ジャパンカップ感想戦 イクイノックスの最終評価!イクイノックスは○イドロ○○プ!?

まず当てられてよかったと思います。呪いは解除できた……かな?


東京芝2400 良2:21.8 57.6-60.7(3.1H)

12.7-11.3-11.5-11.0-11.1-11.5-12.0-12.1–12.1-12.4-12.4-11.7

単勝 2 100円◎
馬連 1-2 100円◎
払い戻し310円

結構細かい部分まで予想できていたけど、誤算があるのだとすればタイトルホルダー@和生が前半60オーバーのスローペースを作ってきたこととリバティアイランド@川田がイクイノックスの後ろに構えた2点かな。
だから前半1000m通過時点で1着イクイノックス2着リバティで馬券当てたのを確信しちゃった。塩試合っちゃ塩試合だしもっと面白くなると思ってたから拍子抜けだったね。道中で前からいる順にゴールに駆け込んだようなもんだし。
タイトルホルダー視点で60-58くらいのスローで、瞬発力の差でL1の伸びに差が出たかな。瞬発力特化戦だと思います。

1着 2 イクイノックス ルメール

ルメールが泣いたのが全てかな。彼には負け筋が見えてたんだよ。あいつは勝って当然の競馬で泣いたりしないからね。
後述するけどイクイノックスには主に2つか3つ負け筋があって、たぶんルメールにはそれが見えてたんだよね。

端的に申し上げますとドバイSC並みにドハマりしたかな。予想に書いた通りパンサラッサのスタートが遅くてタイトルホルダーがそれに合わせてブレーキしながらの立ち上がりだからイクイノックスでもその直後を取るのが容易だった。パンサラッサが最序盤の馬群全体に速度制限を掛ける蓋になっていた事が大きかったかな。パンサラッサが速いのって結局3F目以降にブレーキを踏まないことに由来しているからね。
それでいてタイトルホルダーがスローにしてしまったから最も得意な瞬発戦を他の有力馬より有利な3番手から展開できた。そりゃあ勝つでしょう。リバティスターズがあそこまで食い下がれないのかというのはあったけどね。

イクイノックスの最終評価

イクイノックスはフランス型ステイヤーとしての出力の高さは言うまでもなく、その瞬発力は歴代の名馬に匹敵すると言えよう。方向性としてはジェンティルドンナに近いかな。
それにルメールの全力チャージでも掛からない操縦性の良さもあった。先頭に立っても問題ないしソラ使いでもないし気性という部分に関しては文句のつけどころがない。賢いのかもしれないね。それは川田がコメントを出している部分でもある。

これは僕の持論なんだけど連勝馬って負けるまで勝ってるだけだと思ってるんだよね。僕にとってはどう勝ったか、どう負けたかが重要なのであって連勝する事自体に価値があるとは思ってないんだよ。僕の中ではイクイノックスは最強馬になり得ないというのは重要な事だ。

バーイードって無敗の10連勝で誰もがフランケルに並ぶ馬だと思ってた矢先に最後の英チャンで完敗してしまったじゃない。そもそもフランケルにしたってダービー、セントレジャー、あるいはダイヤモンドジュビリーを避けた馬に過ぎない訳で、どこを走っても勝てる無敵の馬ではないじゃない(ダービーくらい勝てると思わせるポテンシャルがあったけども)。ましてやイクイノックスって既に2敗してるわけで。
僕は無敗の馬ですらも信用している訳じゃない。敵がいないというなら凱旋門賞からBCクラシックと香港スプリントを連勝するレベルの誰がどう見たってわかる史上最強馬になってくれないと。最強とか無敵とか言われてもそのレベルじゃないよねって。ならばそこに負ける余地はある訳で。
競馬って勝ってる馬は強く見えるし勝ってる騎手は上手く見えるもんですよ。けれども勝利に綻びを、敗北に輝きを見出すのが面白いんじゃないか。

バーイードって高いレベルではスローペースでしか勝ってなくって、だからハイペースになった時に負けるかもなーというのをずっと思っていたのね。だから英チャン4着って僕にとっては意外ではないのよ。
何が言いたいかってバーイードって10連続で都合のいいレースをしてただけなんだよ。だから弱いとも思わないけど。で、イクイノックスにも同じように6連続で都合がよかっただけだと思うんだよ。だから弱いとは思わないけれども。負ける時は負けるんじゃないかな。だから2回負けてるわけで。
例えばコントレイルが鞍上ルメールで全く同じレースを使っていれば無敗の10連勝で引退してると思うよ。でもそれは負ける機会が用意されなかっただけで、僕はそんな馬がいても道悪の凱旋門賞は勝てないだろうし無敵でもないだろうと結論づけているとも。そもそもそんな戦績の馬なんてせいぜい菊花賞から逃げた雑魚という評価にしかならないだろう。

ポケモンに例えるなら氷柱落としパオジアンとかハイドロポンプするテツノツツミみたいなもんで、命中80%とか90%の技を6連続で当ててるようなそういう都合の良さがイクイノックスに感じている事だね。別にイクイノックスがマルチGⅠ級である事は理解しているし、これはイクイノックスとルメールが悪い訳じゃないし、絶対零度ほど運ゲーをしているとも思わないけど。
ちなみにキタサンブラックはディンルーくらいの塩試合メーカーだと思います。

