NHK杯展望&展開予想

NHK杯の展開&展開予想です。また、そこから世界戦代表チームの組み合わせなども色々考えてみたいと思います。

1.優勝争い

まず、優勝争いについてですが、現状の点差や、全日本の演技内容などを踏まえるとやはり橋本選手の優勝は堅いのかなと思います。もちろん、体操は何が分からないですし、今のルールだと少しのミスでも大きな減点につながったりすることがあるので、橋本選手といえども気は抜けないと思います。

2.表彰台&代表争い

橋本選手がさすがに3位以内は外さないと仮定すると、表彰台=代表決定という形になるかと思います。(代表内定選手を除くNHK杯の個人総合上位2人が代表内定)
そう考えると、現状2位と3位が神本選手、土井選手なので、このままいけばこの2人が代表に選ばれるという事になります。全日本選手権の安定感や調子から、神本選手はこのままいくのではないかと予想しています。もちろん神本選手は貢献度で代表入りも狙えますが、ここで確実に内定を取っておきたいところかと思います。そして現在3位の土井選手ですが、4位との差を考えればかなり優位な位置にいるとは思います。ただ、今回初の1班での演技、という事がポイントになるかと思います。自分にはわかり得ませんが、全日本やNHK杯の1班での演技というのは大きなプレッシャーとなり、1つの鬼門となっている気がします。急成長して1班に入り込んできた選手が、いつもはしないようなミスをするという場面も何度か見てきました。それだけ特別な舞台という事だとも思います。なので、4位との差は1.5点ほどありますが、簡単にひっくり返る点差であるともいえます。個人的には土井選手の体操は好きなのでぜひ世界でもその演技を見せてほしいという思いはあります。

ただ、4位以下の選手も実力者ぞろいで、代表争いも一筋縄ではいかないのではないかと思います。ちなみに3位の土井選手と4位の川上選手の差は1.5点程ですが、そこから、4位の川上選手と12位の杉野選手までは大体1点差のなかにひしめいているというカオスな状況です。上位3選手に綻びが出ると一気に代表争いも混沌としてきます。

ここから順位や点数を上げてくるであろう選手は...... 正直全員です(笑)     ただその中でも、やはりオリンピック組(谷川兄・萱・北園)は底力を見せてくるのではないかと思います。特に萱選手については、全日本選手権では珍しくミスがありましたが、何だかんだ最終的には上位にいるのではないかと思っています。Dスコアの内規があるというのも大きいですね。あとは上位3位以内を目指しつつも、貢献度を取りに行くという戦い方をしてくる選手もいるのではないかと思います。


3.個人的な注目選手

その他個人的に注目している選手としては、高橋一矢選手、谷田雅治選手、淺山侑大選手、そして田中佑典選手です。高橋選手は、あん馬とつり輪ができる貴重な選手です(両種目ともDスコア6.4というのは強すぎます)。現在上位の3人が代表と仮定すると、高橋選手が貢献度で上がってくる可能性もあるのではないかと思います。谷田選手はとにかくつま先のラインがきれいで、星陽輔選手を彷彿とさせるような体操をしてくれます。淺山選手は演技のほとんどが雄大な開脚旋回から実施され、どこが技の切れ目かわからないくらい流れの良い演技で、ある意味審判泣かせの演技をしてきます。特に開脚旋回からのフロップ(難度1つ格上げ)をしてくる選手は世界でもほとんどいないのではないかと思いますし、見ていて楽しい演技をしてくれます。そして田中佑典選手は、言うまでもないですが「これぞ体操」という演技をしてくれる、世界でも数少ない選手だと思います。全日本選手権の平行棒や鉄棒の演技を見たときに、何か他の選手とは違うステージで戦っているような、点数ではないそれ以上の何かを追い求めているような感じがしました。そして今回のNHK杯ではさらに難度も上げてくると言っていたので、非常に楽しみです。


