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書物に親しむ定例会で読んだ本と思い出

このページはskyアドカレ2023参加記事です🎄🎅
わーい、クリスマスまであと4日!!


まえがき


書物に親しむ定例会は、毎月6日7日にSky(ゲーム)の書庫で開催される【非公式】星の子の集い。星の子たちが好きな本を持参し、どこかにいるだれかの気配を感じながら本を読む会です。

はじめて書物に親しむ定例会に参加したのは、2022年の4月。

定例会の当日に流れてきた星の子の集いツイートを見て、すぐに参加を決めました。

定例会は21時からはじまるのですが、まちきれなくてイラストを描きながら待っていました。そのときのイラストがこちら。

2022年4月6日

本日は、その書物に親しむ定例会で読んだ本の一部を紹介していきます。興味が湧いたらぜひ手に取ってみてください。

書物に親しむ定例会で読んだ本

シャーリィ・ジャクスン「なんでもない一日」
23の怪奇な短編と5つのエッセーからなる小説です。どれも短い話なので、すきま時間に読めます。

シャーリィ・ジャクスンは、自分をまともだと思っている狂った人の心理描写が巧みです。妻を監禁する話や、不幸な予言ばかりする不気味な少女の話が収録されています。

現実と非現実の生活をえがくシャーリィ・ジャクスンの作品では、人間の醜さも幻想的で耽美なものに感じます。

米原万里「不実な美女か貞淑な醜女」
露日通訳者の米原万里氏のエッセー。翻訳者という仕事について理屈っぽく解説してると思えば小咄やら失敗談やらおもしろおかしく紹介しています。

著者のエッセーはいくつか読んでいるのですが、この本が特に気に入っています。
すでに2,3回読んだことがあるのですが、また読み返したくて定例会に持参しました。

HOXTON MINI PRESS “Bird.”
ホックストンミニプレスの本。社名のホックスとフォックス(fox🦊)をかけて、ロゴマークがきつねです。

鳥の図鑑のようだと期待したのですが、どちらかというと写真家たちとその作品が主軸で写真集のようでした。被写体はすべて鳥ですが、写真家によって雰囲気がガラッと変わります。

同じ出版社の、ロンドンのお菓子屋さんが紹介されている"SWEET LONDON"という本もかわいかったです。

Jean Webster “Daddy-Long-Legs”
子どもの頃に、邦訳された「あしながおじさん」を読んでいました。懐かしい一冊です。

-あらすじ-
養護施設で育った少女、ジュディ・アボット。とある資産家が、彼女が書いた作文を気に入り、大学の費用を援助してくれることになりました。学費を出してもらうための条件が、その資産家に月に一回手紙を出すこと。

一年以上かけてゆっくり読み進めて、最近やっと読了しました。

インターネットで気軽にやりとりしたり繋がったりできる時代だからこそ、時間をかけて丁寧に文字を重ねていく手紙というものが崇高に思えます。

当時、スウェーデンのカフェ兼農場で働いていたのですが、カフェの本棚(訪れた人が本を勝手に置いたり貰ったりできる)に、ドイツ語の「あしながおじさん」を見つけました。

不思議な本の縁!

左がドイツ語の本で、右のピンク色の背表紙が英語(原著)

コジヤジコ「よるのいぬいのるよ」
回文とは、どちらから読んでも同じ意味になる文章のことです。たとえば「今朝酔うよ、酒(けさようよさけ)」など。

見ての通り「よるのいぬいのるよ」は表題が回文、そして書かれている詩もすべて回文です。言葉遊びをたのしむのはもちろんですが、回文詩の意味が綺麗なので何回でも読み返したくなります。音がシーソーゲームのようで心地よいです。

下記のURLから、すこしだけ中身が見られるのでよかったらどうぞ。

冬に読みたくなる本

最後にすこしだけ、寒い時期にぴったりな本について書きます。

イサク・ディネセン「冬の物語」
主にデンマーク周辺の物語です。ため息をついてしまうような余韻、風景描写がうつくしく瀟洒な雰囲気を醸し出します。
読み終わった後に、ああこの本を読むために生きていたのだと思えました。

宮下奈都「神さまたちの遊ぶ庭」
家族で北海道のトムラウシに移り住んだ一年間の記録。標高の高い場所で降る雪はまっさらなのだそう。雪にシロップをかけて食べるお話がありました。素朴でたのしげなエッセーです。

エーリヒ・ケストナー「飛ぶ教室」
わたしにとってクリスマスの本といったら、飛ぶ教室!ドイツの児童文学者であるエーリヒ・ケストナーの作品、友達をいじめっ子から助けに行くシーンが胸熱です。

エルサ・ベスコフ「ペッテルとロッタのクリスマス」
私がまだ鼻たれ小僧だったときに読み聞かせてもらったエルサ・ベスコフの絵本です。北欧の長い冬をあかるく過ごすために、みんなでクリスマスの準備をしていく様子がキラキラ輝いています。
スウェーデン繋がりでいえば、アストリッド・リンドグレーンの「ロッタちゃんとクリスマスツリー」という絵本もすきです。リンドグレーンは「長くつしたのピッピ」で有名な作家です。

あとがき

定例会では、ほかにもラフカディオ・ハーン(日本名:小泉八雲)が収集した日本の童話集や、夏目漱石の「三四郎」、岡崎琢磨「珈琲店タレーランの事件簿」、大沼紀子「真夜中のパン屋さん」なども読んでいました。

書物に親しむ定例会が終わったあとに、みんなはどんな本を読んでいたんだろう~とよくハッシュタグで検索してます。
好きな作家さんの本や、気になっている本のツイートを見つけて、いいね!を押すのが後夜祭の醍醐味なので。
 
だんだん本を読む時間が減っていく中で、書物に親しむ定例会はふたたび本の世界に触れるきっかけになりました。

きっと何回も言われているであろう感謝の言葉をもう一度。書物に親しむ定例会の主催者さま、参加者さまありがとうございます。それでは、またどこかで。
 
2023/12/21 ☁


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