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あと21日 言いにくいこと言うね

どーも!図書館で朝9時からブログと投稿用動画を作っていたら、先輩がむちゃくちゃデッカいスタバをプレゼントしにきてくれて、その先輩に一生ついていくことにしたせいしろうです。
#あきさんありがとう
#ある先輩は横の席で15分間くらい見ててもおいが気付かんで真横から電話かけてきんさった
#拓人さんありがとう

っと言う事で今回は結構切り込みます。

題して、『言いにくいこと言うね』です。


っというのも、前回の記事を読んでいない方はまずはそちらを見ていただけると7倍面白いと思いますが、結論からいうと

『救助技術訓練のあり方をそろそろ変えません?』


という内容です。
#あー怖い
#誰かに怒られそう
#誰がに叩かれそう
#でもいう
#ってかもう言った

ちなみに意見はInstagramのDMからいつでもお待ちしてます。

https://www.instagram.com/japan_firefighters_calendar?igsh=bHhpcDZlcGg5dmhr&utm_source=qr

何を隠そう、救助技術訓練といえば

『レスキューの甲子園』とも言われており、

毎年夏になると、テレビでは必ずその様子が放映されます。

また、勢いよくはしごを登ったり、綱を渡ったりする姿はカッコいい!と評判であり、その様子を中心にインスタにアップする方もいらっしゃいます。

この件について、私が15年間本気で働いてきたからこそ、辿り着いた考えを発表します。

真剣に話しますので、長くなるかもしれません。
どうぞよろしくお願いします。

まずもって救助技術訓練は今年で第52回目の開催であり、とんでもない歴史があるイベントです。


どんな内容かというと

○水上の部
基礎訓練
連携訓練

○陸上の部
基礎訓練
連携訓練
技術訓練

といった感じで大きく2つ、細かく5つに分かれています。

ダラダラと前置きを話しても仕方がないので、
一旦結論を先に言いますと、

『技術訓練をメインにしません?』

です。

消防職員ならもちろんこの文言だけでどういう事かわかると思いますが、私の意見はこれだけです。


理由は明確です。

『技術訓練の方が現場のためになるから』

です。

水上の部は一旦置いといて、陸上の部の話をしたいと思います。

陸上の部には
基礎訓練と
連携訓練がある
と言いましたが、どんな内容かというと

基礎訓練
個人でロープを腰に巻いて、自己確保をとり、はしごを15m登ったり、張られたロープを渡ったりする訓練

連携訓練
チームで7m下にいる怪我人をロープで引き上げたり、色んな障害物をダッシュで乗り越えていったり、張られたロープを渡って反対側の怪我人を助けたりする訓練です。

文字で見ると、
普通に現場に役に立ちそうやん!
と思われるかもしれませんが、
実際はそうとも限りません。

むしろ、この2つの訓練はタイムを重視しており、どれだけ早く行うかが重要視され、その為にいろんな工夫や練習をします。
#敢えて訓練ではなく練習という言葉を使う


過去には事前工作をして、タイムを少しでも早くするような人がいたため、審査票には事前工作を取り締まるための措置もあります。


ここで、一旦考えてみましょう。

人を助けるために現場に向かう消防士さん達が不正をしていないか取り締まる構図って何?

って思いませんか?


警察が善人のふりをした悪人を捕まえるために、職務質問をして取り締まる訓練ならわかりますが、上記の場合登場人物はどちらも消防士です。

どれだけ、現場のための訓練やろ!
と言われても、資機材の点検の取り締まりがある時点で少し違和感がありますよね?

私も審査員や取締る役をしたことがあります。
ぶっちゃけ、流してみてました。
理由は、そんなセコイことして訓練する人を発見したくもないと思ってたからです。
なので、私は基本的に何にも言わずに危ないところだけ止めてました。

そしてこの問題は、最近言われ始めた事ではなくぶっちゃけ大昔から言われております。


私は3000人くらいが入っているオープンチャットに入っていますが、定期的に


『救助技術っていりませんよね?』
とか
『救助隊が救助技術訓練しかしてなくて嫌だ』とかいう議論がなされます。


私の本部はそうでもないのですが、
他の本部だとそれだけしておけばokなんて
風習もあったりして、到底現場のために働いているのは思えなくなってきそうですね。
#うちは本当に訓練時間を少ないし残って訓練もしないし本当にメリハリがつけてて良い

しかし!!!
ここで大問題があります。


何を隠そうこの私こそ、救助技術訓練をバリバリにしてきた男なんです。笑


遡ること14年。
私は20歳で初めて救助技術訓練に携わりました。


種目は
ほふく救出の救助者と
引揚救助の2 番員の兼務でした。


わかる人にはわかると思いますが、この二つを掛け持つというのは一年目にしてはなかなかのハードモードです。


しかし私は一生懸命にやりました。
先輩に認められたい。
組織で有名になりたい。

こんな思いで非番も週休もロープとカラビナを握ってずーーーーーっと訓練しまくりました。
休みなんてありません。
ずーーーーっと家で自主練をして、体力をつけるために走って筋トレして、2ヶ月間頑張りました。


