら?瑠衣〜?あなた…2人も彼女がいるの?
美緒:ちょっとっ!あなたは、瑠衣の彼女じゃないでしょ!
菜々子:え〜?あなたこそ、本当に瑠衣さんの彼女って言いきれるんですか〜?
瑠衣:ちょっとっ!2人ともっ…
母:まあまあ…道中疲れたでしょう?とにかく上がってくださいなっ
菜々子:は〜いっ!失礼しま〜す!うわ〜!ここが瑠衣さんのご実家なんですね〜!古風な佇(たたず)まいで良いですね〜!菜々子テンション爆アガリです〜⤴︎⤴︎⤴︎
美緒:…爆アガリ?…私は爆サガリ⤵︎なんだけど…はあ〜
瑠衣:美緒ちゃん…ほんとっ!ごめんっ
(居間)
母:どうぞっ汚い所だけど、座ってゆっくりくつろいでね
菜々子:は〜い!あ、すっごくレトロな座布団ですね〜!こんなの菜々子〜テレビでしか見た事な〜い!超ウケる〜⤴︎︎︎︎︎
美緒:ちょっとっ…島田さんっ…いちいちそういう失礼な事いわないのっ!お母様…すいません…
母:あはははっ!元気なお嬢さんねっ!うちの家は古くてね〜!楽しんでもらえて良かったわ〜…あっ、いっ痛たたたっ…
瑠衣:…母さん?…手…どうしたの?
美緒:大丈夫ですか!?
母:いや…ね…今年は特に寒いだろぅ、そのせいで手に痺(しび)れが出てね〜…瑠衣が初めて彼女を連れてくるって言うから、今日は頑張って…おせち料理でも振る舞おうとしてたのに…この手ではね〜…
瑠衣:母さん…無理しなくていいよっ!座っててっ
美緒:大丈夫ですかっ!お母様…
母:あら?…ふふっ嫌だわっお母様なんて、柄にもない…でも、こんな私をお母さんなんて呼んでくれるのね?じゃあ私も美緒さんって…呼んでもいいかしら?
美緒:え?…も、もちろんですっ!その…名前で呼んでもらえて…すごく…嬉しいですっ…
瑠衣:ふふっ美緒ちゃん
菜々子:む〜!(⑉・̆-・̆⑉)お母様〜!私の事も〜!菜々子って呼んでくださ〜いっ!(*´▽`*)♪エヘッ
母:あらあら?ふふふっ…はいはいっ!菜々子さんっ…なんだか今日は娘が2人も出来た気分だわ〜!瑠衣とずっと二人暮しだったから…家が急に華やかになったわね〜!ねえ?瑠衣〜
瑠衣:あははは…そうだねっ!母さんっ
美緒:あの…お母様…良かったら私が代わりにおせち料理を作りましょうか?…もし、材料があるなら…お母様ほど、美味しくは作れないですが…教えてくだされば…
母:え…本当にっ?材料ならあるわよっ!お正月らしい食べ物もないし…ちょうど困ってたところなのよ…助かるわ〜!
瑠衣:え?美緒ちゃんっ!おせち料理作れるの!?
美緒:うん…一応…母に習った事があって…そんなに美味しくは出来ないかもだけど…
瑠衣:食べたい…
美緒:え?瑠衣…?
瑠衣:美緒ちゃんの手料理っ!食べてみたいっ!
美緒:いや…そんなに期待されても…大した物…出来ないよ?…喜んでくれるのは嬉しいけど…ふふっ
菜々子:ん〜!(⑉・̆-・̆⑉)菜々子も作ります〜!お母様っ!御指導お願いしま〜す!きっ!(ಠ_ಠ)(美緒を睨む)
母:じゃあっ美緒さんと菜々子さんに手伝ってもらうわね〜
瑠衣:頑張ってね!美緒ちゃんっ!…と…菜々子ちゃんも…
菜々子:ありがとうっ!瑠衣さ〜ん!見ててくださ〜いっ!菜々子が〜!中山さんなんかより〜飛びっきり美味しい料理作りますからねっ!
