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連休最終日の関越道上り線の渋滞で膀胱がピンチ

快晴の空の下では、キバナコスモスに紛れて咲く薄紅色の秋桜も哀愁を誘わない。
さだまさしを口ずさむなら、秋桜よりもOctoberだろうか。

最近、オクトバーフェストなるビール祭りがあちこちで開催されている。
「あっちもこっちもひとさわぎおこして
いっぱい呑みたいやつらばかりだ」
宮沢賢治の詩を思い出す。
10月の午後の陽射しの中で私はひとり思案に暮れたいが¥1,500で飲み放題を申し込む。
「お客さーん、おつまみは鮑とソーセージどっちがいい?」
俺は迷わず答えたね
「ウインナー!だってその隆々とした様子がス・テ・…」
遮るようにおばちゃんは俺にこう言ったんだ
「OMF爺、ディスガイズセーリア・・・」
私はひどく不機嫌になって叫んだ。
「貴女は何も知らないくせに!こんな屈辱は八ッ場の道の駅で蒟蒻芋を買って以来だ。あの日、道の駅のあんちゃんに蒟蒻って気持ちいいんだよってコッソリ言われたから一番大きい蒟蒻芋を買ったんだ。部屋のベッドの下に隠しきれないから庭に植えたらさ、春に芽が出て秋には一回り大きい蒟蒻芋を収穫したんだ。冬を越して春にまた植えたら2つ芽が出てさ、6月には臭い花が咲いたんだ。だけど全然気持ちよくなんてならなくてネットで調べたら蒟蒻芋を植えても駄目なんだって事が分かって俺は大人になったんだ」

そこから先の事は良く覚えていない。
ただ、嫁に運転を頼んだ渋滞の関越道でトイレに行きたくなってもう限界なので赤城インターで途中下車して最寄りのコンビニエンスストアに寄って救われてそのまま山道を走って帰宅した事は覚えている。
東の空の雲の向こうに丸い月が出ていた。

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