4.代表予想

まず、考え方としては、NHK杯で誰が内定するかを考える必要があります。※もちろん、NHK杯の点数によって全然違う可能性も考えられます。

・2022年日本代表選手の選考方法(男子体操競技)https://www.jpn-gym.or.jp/artistic/notice/38459/ 


①橋本・神本・土井+貢献度2人

現在の順位のパターンです。このパターンだと、まずあん馬が取れる選手とつり輪が取れる選手が最優先で必要になってきます。その次に、跳馬で5.6以上が安定して跳べる選手、床・平行棒が爆発的にとれる選手が欲しいところですね。逆にこの3人だと鉄棒が強いので、鉄棒得意な選手は貢献度での代表入りは少しきつくなるかもしれないですね。

そうなってくると浮上してくるのは谷川翔選手でしょうか。あん馬で爆発的な点数がとれ、かつ平行棒でも高得点が取れるというのは大きいですね。谷川翔選手が入ってくるとなると、つり輪と跳馬が欲しいところなんで、そうなってくると、兄の谷川航選手ですかね。ただ、航選手は全日本でつり輪の点数を取り切れていないところが気になります。ただ、やはり航選手はリセガン2を跳んで来たらでかいですね。

予想:橋本・神本・土井・谷川翔・谷川航


②土井選手が上位3人から外れるパターン(橋本・神本・3位・貢献度2人)

上位3人に別の選手が割り込んできたパターンです。正直割り込んでくる選手を予想するのは至難の技です。強いて候補を上げるとするなら川上選手・萱選手・谷川兄弟の2人でしょうか。ただ、土井選手は床・鉄棒で得点が取れ、跳馬でも5.2とはいえ高いEスコアが狙えるため、貢献度でも入ってくる可能性も十分にあるのではないかと思います。ただ、鉄棒得意&跳馬で5.6を跳べる川上選手が3位以内に入ってきたりすると、少し厳しくなるのではないかと思います。いずれにせよ土井選手は何とか3位以内を狙いたいところですね。萱・谷川兄弟が3位以内に入ってくる場合、鉄棒得意な土井選手・川上選手のどちらかがまず入ってくるのではないかと思いますが、どちらかといえば床でも高得点が取れる土井選手の方がやや分が良いか。

萱選手は0.5点の内規があることや、ここぞという時の勝負強さを加味すると、上位3人が崩れたときに割り込んでくる可能性が一番高いのではないかと思います。

予想:橋本・神本・萱(3位)・土井・谷川航


③神本選手が上位3人から外れるパターン(橋本・土井・3位・貢献度2人)

個人的には考えにくいと思ってますがこのパターンも一応考えときます。神本選手が3位以内を外し、他の選手が食い込んできたパターンです。ただ、神本選手は結局貢献度で入ってくる可能性が非常に高いので、考え方は①とあまり変わりません(笑)。ただ、上位3人に誰が入ってくるかでもう一人の貢献度の選手が変わってきます。

予想:橋本・土井・萱(3位)・神本・谷川航


予想まとめ

いずれにせよ、橋本選手は内定、神本選手は貢献度的にも代表濃厚、というのが現段階での個人的な結論です。NHK杯での注目ポイントとしては、土井選手が3位以内をキープできるか、といった所ですかね。それによって代表選考も変わってくるのではないかと思いますし、土井選手自身の代表入りにも関わってきます。あとは橋本選手がつり輪を強化してきたことで、そこまでつり輪にこだわらなくても良くなったのは1つポイントかなと思います。その分、他で爆発的な点を取れる選手を入れることができるので。あとは、橋本選手をなるべく休めるようにできるチーム構成にできると、よりチームとして安定感が増すのではないかと思います。というか、まずそもそも、橋本選手と神本選手という組み合わせがはまりすぎている感はありますよね。

NHK杯が終わり、3人の代表が決まったら、点数などを数値的に分析した予想などもやっていけたらと思います。


まとめ

4月の全日本ではルール変更1発目という事もあり、全体的に仕上がり切っていない印象がありましたが、そこからどれだけ修正してきているか、それによって点数も大きく変わってくると思うので、まだまだどうなるかわからないですね。出場選手全員が各々納得できるような演技ができること、そして怪我無く無事に試合を終えてくれることを願います。




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