美緒:なんかより?…っ…んんっ( -᷅_-᷄ )
瑠衣:…大丈夫かな…2人とも…
(台所)
母:じゃあ美緒さんには、黒豆とお雑煮をお願いするわっ!…菜々子さんは…そうね〜?伊達巻(だてまき)と栗きんとんをお願いしようかしらっ!
美緒:わかりましたっ…では黒豆用に煮る大鍋とお雑煮用の小鍋をお借りしますね!
母:あら?美緒さんっとても手際がいいわね〜お母様のお手伝い良くしていたのね〜手先も器用そうだわ〜!
美緒:いや、そんなっ…このくらいの事、料理してるなら知っていて当たり前ですよっ!うふふふっ…( `^´* )フンッ(菜々子を見る)
菜々子:…っ…んんっ…さ〜て…菜々子もつ〜くろっと…伊達巻(だてまき)は…小麦粉?パン粉かな?…栗きんとんは栗よね…きんとんってなんだろ?
母:あ〜…菜々子さんはお料理は初めてするの?
菜々子:い、いやだわっ!お母様〜たら〜!こ、こんなの…出来て当然じゃないですか〜!私は一人で出来ますから〜、料理がヘタそうな〜中山さんを見てあげてくださーい!
母:あらそう?じゃあお願いするわねっ!何か分からない事があれば呼んでちょ〜だいねっ!
菜々子:はーいっ!…お母様……。
(小一時間後)
美緒:出来ました!お母様っ!ちょっと…味加減…みて頂けますか?
母:あら?もう出来たの?さすがだわ〜…では、ひと口…うん…うんっ…あらっ美味しいっ!私の作る黒豆より柔らかくて…味もしっかりしてて…
美緒:本当ですか〜!良かったっ!こちらのお雑煮の方はどうですか?
母:ええっ頂くわっ!…あ、白味噌…うんっ…まあっ…うちの味と同じだわ!美味しいわ~…でも…よくうちの味がわかったわね~?
美緒:はいっ!以前に瑠衣さんがお味噌は、すまし汁よりも、合わせ味噌の方が好きだと言っていたので…お雑煮もすまし汁ではなく白味噌派なのかな〜と…
母:まあ〜観察力まであるのね…凄いわっ!美緒さんっ!これならいつでも中島家のお嫁さんになれるわね〜!
美緒:え?いやだわっお母様ったら…お嫁さんだなんて…そんな…嬉しいっ!
母:さてさて〜…えらく静かだけど…菜々子さん?大丈夫かしら?…あら、まあっ!
菜々子:はわわわわっ…お、お母様っ!これはっ…違うんですっ!突然っ!フライパンの油が跳ねて…火があがって…消そうと思って…水と間違えて油を注いだら…伊達巻(だてまき)が焦げちゃって…ぐす…栗きんとんは栗を溶かそうと思って…湯せんしたら…溶けすぎて…液体になっちゃったんです~!…え~んっ!ごめんなさ~い…ぐすっ…ぐすっ…
母:あら大変っ!菜々子さん…怪我はなかった?怖かったわね〜ヨシヨシ( ´。•ω•)ノ"(っ <。)
菜々子:あ〜んっ…お母様〜!…しくしく…
母:菜々子さん…意地を張らずに…最初から素直に言ってくれたらこんな事にはならないのよ…今度からは、おばさんを頼ってね
菜々子:はい…ぐすっ…ごめんなさい…
美緒:………
母:さあっ!みんなで食べましょう!おばさんもお腹ペコペコなのよ…瑠衣も待ってるし
(居間)
美緒:瑠衣〜!おせち料理できたよ〜!
瑠衣:おお〜!待ってましたっ!うわ〜黒豆に〜お雑煮っ!それと…え?…ホットケーキ?…と…謎の茶色の液体…これは…何?
