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「新電力の歴史」について調べてみた

株式会社フェイスフルでは、小規模事業会社向けに新電力サービスを提供しております。これまでと同じ電力をより安い価格で提供しておりますので、ぜひお問い合わせください。

フェイスフルでんき

さて、そんな新電力ですが、最近でこそ多くの方がご存知のサービスになっておりますが、始まったのは2016年4月の電力の小売自由化がきっかけ。

この自由化も段階的に行われており、その始まりは1995年からと意外と時間がかかっているんです。

そこで、今回は少々マニアックですが、新電力の歴史についてご紹介したいと思います。

1) 日本の電力のはじまり

日本で初めて電燈が灯されたのは、1878年(明治11年)のこと。工部大学校(現:東京大学工学部)の大ホールにてアーク灯が灯され、その4年後の1882年(明治15年)に銀座でアーク灯が灯され、一般市民が初めて電燈を目にすることになりました。

※アーク灯:放電灯とも呼ばれ、電気溶接のように電極間を放電させ、そこで発する光を利用した照明。

1886年(明治19年)には、日本で初めての電力会社「日本電燈」が設立しました。この会社が、のちの東京電力。ここから日本の電気会社の歴史をスタートしました。

当時、電力事業は非常に注目の高いビジネスであったため、中小さまざまな電力会社が立ち上がっていきます。関東大震災(1923年)をきっかけに統廃合が行われ、東京電燈、東邦電力、大同電力、宇治川電気、日本電力の5つの電力会社に集約しました。そして太平洋戦争を経て、北海道電力、東北電力、東京電力、北陸電力、中部電力、関西電力、中国電力、四国電力、九州電力、沖縄電力という10社の独占される状態が続いていました。(沖縄電力は本土復帰後、琉球電力公社から引き継いで事業開始)

電力会社は、契約している個々の家庭・事業者に対して、電気を送るための送電線とこれを支える電柱あるいは鉄塔を整備する事業、発電所を建設して、一般家庭などに共有する電気を発電する事業も一手に独占的に引き受けていました。
そのため、業界への参入に非常にハードルが高く、独占状態が継続。安定した電力供給は実現しているものの、1990年代のバブル崩壊後の円高に伴う電気料金の上昇および国内外の価格差の指摘もあり、規制緩和および電力自由化を求める機運が高まっていきました。

2)海外での電力自由化

電力自由化の動きが最初に起きたのは、英国。1990年に国営(中央電力庁)で行っていた発送電事業を分離し、世界でいち早く自由化に踏み切りました。

英国では、電気料金が非常に高い状況が1960年代から続いており、国民からの不満も多かったようです。しかし、さまざまな政治的な問題もあり、なかなか解消できないでいた。1987年、サッチャー政権においてようやく電力事業における抜本的改革に着手することができ、1989年に電気法を制定し、それまでの国営体制を3社の発電会社と1社の送電会社に分割し、ようやく自由化の一歩を踏み出しました。

その後、1996年にドイツでの電力自由化を皮切りに、各国に動きが広がっていきました。

3)日本での電力自由化

海外の流れを受けて、日本でも1995年電力事業法を大幅に改正し、1996年に電力会社に電気を販売する卸発電事業が認められるようになりました。このときに参入したのは、自社敷地内で自家発電設備を保有している鉄鋼・化学メーカーでした。

その後、2000年に電力小売についても部分的自由化が開始。
工場やデパートなど、契約電力2,000kw以上の特別電圧で契約している事業者に対して、電力販売を自由に行えることになりました。

契約電力500kw以上の事業者への販売は2004年に、同じく50kw以上の事業者に対して2005年に自由化されましたが、契約電力50kw以下の事業者や一般家庭に対する自由化はなかなか進まない状況でした。

そんな状況を一変させたのが、奇しくも2011年3月11日に発生した東日本大震災でした。福島第一原子力発電所の事故の結果、電力供給が大幅に足らなくなり、計画停電や電気料金の値上げなど、さまざまな事態が発生したことを覚えている方も多いかと思います。

その結果、電力会社への不信感が一般市民の中で芽生え始めました。また、地域間での電力供給における課題もあり、インフラ面でも日本の電力システムに対して大幅な改革が求められるようになりました。この状況を踏まえ、これまで進まなかった規制を緩和させる動きが出てきました。

そして、2016年4月1日に電力小売の全面自由化となり、これまで対象外とされていた契約電力50kw以下の事業者や一般家庭に対しても、ようやく自由に電力を販売できるようになりました。

数多くの事業者が参入した結果、電気料金も安くなり、これまで海外と比較して高いとされていた状況も改善されるにいたりました。スタートから4年が経過し、登録されている事業者も公開されているだけで600以上。

現在では価格だけでなく、さまざまな付加価値を各事業者が提供しており、利用者にとっても自社・自分にあったサービスを選べるまでになりました。

小売電力事業者一覧(資源エネルギー庁)

4)まとめ

今回は、非常にマニアックな内容になってしまいました(笑)

今では電力会社を選ぶことは一般的になっていますが、実は20年以上の長い年月がかかってようやく実現したものでした。せっかく自由化し、自社・自分にあったサービスを選べるようになったので、まだ新電力に移行していない方はご検討されるのをオススメします。

弊社では法人向けに電力サービスを提供しております。
電気料金をより安くするだけでなく、電気量自体の削減などもセットで提案し、トータル的に安くなるプランをご用意しております。

お見積りは無料で行っておりますので、お気軽にお問い合わせください。

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