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ヲモイ人

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2人用(女:2)

作品紹介

夏祭りに出かけた演劇部の先輩と後輩
好きな子を告白する事になるのだが…

人物紹介

ペる先輩 生徒会長、演劇部 女部長 成績優秀、容姿端麗だかしかし…

ねずみこ ペル先輩の後輩、天真爛漫でイタズラ好き

ねずみこ:あ、ペルせんぱーい!ここでーす!こっこ!こっこー!

ペル先輩:あ、ずみちゃん、ごめんね、ちょっと、人多くて迷子になっちゃった

ねずみこ:ペル先輩、方向音痴ですもんね、アハハ!でも、そんなトコが男子からしたら可愛いんだろうな〜!こないだの学祭ミスコンもグランプリだったし!

ペル先輩:全然そんなことないよ、寧ろ、方向音痴は、私の短所で直したいところだもん、はあ〜

ねずみこ:計算じゃなくて、自然に出るトコがいいんですよ!女の私からしても、可愛いくて抱き締めたくなりますよ〜、もうっ、えいっ!ぎゅー

ペル先輩:あ、こらっ、もうっ、ずみちゃんたら、甘えたさんなんだから〜、よしよしっ

ねずみこ:ペル先輩って、なんだかママみたい、うふふっ

ペル先輩:ええっ、ママ?それはちょっと違うんじゃ…あ、でも、ずみちゃんみたいな娘だったら欲しいかもっ、ふふふっ

ねずみこ:やったー!じゃあもっと甘えちゃお!ギューっ、ギューっ

ペル先輩:こーらっ!こんな事してたら、せっかくの夏祭り終わっちゃうでしょ、ふふっ、あ、ねずみこちゃんの浴衣可愛いわね、後ろで束ねたポニーテールと黄色の浴衣がとても似合ってるわ

ねずみこ:ホントですかっ、良かった〜!お母さんに選んでもらったんですけど、もう少し落ち着いた色の方がよいかな?て思ってて、でも、ペル先輩がそう言うなら間違いないですねっ!

ペル先輩:うんうん!あ、さては、好きな男の子の事でも意識したのかな?ふふっ

ねずみこ:えっ?いや、その、なんて言うか…あ、ペル先輩の浴衣、なんか古風で落ち着いていて、いい感じですね、髪も下ろしてシュシュで束ねて、なんか、私と違って大人っぽくて

ペル先輩:ありがとう!この浴衣は母から譲り受けたもので、元々は祖母の物なのよ、昔、母が着ていて、小さい頃に私が着たがってたんだって、母に聞いて、それで着てみたんだけど、良かった、そう言ってもらえて、ふふっ

ねずみこ:いーな〜、そういう代々受け継がれてゆく浴衣みたいなの、憧れちゃいます!
はあ〜、私もペル先輩みたいに、出るとこ出て、キュッとしまってたら、あの人だって…あっ!

ペル先輩:ん?あの人って?じろりっ

ねずみこ:あ、いや、な、なんでもないですって、それより早くお祭りいきましょうよ!

ペル先輩:あ〜先輩である私に隠し事はよくないぞっ!ねずみこ君!早く言わないと〜

ねずみこ:ペル先輩っ、なんかキャラ変わってますって、ヤダッ、そこはダメだって、ちょっと、ペル先輩っ!

ペル先輩:ほらっ!早く白状するんだっ!ねずみこ君、さもなくば、こちょこちょ、こちょこちょっ!

ねずみこ:や、いや、そこ弱いのに、ダメっだって、わ、わかりましたっ!いますっ!好きな人、いますからっ!

ペル先輩:おっ?とうとう自白したなっ、ねずみこ君って、アレ?ずみちゃん、大丈夫?

ねずみこ:はあっ…はあっ…はあっ、うぇ〜ん、ペル先輩のバカ〜!

ペル先輩:ええ!?そんな…泣くことない…じゃない…ごめん、私がやり過ぎました、ずみちゃんゆるして〜!お願いしますっ!

ねずみこ:ううっ、許しませんっ

ペル先輩:そこをなんとかっ、ほらっ何でも、屋台で好きな物買ってあげるからっ、ねっ!

