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_240609/映画館、試練

日曜日

Tくんの家から歩いて行ける範囲によさそうな古着屋がいくつかあるのを見つけていて、散歩しながら巡った。どのお店も商品が多すぎず少なすぎず、値段も5000円〜9000円くらいで絶妙でいい感じだった。

猫のイラストのTシャツとくすんだ水色のカットソーを買うか迷ったけど、前日に新しいアクセサリーを購入したばかりだったので今回は我慢した。

古着は好きだけど、下北や高円寺のようにお店が集中してるところへ行くと情報量と人の多さで結局何も選べなくなる。今日みたいに小さな街の商店街でいい感じの古着屋を開拓していくのはよいかもしれない。次は買う気満々で行く。

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午後から別の予定があるTくんと解散。家でゴロゴロするのも何だかもったいない気がして、『違国日記』を観に行くことにした。
家から1番近い映画館に歩く。商業施設の中にあるタイプの大きい映画館だ。

コーラを買って席に着く。後ろの席には中学生か高校生くらいの女の子が2人で座っていた。この子たち予告の時点で賑やかだったんだけど、本編が始まってからもヒソヒソ声で話したり笑ったりしている。(感想を言い合いながら家でテレビを観ているような感じ)

例えば、その辺の道とか飲食店で彼女らが大騒ぎしていても全然スルーしますよ。
でも『映画館で映画を観る』という特別な時間に、真後ろでずっと喋り続けられる状況は私にとって緊急事態だった。

頭の中では、(このまま我慢する?軽く注意する?席を移動する?うえ〜ん、どうしよう...)と、色んな選択肢が駆け巡っていた。

彼女らの雰囲気からして、もし注意したら後ろでクスクスと笑われそうなので、その選択肢はなし。そんな勇気もないし。
購入していない席に移動するのも抵抗がある。でも、後ろでずっと音を出し続けられるのは相当なストレスだった。第一、こんなことで悩んでる間にも楽しみにしていた『違国日記』の上映は進んでいる...。

彼女らの話し声が一際大きくなったタイミングでパッと立ち上がり、少し離れたところに席を移動した。(半泣き)
「軽く注意する」という意味合いも込めてこの行動をとった。

そこからは映画に集中しようと思ったけど、彼女らの話し声は結局最後まで微かに聞こえ続けていたし、周りの人からしたら私はマナー違反の客だろうし、後ろの席から座席をしきりに押されるし、もうずっと泣きたい気持ちだった。
(後ろの席の人は私を咎めていたのか、姿勢を崩していたのは分からない。後者だと思いたい...)

上映が終わったあと、2人が遠くからジッと私の顔を見てからシアターを出て行くのを見送った。ああ疲れた。大人って大変。

「席を移動するのが正しかったのか」頭の中はそれでいっぱいだったけど、後ろにうるさい学生が座ってしまった時点でツイてなかったし、どの選択をしても不愉快ではあったと思う。運が悪かったとしか言いようがない。

最近は有休をとって平日に映画館に行ったり、休日でもミニシアターに行ったりすることが多かった。
日曜に大きな映画館に行くなんていうことが久しぶりだったから、完全に油断していた。今日みたいな場合は、前方でもいいから人の少ないエリアの座席を選ぶべきだったんだ。
居心地の良さは自分で探し求めないといけない。

『違国日記』はすごく良かった。だからこそ悔しい。落ち着いた場所と時間帯でもう一度観に行きたいと思っている。

傷ついたり嫌な思いをしたりしないように細心の注意を払って生きてるけど、こういうことは避けられない。
そのあとTくんと合流して夜ご飯を食べながらウオーと号泣して呆れられた。「なんで一つ嫌なことがあると全部がダメになってしまうの?」といつも困惑される。それがコントロールできないから自分でも困っているのだ。ううう、何とか立て直したい。晴れてくれ。

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