そして、その時がやってきます。
忘れもしない本番直前の消防学校での訓練日。

最後の調整のためにみんなで訓練をしていると突然、

『ゴキっ』


と音がして、私の右肩は動かなくなりました。

何でもない場面で右肩を脱臼してしまったのです。


そのまま動くことができずにグラウンドに座っていましたが、その場では肩が戻ることはなかったので、近くの病院に運んでもらって、治して貰おうとしました。しかし、なかなか入らず結局全身麻酔をして、気付いたときにベットの上で夕方になってました。

それから、先輩達と署に帰るわけですが、今後どうなるんだろう。と不安でいっぱいでした。

後日、上司達が話し合って私のチームは全て出場中止となりました。


もちろん、チーム最年少で1番後輩だった私は罪悪感から泣き崩れみなさんに謝りました。

先輩達は気にしなくていいよ。
と言ってくれました。

そこから手術をすることになり、私は3ヶ月程度休業することになったのです。


更に時が流れて2年後。
すっかり肩は完治して、署の異動もあって心機一転元気に働いているとチャンスがやってきました。


先輩から

『小田、引揚救助2番員してたよな?』

私は大きな声で


『はい!やらせてください!』

と言いました。


そこから私は2年前の汚名を晴らすために
死ぬほど訓練しました。

そして、迎えた当日、結果は1位。
九州大会への切符を手にしました。
実は引揚救助で九州大会にいくのは、杵藤地区の歴史上初の快挙だったため、市長挨拶があるなど、結構なお祭り騒ぎでした。

それから私はグングン自信をつけていき、どこに異動しようと誰とチームを組もう私がいるチームが県一位をとるようになり、引揚救助の申し子となりました。
#自分でいうな
#でも本当


実際その後も
隊員として5回の県一位
指導者としてもチームを九州に導きました。


要は何が言いたいかというとそのくらい救助技術訓練にハマっていましたし、大事なものだと本気で思っていました。
#結構最近まで

しかし、



ぶっちゃけ途中から
『これ、現場で使えなくね?』
と思っていました。

『でもこの訓練を通して、厳しい体力錬成や仲間との絆、分析力などは自分の役に立ってる!だから、現場では使えないけどトータルで見ると消防としてプラスだ!』

と考えていました。

今思うと、そう思い込むように頑張っていたのかもしれません。
#生存者バイアス
#もろこれですね

なので、私は

救助技術訓練は必要だ!

という人でした。


しかし!


2年前にその考えは変わりました。
おそらく司令補になって、立場が変わり後輩の育成をする立場になったり、自分自身がロープレスキューの事や法令について調べ直したことがあるのかもしれません。

どんな弊害があるかを具体的にいうと、救助技術訓練は新年度になってすぐに訓練がはじまり、九州、全国にいくと8月下旬まであるので、最高5カ月間はこの訓練に時間を取られます。

本部によっては、前年度から行うのでもっと長い期間することもあるみたいです。

また、新年度は新しい救助隊員が入ってきますので、資機材の使い方を覚えてもらったり、聞いたこともない横文字の知識技術を習得しなかければなりません。

ここがかなりの弊害だと感じました。

午前中はこの訓練で潰れてしまいますし、午後は他の業務があったりしますので、なかなか現場に直結する訓練ができなかったのです。

これでは正直、いつ事故が起きてもおかしくないです。

我々の本部は、水難救助で水に潜りますし、NBCで有毒ガスも対応しますし、ロープレスキューで救助しなければなりません。

これらに加えて救急隊にもなりますし、消防隊として火災にも行きます。
更に更に予防業務で確認申請をすることもあれば火災調査も担当します。


こんなにやるべきことが沢山あるのに、5カ月間もその訓練に時間を割く事はできません。


今までどっぷりこの訓練をやってきた私が真逆のことをいうのは過去の自分の考えを否定することになりますが、仕方ありません。

過去の私の考えは間違ってました。

僅かなメリットの部分を掲げて、それがあたかも必要かのように思いたいだけでした。



ここまでが、私が声を上げるに至った経緯です。

私はこのような理由で、救助技術のあり方を考え直そうと声を上げることにしました。
#ちゃんと言いにくいことを本当に言うところが俺なんだ
#過去の自分を否定するんだ


じゃあ具体的にどうやって変えていくか。
の話移りたいと思います。

『救助技術はいらないぞー!』

『廃止しろー!』


と!居酒屋やオープンチャットでいうのは自由ですが、そこで言って少しは影響があるかもしれませんが、直接的には変えれません。

なので、次回はどのように変えていくのか。
また、その理由についてお話しします。

なかなか耳が痛かったり、フォロワーさんは現実を知って悲観的になるかもしれまんせんが、私は日本の消防が発展するために退職するんです。綺麗事だけでは生きていきたくないです。

消防筋肉カレンダーというエンタメから入りますが、そのでしっかりとした知名度と実績を取得して、その先にはしっかりと問題と向き合う義務があると思ってます。むしろ、私しか言えないんじゃないかとすら思い初めてます。
だからこそ、知名度が上がったりする前から、この様に問題に対して自分の意見を先に示しておく必要があると思ってます。
ですので、つまらないかもしれませんが、
こんな真面目な話もさせていただきます。
#本気で日本消防を変えたいんです


断言します。
救助技術訓練を見直すこと。
これが必ず日本消防の発展の第一歩になります。

勇気を出して日本を変えましょう。

それでは次回。


せいしろうでした。

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