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レコーディングで追うLITTLE WALTER の世界とChicago Blues【7】

1950年10月23日

この日はMuddy Waters、Jimmy Rogers、Johnny Shinesのレコーディングが行われ、かつLittle Walterにとっても半ばソロレコーディングのためのウォーミングアップ的な1日だったに違いない。実際にはあと数年自身のレコーディングの機会は来ないのだが。


October 23, 1950

MUDDY WATERS

- Louisiana Blues (U 7275) #
- Evan's Shuffle (U 7276) (instr) *

rec. October 23, 1950 in Chicago, IL; Muddy Waters, g, # voc, * sp; Little Walter, hca, # sp; Big Crawford, b

"Evans Shuffle" named for drummer "Elga/Elgin Evans" (real name: Elga Edmonds), who's not present drumming


先ずはMuddyのためのセッション2曲ではあるが、Louisiana Blues は
ルイジアナへ行こうモジョを手に入れに、
と言った旅情溢れる名曲。続いてのEvan's Shuffleは実質ハープインストである。Cab CallowayやJoe LigginsのThe Honeydripperが曲のアイデアであるようだが、実にまだまだLuisiana Bluesと言いデルタ風味が効いた出来ではある。

Jimmy Rogers

- Going Away Baby (U 7277)
- Today, Today, Blues (U 7278)

rec. October 23, 1950 in Chicago, IL; Jimmy Rogers, voc, g; Little Walter, hca; Muddy Waters, g; Big Crawford, b

続いてのセッションはJimmy Rogersの2曲。


これまた良い感じにダウンホームでありデルタ風味のある名曲達である。Going Away Babyはハーピストならば挑戦するべき一曲である。

Shoe Shine Johnny

- Joliet Blues (U7279)
- So Glad I Found You (U7280) #

rec. October 23, 1950 in Chicago, IL; Johnny Shines, voc, g; Little Walter, hca; Jimmy Rogers, g; # Ernest 'Big' Crawford, b

この日最後のセッションはShoe Shine JohnnyことJohnny Shinesの為に。

この2曲は1970年リリースのChess Vintage Blues Seriesの一枚であったDrop Down Mamaに収められている。

Johnny Shinesは1946年にBig Bill Broonzyと一緒にClombiaにレコーディングしたようであるが、当時は発表ならずこの日のレコーディングに至り、1952年〜1953年にかけ8曲程Walter Hortonや Moody JonesなどとJ.O.Bにレコーディングしている。ハーモニカファンとしてはWalter Hortonのハープを堪能できるEvening Sunが嬉しい一曲である。残念ながらその後あまりレコーディングに恵まれずに一時期引退していたようで、1966年のChicago / The Blues / Today! Vol. 3まで自身がリーダーのレコーディンはなかったようである。歌い方に癖があるが実力は十分なのにシカゴという土地と時代ががそうさせたのか、なんとも勿体無い話ではある。


#JohnnyShines  #ジョニーシャインズ

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