美緒:…伊達巻(だてまき)と…栗きんとん…だそうです…
菜々子:…え〜んっ!( ˊ•̥ ̯ •̥`)瑠衣さんのいぢわる〜!せっかく菜々子が頑張って作ったのに〜!
母:ほらほらっ…瑠衣、美緒さん、菜々子さんも泣かないでヾ(・ω・`*)みんなで食べましょう
瑠衣:うんっ!どれも美味しいっ!この黒豆なんか今まで食べたことないくらい美味しいし…それと…なんと言っても…このお雑煮…ん…うんっ…母さんの味だよっ!
美緒:本当っ?瑠衣がそう言ってくれると…嬉しいなっ
母:ええっ!本当に美味しいわ〜
菜々子:ん〜!(⑉・̆-・̆⑉)瑠衣さんっ!菜々子のも食べてくださいよ〜!
瑠衣:うんっ頂くよっ…この…伊達巻?(だてまき)…食べた事ない味だけど…サクサクしてて、おコゲのビターな苦味と合わさって…なんか大人な味してるよね!…それに…この…栗きんとん?…よく湯に溶けてて飲みやすいしっ!栗本来の味が楽しめるね!
菜々子:本当ですか〜!菜々子嬉しいっ!じゃあもっと食べてくださーい!はいっ!アーンっ!(´∩ω・`*)っ(´□`*)
母:美緒さん…ちょっといい?
美緒:…え?はいっお母様…
(奥の部屋)
母:今日は悪いわね〜わざわざ来てくれてっ!それに…あんなに美味しい料理まで作ってくれて…
美緒:いえいえ…そんな…私なんて…
母:ふふふっ…あなたのそういう謙虚なところ…本当に瑠衣に似てるわ…瑠衣は…あの子はね…昔から人に弱いところを見せた事がないというか…これは後から聞いた話なんだけど、父親がいないせいで、よくいじめられてたみたいなの…たまに服が汚れて帰ってくる時があってね…どうしたの?って聞いても『友達とサッカーして汚れたっ!』(^^)なんて…笑顔で言うのよ…
美緒:………
母:きっと…私に心配をかけさせたくなかったんだろうけど…今もああして、菜々子さんを傷つけないように…無理して食べて…
(居間)
菜々子:んふふっどうです?菜々子の料理は?美味しいですか?
瑠衣:うんっ、どれも食べた事ない味だけど…美味しいよっ!d(˙꒳ ˙* )
(奥の部屋)
美緒:そんな…そういう優しいところを…好きになったんです…何でも引き受けてしまう、お人好しなところも…絶対に人を見捨てない面倒見の良いところも…全部…こんな私の事も…瑠衣さんは…好きになってくれたんですっ!
母:そうなのね…美緒さん…ありがとうっ!瑠衣を好きになってくれて…これからもあの子の事…よろしくお願いしますね
美緒:はいっ!私の方こそっ!よろしくお願いしますっ!
母:…それと…美緒さん…
美緒:…はい?
(家の外)
瑠衣:じゃあ母さんっ!帰るよっ
母:瑠衣…身体には気をつけるんだよ…美緒さん!菜々子さん!またいつでも遊びにきてえ?ねっ!
美緒:はいっ!お母様もお身体に気をつけて!また必ず遊びに行きますのでっお元気でっ!
菜々子:お母様〜!今度は菜々子にた〜くさんっ料理っ!おしえてくださ〜いっ!
母:はーいっ!いつでも待ってるわ〜👋
菜々子:瑠〜衣さんっ!この後どうします?デートの約束の続き…今日にしちゃいますかっ!うふふっ
瑠衣:…んっ…あのね…菜々子ちゃんっ…よく聞いてね、君がオレの事を好いてくれてるのは嬉しいよ…だけどね…オレには君よりも、もっと大切な彼女がいるんだ…だから…悪いんだけど…君の事は…友達以上には見れない…わかってくれるかな?