ねずみこ:なんでも?チラッ

ペル先輩:う、うん、ずみちゃん、目つきが怖いんだけど…

ねずみこ:いいましたねっ!なんでもとっ!
さ〜て、何を買ってもらおうかな〜、楽しみだなっ!ふっふっふっ

ペル先輩:えっ?嘘泣き?ずみちゃん、まさか演技だったの?

ねずみこ:えっへへ〜!どうです?ペル先輩っ、私、演技上手くなったでしょ!
でも、約束は約束ですからねっ

ペル先輩:はあ〜、演劇部の後輩のずみちゃんが上達したのは、私も部長として嬉しいけれど、まさか私が見抜けない程とは…

ねずみこ:さあっ!ペル先輩っ!お祭り!おもいっきり楽しみましょう!

(お祭り会場 屋台通りにて)

ねずみこ:たこ焼きに、焼きそば、イカ焼きと、いちご飴にワタアメとっ!えっへへー!食べ物に囲まれて幸せっ!どれも美味しいっ!

ペル先輩:そう…よかったわね、ずみちゃん、お陰様で、私のバイト代が…クスン…

ねずみこ:ペル先輩が悪いんですからねっ、私が1番弱い所を狙って無理やり言わせたんですからっ!ぷぅ〜!٩(◦`^´◦)۶

ペル先輩:はいはい、すみませんでした、はあ〜…あ、ねえっ?ねずみこちゃん、お願いがあるんだけど

ねずみこ:ん?なんれふか?ん、んぐ、ごくんっ、

ペル先輩:金魚すくい、一緒にやらない?

ねずみこ:ほうっ、良いですね〜!つまりはアレですよね?リベンジと言うことですね?ニヤリっ

ペル先輩:そ、そうよ、なんか負けたみたいで、私悔しいものっ!まあ、負けるのが怖いなら、ずみちゃんは引き下がってもいいんだけどねっ?チラッ

ねずみこ:おっと、挑戦的ですね、いいでしょう!やりましょう!でも後で泣いてもしりませんよっ!ペル先輩っ!

ペル先輩:かかったわね!ねずみこちゃん、お主、武士に二言はないな?

ねずみこ:おうよっ!望むところよっ!

ペル先輩:では負けた方が勝った方の言う事を1つ聞くと言うのはどうだ?チラッ

ねずみこ:よかろうっ!のったぁー!

ペル先輩:ふふっ、では勝敗はポイが破れた時点で多く金魚をとった方の勝ちとするっ!

ねずみこ:腕がなるねぇ〜!いざっ、尋常に、勝負っ!

ペル先輩:はぁー!(同時に)

ねずみこ:てやぁー!(同時に)

ペル先輩:ねずみこちゃんのポイの入れ方、水面に対して35度から45度にして、金魚の頭側から入れているっ、子奴、出来る!

ねずみこ:それっ!さっそく1匹GET!ふふ〜ん、ペル先輩っ!わたしが下手だと睨んでましたね?これでも私、小さい頃は狙った獲物は逃がさないっ、『シューティングガール』て呼ばれてたんですよっ!どやっ

ペル先輩:ふんっ!勝負はまだまだこれからよっ!負けないわよっ!

ねずみこ:はっ、ペル先輩、金魚の泳ぎに合わせるが如く、ポイを水平にしてエスカレーターのように徐々に上げていき、水の抵抗を最小限に抑えているっ!先輩ながら、天晴れじゃ!これは持久戦になるやもしれぬなっ!

ペル先輩:おほほほほっ!どう、ずみちゃん、私の手さばきは?私、モノ心ついた時から毎年金魚すくいには来てるのよ、残らず金魚を取り尽くすから、『パーフェクトガール』て異名がついたのよ、嫌だわっ、もうっ!ふふっ

ねずみこ:全然!嫌がってない…普段大人しいだけの先輩だと思いきや、こんな負けず嫌いで流暢(りゅうちょう)に喋れるなんて、流石は演劇部部長だけはあるわっ!

