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「今を生きる」音楽と「あの頃に帰る」音楽

森高千里さんのライブへ行った

彼が森高千里さんのファンで、誘われたためコンサートへ行った。
あたしはあまり森高千里さんのことを彼と出会うまで詳しくなかった。
もちろん「雨」や「渡良瀬橋」「私がオバさんになっても」などの代表曲は知っていたけれど、他はほとんど知らない。
彼がいろいろとほかの曲も教えてくれて聴くようにはなったけれど、歌詞と曲名が一致するところまではいかないまま、ライブへ行った。

結論、とてもいいライブだった。こうして文章に残しておきたいと思うくらいにはいいライブだった。
あの空間に集まった人たちは、みんな森高さんのことが好きで、そして森高さんがみなさんのことを好きなんだなとひしひしと伝わる、そんな時間だった。

昔も今も、ミニスカートで歌って踊ること

ライブに集まっている方々は、あたしの両親とおそらく年齢が近いのだろと思うくらいの年齢層だった。それでもばっちりライブTシャツを着て、タオルを巻いて、楽しそうだった。
あたしの前の席に座った男性は、スーツ姿だった。きっと仕事帰りなのかなと思うと少しにやけてしまった。(彼は好きな人に会うから正装した説を推していた)

照明がきらきら輝いて、ライブは始まった。森高さんはずっとミニスカートでライブをすると彼から聞いていたけど、その通りの姿で、とっても輝いていた。明るいメロディーとツンとした高い声がとてもかわいかった。

最初のMCで分かったけれど、森高さんはご自身のことを「森高」と呼ぶ。なのであたしも今のところ森高さん、と言いたくなる。
「今回のツアーのタイトル、“今度はモアベターよ!”の意味を皆さん分かっていますか?私は今この瞬間の森高が一番だといつも思っているので、ずっとモアベターなんだと、そういう気持ちを込めています」と話していた。
あ~かっこいい。かっこいいじゃん。と思う。いつだってモアベタ―になれるって、素敵。

あたしは彼に誘われるまで、森高さんがずっとライブを続けていることすら知らなかった。「続ける」ってめちゃくちゃすごいことだから、モアベタ―を探しながら活動し続けるから、ファンはついてくるんだろうなと思った。


「帰っていける」音楽

あたしはあいみょんや星野源の曲を聴いていると「同じ今を生きているんだなぁ」と思える。それが本当に励まされる。一緒に生きていて、踏ん張って、前を向いていることを歌詞から感じられて、生きる力を分けてもらっている感覚になる。

それと比較すると、森高さんは「帰っていける」音楽を届けているんだと思った。森高さんも「みなさんも昔に帰った気分になるでしょ?」と話していたように、変わらぬ音楽を、変わらぬ声で、変わらぬ衣装で歌い続けること、変わらぬ空間を作り続けること、それを体現していたように感じた。

両親くらいの年齢の方たちが楽しそうに手を振っていて、めちゃくちゃいい空間だった。あー音楽ってこんな力があるんだなーと思った。

「今を生きる」音楽も、「帰っていける」音楽も、どちらもあたしたちには必要なんだろうなと勝手にそんなことを考えた。

「ライブを続けてきてよかった!」と話す森高さん。
めっちゃ可愛かった。永遠のアイドルだった。


ある種の「没頭」がライブ空間なんだ

あたしはなんでか、音楽のライブ経験が少ない。好きな歌手も昔からたくさんいるのに。なんだか少し照れているのかもしれない、好きです!と言いに行く感覚というか、そしてほかのみなさんの好きです!に見合えるだろうかとか考えているのかもしれない。

でも、今回のライブを経て、いろんな歌手のライブに行ってみたいと思った。ある種ライブって没頭できる空間で、他のことをすべて忘れて、目の前の音と声に包まれていく。最高だよな。

みんながライブにふらっと行けるような、そんな社会がいいな。


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