菜々子:え?…ぐすっ…そんなの…そんなの…言われなくても…最初からわかってましたよっ…中山さんは…私より可愛いし…大人だし…料理だって上手いし…それに比べて…私は子供で…敵わないって…でも…高校の時に初めて瑠衣さんをみて…私…初恋だったんですっ!…でも…こんな子供じゃ…振り向いてくれないだろうし…いいじゃないですかっ!…私だってっ…瑠衣さんの事…好きになったって…何が悪いんですかっ!
瑠衣:…菜々子ちゃん…
美緒:そうだね…好きになる事は何も悪くないわ…自由よ…でも…自分が好きだって思いだけで…瑠衣の気持ちを考えずに…ぶつけたら…瑠衣だって辛いのよ…私がそれで…悩んだようにね…
瑠衣:美緒ちゃん…
菜々子:だったら…だったら私が瑠衣さんの彼女になりますからっ!…別れてくださいよっ!
美緒:それは出来ないわ…瑠衣が私を好きでいてくれてる以上に…私は瑠衣の事を…愛してるから…それだけは…誰にも負けないし…負けたくないから…
菜々子:そんなの…ぐす…私だって…
瑠衣:ごめんね…2人とも…1番悪いのはオレだってわかってるんだ…オレの優柔不断な態度が…まわりを巻き込んでしまってるって…でも、美緒ちゃんを…美緒を…好きな気持ちだけは本物なんだ…菜々子ちゃん…
菜々子:もう…いいですよ…ぐすっ…これ以上、お2人のラブラブな話を聞いても…辛いだけだし…でも…私は諦めませんからね!中山さんが好きになるのはいいって言ったんですからっ!
美緒:ふふっ…っ!じゃあ私達は…恋のライバルだねっ!
菜々子:望む所ですよ!絶対!瑠衣さんを菜々子に…振り向かせてみせますからっ!
瑠衣:あの〜…それはちょっと…困るんだけど…
美緒:大丈夫よっ!瑠衣っ!私っ!負けないからっ!ふふふっ
瑠衣:美緒ちゃんっ…
咲夜:あれ?美緒ちゃ〜ん!菜々子ちゃ〜ん!…あと中島さんも、3人で何やってんですか?
由香:あ、瑠衣じゃな〜い!こんなところで会うなんて奇遇ね〜!これから初詣に行くんだけど、一緒にいかないかしら?
瑠衣:初詣か…たしかに…まだ行ってなかったな〜、美緒ちゃんっどうする?
美緒:あっ!行きたいですっ!お願いしたい事もあるしっ!…あっ!由香さんっ咲夜さんもみんなで行きましょ!…あと、菜々子ちゃんも来るよね?…私のライバルだもんね?ふふっ
菜々子:と、当然ですよっ!神様に2人が別れるようにお祈りしないとなんでっ!ふんっ
咲夜:え?なになに〜?2人とも仲良しじゃん!菜々子ちゃ〜ん!いい加減オレとも普通に喋ってよ〜!
由香:はいはいっ!ほらっ!みんなで初詣行くわよっ!
(参拝⛩)
瑠衣:「美緒ちゃんと出会って1年、新年早々から色々あったけど…今年もまた良い年になりますように」っと…(願い事)
(回想)
母:…それと…美緒さん…
美緒:…はい?
母:私、瑠衣のね…泣いたところを…見たことないがないの…だから…あの子が辛い時は…おもいっきりっ泣かしてあげてねっ!ふふふっ
(回想終了)
美緒:「……………」(手を合わせて拝む)
瑠衣:…あ、美緒ちゃんは、何をお願いしたの?
美緒:ふふふっ!内緒っ!
瑠衣:え〜?気になるな〜ふふふっ
美緒:ねえ?瑠衣〜
瑠衣:ん?どうしたの?
美緒:泣きたくなったら…私の胸で…泣いて
もいいからね?
瑠衣:…う、うん…それって…どういう意味?
美緒:ううん…なんでもな〜いっ!
to be continued