ペル先輩:あらっ!ねずみこちゃん、随分とったわねっ、でもね、私には秘策があるのよ

ねずみこ:あらっ、ペル先輩、負け惜しみですか?私もそろそろ秘策使おうかなー

ペル先輩:ふふっ、見ておきなさい!我は影、真なる我、『SHADOWBURST』(シャドウバースト)

ねずみこ:なっ!自分の影を水面に入れる事で暗闇を作り出し、金魚を引き入れているっ!?
そして、集まった金魚を一網打尽にすくい上げている!恐るべしっ!『SHADOWBURST』

ペル先輩:ねずみこちゃん、あなたの可愛い浴衣、黄色い柄では光が反射して、この技は使えないわよ?さて、どうするのかしら?

ねずみこ:くっ!こうなったら〜、秘技『ローリングリバース!』

ペル先輩:へえ〜!やるわねっ!ポイの和紙の強度を保つ為、裏表を使い分けるなんて、敵ながら、相手にとって不足はないわっ!

ねずみこ:あっ!しまった…やぶれちゃったぁー、ううっ

ペル先輩:きゃっ!何?今の大きな出目金っ『紙破り』かっ!

ねずみこ:ペル先輩も敗れちゃったんですね、この勝負引き分けですかね?

ペル先輩:いや、まだよっ!ねずみこちゃん、あの『紙破り』の大きな出目金を取った方が勝ちにしない?

ねずみこ:おっ?いいですね〜!でも、あの大きさ、なかなか、このポイ1枚では難しいですよ〜?

ペル先輩:そこは協力しましょ、2人で金魚をすくうのよ、先にお椀にいれたら勝ちにしましょう!

ねずみこ:なるほど!名ずけて『昨日の敵は、今日の友作戦』ですね!マンマだけど、いいですよ!やりましょう!

ペル先輩:うんっ!ありがとっ、オジサンっ!ポイ2枚追加っ!よしっ!いくわよっ!ねずみこちゃん!

ねずみこ:私とペル先輩なら、絶対取れますよっ!あ、ほらっ!そっちいきましたよ!

ペル先輩:あっ、くっ、大きいのに動きまで早いなんてっなんて子なの!もうっねずみこちゃん、そっちお願い!囲むわよっ

ねずみこ:了解!手こずらせやがってっ、もう逃げられないぞっ!ペル先輩早くっ、今ですよっ!

ペル先輩:おっけー!ねずみこちゃん、せーの!ですくうわよっ!

ねずみこ:分かりました!

ペル先輩:せーの!(同時に)

ねずみこ:せーの!(同時に)

ペル先輩:それっ!やったー!

ねずみこ:おお!宙に金魚が浮きましたね!

ペル先輩:お椀っ、お椀っ、え?きゃあ!ヤダっ!胸元に入ったー

ねずみこ:ありゃま!ラッキー金魚?

ペル先輩:ヤダヤダっ!くすぐったいっ!早く取ってよ!ずみちゃんっ!

ねずみこ:わっ、わかりました、あっ、ちょっとペル先輩っ!動かないでくださいよっ、取れないじゃないですかっ

ペル先輩:だって〜!胸の中でぴちゃぴちゃ動くんだもん、気持ち悪いし、くすぐったいんだもん、クスン

ねずみこ:はいはい、ん?ここか?これか?

ペル先輩:あ、いや、ね、ねずみこちゃん、もうちょっと右、いや、ち、ちがう、そこじゃないから〜!うう〜

ねずみこ:ペル先輩、可愛い〜!ほれほれっ、ここかっ!こっちかっ!

ペル先輩:キャー!揉んでるっ、それっ、胸もんでるからー!

ねずみこ:ふふふっ、さっき私をくすぐってくれた罰ですっ!

ペル先輩:ごめんなさーい!いっぱい買ってあげたじゃないっ!もう許して〜!

ねずみこ:そう言えば、そうでしたねっ!はいっ!取れましたよっ金魚!てか、もう金魚取れてたんですけどねっ!えっへへー

ペル先輩:うう〜!後輩に2度も泣かされるなんてっ、屈辱だわっ、クスン

ねずみこ:悪かったですって、だって〜、ペル先輩があまりにも、いい反応するから、ちょっとからかいたくなっただけですよっ!男心としてっ!

