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イーロン・マスクの配信内での発言(2024.6.10)

イーロン・マスクはTwitter(現:X)で5時間にわたる Diablo IV のゲーム配信を行い、その中で彼は次回(IFT-5)のStarship飛行試験計画などについて語りました。以下は彼の個人的な見解であり、会社としての公式な発表ではないことに留意が必要です。

https://twitter.com/cyb3rgam3r420/status/1799935298803208282


次回のStarship試験フライト(IFT-5)に関連するトピック

・次回のフライトは約1か月後
("In about a month"、好意的に見て24年7月末以降?)

・次回使用するStarship(Ship 30)に現在取り付けられている耐熱タイルをすべて取り外し、2倍の強度を持つ新型の耐熱タイルに交換する

・耐熱タイルの下にはシリコンのような材質のアブレータ層を配置し、タイルが割れたり脱落した場合に第二の耐熱層として機能させたい

・前回のIFT-4では意図的にタイルを2枚はがし、1枚を薄くして打ち上げたが、それはこのアブレータ層の効果を確認するためだった

(IFT-4の再突入時に無数のタイルが剥離し、フィンに重大な損傷が見られたにもかかわらずStarshipが耐え抜いたのはアブレータ層が貢献した可能性がある)


その他のStarshipの話

・前回 6月6日のフライト試験(IFT-4)についての感想
「(第1段と第2段スターシップが軟着陸に成功する確率は)約20%と予想していた。フライトを見守る間、まさに雲の上を歩いている気分だった。スペースXのチームは素晴らしい仕事をした」

・火星へのStarshipフライト計画
「2年ごとに接近する火星へのStarship初飛行は3年以内(2027~28年ごろ?)を目標に、1回目は3機くらい、2回目は20~30機、3回目は100機。以降は毎回1000機かそれ以上」
「我々がしていることは火星コロニー建設RTA (Speed Run) のようなものだ」

【質問】いずれ行われるタワーでの最初の空中キャッチは成功するか?
「多分成功しないだろうけど、興奮は保証するよ」

【質問】火星の最初のコロニーはいつできる?
「20~30年先。ぶっちゃけ私は時間の見積もりが楽観的過ぎるけども(イーロン・タイム)、40年先ではないことを願っている」

【質問】ロケットを丸ごと3Dプリントすることをどう思うか?(※:米 Relativity Space では Terran ロケットのほぼすべてを3Dプリント製造している)
「ロケット全体を3Dプリントすることはお勧めしない。仮にStarshipをプリントしようとしたら途方もない大きさのプリンタが必要だからね。量産できる部分は従来の工業的な手法で製造し、少量ロットかつ鋳造が困難な複雑なパーツ、例えばターボポンプをプリントしたい」

【質問】火星で死にたい?
「まあ…そうしたいね。でも(着陸に失敗して)激突して死にたくはない」


余談

「AGI(汎用人工知能。真の意味でのAI)は遅くとも24か月以内にはできるんじゃないかな」

「世の中のだいたいのことはテスラで開発してるロボットの Optimus がやってくれるようになるよ。子供の送迎もしてくれるし、子育ても学校教育も、なんでもね」

「Optimus の販売価格は1台20,000~30,000ドル(2024年6月の為替レートで310~470万円)くらいかな。車1台よりは安くするよ」

「このゲーム配信はStarlinkで行っていて、その通信テストなんだ。衛星が切り替わるタイミングでパケットロスがどうしても発生している。映像に例えると2~3フレームくらいかな。オンラインゲームでは10ミリ秒の遅延が生死を分けることだってあるんだ。ソフトウェアとStarlink衛星の改良を続けてパケットロスをゼロにするよ」

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