見出し画像

耳をみつめて

7人の顔と芸名と本名、つまりは21項目を覚えるという厳しい修行をなんとか終えて、私は無事にBTSの7人を覚えるという偉業を成し遂げた。めちゃくちゃ嬉しかった。自分の脳細胞はことオタク事に関してはまだまだイケてるという事が証明された。

長女からは「いつまでかかるかと思いきや、実質3日やったね。さすがオタク!!晩ご飯の都合で私の予定は100回ぐらい聞いてもまったく覚えてないけど、ことアイドルに関しては母ここにありき!!素晴らしいです!!」と侮辱と賞賛の入り混じったお褒めのお言葉を頂いた。


そしてさらに色々教えてもらうわけですよ。
昔のタリョラの日本語字幕の政局、はジョングクのことだよ、とか、
韓国では誰々担、は誰々ペン、になるんだよ、とかWWHはジンさんの代名詞で、ワールドワイドハンサムの略だよ、とか。


ワールドワイドハンサム。


このWWHを全面に出しつつ、セクゾの中島健人くんのようにウインクでファンを殺したりするのだろうか?(殺してない)健人くんにもジンさんにもそういう事をして良い顔がそこにある。顔から全身、足の先に至るまで、こういう人たちは「カッコいい」ことでファンを殺して良いのだ。(だから殺してはない)キザなセリフもウインクも一切の迷いも照れもなく毎秒かかさずしていて欲しい、などと考えていると、

長女が「ジンさんは、いつも投げキッスとかするけど、実は照れて耳が真っ赤になってるから。最高やろ?」と言うではないか。


なんだそれは。最高過ぎるやないか。


私は顔が良くて歌や踊りも上手くて何でも完璧なんじゃない?的な人が、いざ自分の事となると急に寡黙になり照れている様が大好物だ。もちろん顔が良くて歌や踊りも以下同文的な人が、自分の魅力を知ってか知らずかわざとか天然か、ニコニコと笑いながら他界隈の方々を通りすがりにバンバン沼に落として行く様も大好物だ。(結局何でも好きなんやろ…。)

私はジンさんが照れている動画を探した。「BTS ジン 照れる 耳赤い 恥ずかしい」で検索した。その姿がいちばん恥ずかしいが。

検索の結果、ジンさんはあらゆるシーンでことごとく照れていた。耳どころか首まで真っ赤にして照れていた。

中でも私が目を奪われたのは『Run!BTS!』のEP-73だ。7人でのミニドラマを作るにあたり、個々の演技力を確認する為に韓国の人気ドラマの名場面の台詞を再現してみよう、という回だ。

話は一旦逸れるが(逸れるな)この回でテヒョンさんがものっっっっっすごくさらりと『太陽を抱く月』の台詞をものっっっっっすごくカッコいい声でものっっっっっすごく上手に言っていて、私は「これはエライこっちゃ…」とすぐに『花郎』を見始めるのである。

で、ジンさんですよ。すみません、ここで『花郎』に逸れ続けたらそのままソジュンさんヒョンシクさんに行かないといけなくなりますよね。危ない危ない。

ジンさんはソウルの有名な大学の映画芸術学部とやらを卒業している事をメンバーに散々いじられ「いや、卒業してから何年経ってるの…」と言い訳しながらどうしてもスマートにキザな台詞を言えない。

そもそもあのルックスで、御曹司で、バス停であなたみたいな顔初めて見たってスカウトされて(すっごい長女から情報注入されてる)なのにめちゃくちゃ照れているとはどういう事だろうか。漫画やん。めちゃコミやん。

結局はちょっとふざけて言っちゃって、恥ずかしさが止まらないまま、また首まで真っ赤になっている。


え、なんでなん?……好き!!!!!!!


…チョロいもんですよ。ギャップ萌えの世界の、初めの初めの第一歩ですよこんなん。でも、ジンさんにギャップ萌えしなくて一体何にギャップ萌えするんだって話ですよ。


だって……。。。こんなのは序の口なんですもん……。。。


私はこの後すぐに、『花様年華』という、もうそれはそれは恐ろしい沼に引きずり込まれる事になるからです。もちろん、あの有名なチョンホソク沼の底まで先に転がり落ちて行った長女の仕業に他なりません。アイツ……ほんまにどんな育ち方したんや……(実の娘だよ、アンタの)


「キムソクジンはこんなんもあるんやで〜、照れ屋とかそんなん序の口やから、アハハハ」と見せられたのがこちらだ。



……出来るんやんかっっっ演技!!!!!!!めちゃくちゃ映画芸術学部卒やんかっっっこの大嘘つきがっっっ!!!!!!!てか7人全員出来るんかっっっ!!!!!!!意味分からんわもう!!!!!!!(おいでやすvoiceで読んで下さい)

泣きました。いい歳した大人なのにとんでもないものと出会い怖くなって泣きました(泣くな)


結局、混乱するだけ混乱しながらも、BTSを好きになって1年以上経った今でも、私はまだキムソクジンという人を『こういう人なんです。こういうところが大好きなんです』と未だきっぱりと説明できないまま、どんどん好きにさせられて、「好きだ、あぁ〜好きだ、好きなんだよ〜」という気持ちを誰も見ていないだろうとtwitterで叫びたい放題叫んでいるのです。

ジンさんの顔、身体、性格、しぐさ、そして何よりあの歌声、いろんなジンさんを、まだまだ毎日知っていくなんて素晴らしい贅沢な人生だ。そう思える私は本当に幸せだと思う。

ありがとうジンさん。ありがとうBTS。

いつか伝えられたらいいなぁ。





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?