自然環境の変化の早さと準備の重要性

自然環境リテラシー学 川コース 第1回 
2022年6月4〜5日

はじめまして。
 今回、三重県津市にあるマリーナ河芸で行われた、自然環境リテラシー学に参加しました。今回の実習では、カヤックの乗り方から手入れの仕方や海上での救命救急の仕方などに加えて、テントの立て方といったキャンプに関する基礎的な事を沢山学ぶことができました。

パドルの使い方の講義

 その中で、自然環境の変化がとても早いこと、そして、事前・事後の準備や確認作業の重要性を実感しました。

1.自然環境の変化


 最初に実感したのが、環境が変化するスピードが早いということでした。
 4日の朝に、ビーチクリーンという海岸の清掃活動があったのですが、その時の海の波は穏やかで、カヤックでの波乗りもしやすいだろうな、と思いながら清掃活動をしていました。しかし、全体のレクチャーが終わっていざ漕ぎ出そうとなった頃には、既に波が高く、沖に出るのは困難な程になってしまっていました。結局、海に出ることは出来なかったのですが、その代わりに、マリーナ内でカヤックを漕ぐことが出来ました。

マリーナ内でのカヤック漕ぎ
海と違って内湾になっていたため、波も穏やかで漕ぎやすかった


 2日目でも同じように、朝のうちは大したことのなかった波が、昼過ぎに高くなり、カヤックがひっくり返ってしまいそうになりました。しかし、スタッフの皆さんが予定を早めに組み直してくれたことで、しっかりと海に漕ぎ出すことができたのは良かったです。この2日間とも、波が急激に高くなっていたので、波の高さはすぐに変わってしまうということを、しっかりと頭に叩き込んでおくべきだと思いました。

2.事前・事後の作業の重要性

 加えて、活動をする前と後の作業は、命を守るという観点から見ても大切になってくると思いました。
 事前準備としては、天候や風向き、波の高さのチェックを始め、カヤックで使う用具のチェックなどがあり、事後作業としては、カヤックの洗浄とカヤックの破損部位の確認などがありました。
 まず、事前準備について、天候のチェックは必須だと思いました。触れ合う相手が自然となると、なかなか思い通りの活動をするのは難しくなってきます。そんな中、いかに事前に情報を仕入れ、早い段階で予定の変更・対策を組むのがかなり重要だということを、今回の実習で強く実感しました。

2日目の海の往路
波もほとんどなく、とても漕ぎやすいコンディションだった

 また、天候だけでなく、カヤック本体やそれに関する道具のチェックも重要だと感じました。
 海の上で活動するということもあり、命を落とす危険性がかなり高くなります。そんな事態を起こさないためにも、PFD(Personal Flotation Device : マリンスポーツ、パドリングスポーツ向けに開発された救命胴衣)の着用方法の確認としっかりと着用できているのかの相互チェックは、自分の命を守るためにも最重要だと思いました。
 加えて、カヤックのハッチの確認も同じくらい重要だと思いました。
 事前指導で、ハッチがしっかり閉まっているかの確認をするように何度も言われていましたが、その理由として、ハッチが開いていると、そこから海水が入り込み、カヤックが沈没してしまうと説明された時には、血の気が引くような感覚がしました。もしもハッチが閉まっていなかったら...想像するだけでゾッとしてしまいます。
 そういった点も含めて、やはり事前の準備は欠かせないものだということを実感しました。

 それに加えて、事後作業もやはり欠かせない作業の1つであると言うことも実感しました。
 事後作業としては、カヤックの洗浄がメインでしたが、その中に、カヤックの底の傷の確認やヒビが入っていないかの確認がありました。カヤックといえど、命を乗せるものなので、故障に関しては早めの発見と早めの修復が大切だと思いました。

カヤックを運び入れる様子
落とすとヒビが入ってしまうため、慎重に!

 今回の実習を通して、環境変化によると触れ合うことへの大変さと事前事後の作業の大切さを身をもって知ることができました。事前事後の作業が大切と言うことは、当たり前のことかもしれませんが、当たり前であるからこそ欠かせない、とても重要なものであると気付かされました。 
 次回からの実習では、今回学んだことを活かし、より深く、そして安全に自然と触れ合うことができるように行動をしていきたいです。

○今回お世話になった施設
 マリーナ河芸 様
 三重県津市河芸町東千里854-3
 https://www.marina-kawage.co.jp/

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