ペル先輩:ずみちゃんは女の子でしょっ!もうっ!、でも、勝負は私が勝ったんだし、何でも1つ言う事を聞いてくれるんだったわよねっ?

ねずみこ:えっ?今の勝負、ペル先輩の勝ちですか?そうかっ!胸もお椀型とかいいますもんねっ!なるほど〜

ペル先輩:は、恥ずかしいから、そういう事をいちいち言わないのっ!もうっ!ずみちゃんホントに男の子みたいなんだからっ

ねずみこ:わかりましたよ〜、言う事聞きますよっ、武士に二言はないですもんねっ、まあ、私、武士ではないんだけどな〜

ペル先輩:よしよしっ!わかればよろしいっ!では、私の命令は1つ、好きな人に告白しなさいっ!

ねずみこ:ええー!

ペル先輩:ほらっ、何でも聞くっていったでしょ?で、相手は誰なの?わたしの知ってる人かな?

ねずみこ:うっ、はいっ、よく知ってると思いますよ…

ペル先輩:えー誰だろう?私がよく知ってるって事は〜、多分、演劇部の子よね?

ねずみこ:うっ、よくわかりましたね、そうですよっ!もうっ

ペル先輩:と、なると〜、イケメンでいえば2年の吉田君、優しそうな子なら、1年の三浦君とか?どう?当たった?

ねずみこ:全然違いますっ!ていうか、もう、やめません?好きな人探すの?その好きな人に私が告白したらいいんですよね?

ペル先輩:えっ?そうだけど…一応誰かは知りたいじゃないの、私、勝ったんだし!その権利はあるとおもうけど?ふふっ

ねずみこ:うーん、わかりましたっ!言いますよっ!1回しか言わないんで、しっかりと聞いてくださいよ!

ペル先輩:うんうん!誰誰?

ねずみこ:その…ペル先輩ですっ!

ペル先輩:ん、んん?私?…もうっ、また?ずみちゃんたら私を騙して、また笑おうとしてるでしょ!その手には、もう乗りませんよー、ほらっ本当は誰なの?

ねずみこ:だからっ、ペル先輩なんですって!
その、初めて見た時から憧れてて、先輩みたいになりたいな〜て思ってて、ずっと先輩の後を追いかけて、気がついたら自分の中で好きって感情が大きくなってて、もうどうしたらいいか、わからなくなってきて、変ですよね、私…

ペル先輩:ずみちゃん…あ、あの、私、女の子に告白された事なんて、なくて、どうしたらいいか、わからないけど、ずみちゃんは明るくて真面目で、可愛い子だなってずっと思ってたよ、今、告白されて、動揺してるけど、私もずみちゃんの事は好きだし、これからも仲良くしたいって思ってる…だから、その…

ねずみこ:…嬉しいですっ!その言葉が聞けただけで、私は充分ですよっ!ペル先輩っ!これからも仲良くしてくださいねっ!

ペル先輩:もちろんっ!大船に乗ったつもりでいなさいっ!

ねずみこ:その表現の仕方、なんかおかしくないですか?アハハっ
そういう、たまに、的外れな事言われるから、キュンとしちゃうんですよっ!普段は真面目な優等生なのに、ギャップ萌えですっ!ふふっ

ペル先輩:あ〜、普段の私はこっち側だからね、その、厨二病というか…みんなが良いように誤解してるだけなのよ…

ねずみこ:でも、そんなペル先輩を独り占め出来るのも私の特権ですよねっ!他の人は知らないんだしっ

ペル先輩:まあ、ずみちゃんの前以外では見せてないわね、一応、私、生徒会長で演劇部部長だからね…あはは…

ねずみこ:いいんですって!ペル先輩は今のままで、ありのままの先輩を、好きになったんですからっ

ペル先輩:いや〜、お主、拙者は照れるではないか…なんてっ!ふふふっ

ねずみこ:ペル先輩っ!だーいすき!ですよっ

ペル先輩:の…脳が…震える…かはっ

~完~


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