イクイノックスの能力はやや尖ったもので弱点があるし具体的な負け筋は主に3つ考えられる。
1,限界能力が高いレベルでは足りない
2,スタートが遅めで先行が難しい
3,道悪での走行効率で見劣りしてしまう
イクイノックスはフランス型ステイヤーに分類されると言え、基本的な弱点はその典型例になってくると思います。近い感覚の人がいると思うけど中距離馬としての完成度は決して高くはないと思います。

1つ目は皐月賞とダービーの話だね。簡単に言うと時計勝負で勝ちきれないし、スローペースでないと明確にパフォーマンスが落ちる。
いやいや、2回レコード駆けしたじゃないかと考えた事でしょう。しかしこれも僕の持論だけど競馬って相対評価の積み重ねであって絶対的なものってないと思ってるのね。
ドバイSCはドバイTと比較して時計が速いわけではないしむしろ遅いんだよね。例年がもっと遅いだけで。ダービーとか秋天もそうだけどドバイSCって時計で評価すべきレースじゃないんだよ。

秋天も相対的にはそんなにハイパフォーマンスとは言いにくい。当時はダービーから成長したかもとは言ったけど、今はそうは思わんかな。
そもそもドバイSCやダービーと同じく時計が出ないレースだってのと馬場が例年比1、2段階速くてコラソンビートでレコード出せるレベルだった。あのレコード京王杯だってレベル高くはないじゃないですか。レコードが絶対的な指標ならコラソンビートは阪神JF勝ってないといけない訳で。
純粋にジャスティンパレスに2馬身半の限界能力と考えると普通のGⅠ級って部類かな。ドウデュースやジャックドールが頓挫せずちゃんと走ってきたら危なかったと思う。あれらを転ばせた事で楽に勝てた部分はあったかな。それで言うと宝塚もレベル低めだったからね。

三冠馬ってマイル戦でも通用するスピードがある(レース形態そのものに適応できるかはさておき)から皐月賞を楽に勝てるのであって、イクイノックスにはそれがないから勝てないんだよ。それでも6連勝できたのはドロポン当てる都合の良さでそれを誤魔化せてただけで根本的に皐月ダービーの負けを克服できたとは僕は言えなかった。秋天の時は克服したとも思ったけどジャスティンPに2馬身半じゃちょっと言えないかな。

2つ目はイクイノックスが本質的には差し馬であるという話だね。脚質自在とは言うけれど結局のところ安定しなかったという事でもある。逃げたい時に逃げる事ができないし先行したい時に先行できないって話でもあって、つまりディープがハーツに負けた05’有馬記念やグランアレグリアがダノンキングリーに負けた21’安田記念のように前を取れないという事自体が負け筋を引き込みやすい。イクイノックスはそれで負けた訳じゃなかったけど22’秋天と22’有馬はちょっと怪しかったかな。あと23’宝塚も。
どっちのレースもルメールの猛チャージで2列目を伺いながら各馬殺到した2列目争奪戦に競り負けて3列目からも撤退。これで例えば全盛期エフフォーリアのような強力な先行馬がいたらそれに対して届かないという事は十分に考えられる。
わかりやすい例を挙げるなら05’有馬でハーツに前で待たれると届かないと思う。

イクイノックスのスタートはジェラルディーナやサンレイポケットよりは速い程度でシャフリヤールやコントレイルよりは遅い程度かな。現役馬だと出遅れなしのブレイディヴェーグと同速くらい。あとはグランアレグリアは同じくらいか。
例えばコントレイルはダービーで2列目を確保してから下げる余裕があったけどイクイノックスは全力チャージしてもそれくらい身軽ではない。ひとえに中距離馬とステイヤーの差と言ってしまえばそれだけではあるけど、つまりイクイノックスは本質的にステイヤーであって中距離馬としての完成度が高い訳ではない。

で、逃げ先行できたドバイSC、23’秋天、23’JCに関してもイクイノックス自身が速く動けている訳ではないし、この3戦はイクイノックスより前に出る馬が少なかった事で相対的に前を取れていただけに過ぎない。
つまり周りがどれだけ付き合ってくれるかだよね。
特に秋天はジャックドールのスタートに追従できている訳じゃなくて最初から2列目を開け渡してしまっているし、ガイアフォースのような駆動力の十分な先行馬がたくさん2列目に殺到していたらイクイノックスは前年と同じように後方に押し込まれていただろう。まあ秋天に関しては位置取りは関係ないけどね。
それと僕はドバイSCでは欧州のホースマンの認識では逃げた“けど”勝った、ルメールの認識では逃げた“から”勝ったっていう認識の齟齬があるからああいう着差とレーティングを生み出したという見解だね。

最後の3つ目はイクイノックスって結局雨を全部よけたよねって話だね。キャリアで1番時計掛かってたのが皐月賞だけどこれは完敗だったし、ドバイは高速馬場を遅く走ってるだけだし。

イクイノックスは欧州血統であると言われていて僕もフランス的だなと思うけれどもイギリスではないんだね。
似たようなのを挙げるとジャスティンパレスと比較して同じNureyevではあってもディープとキタサンでは英愛的な強度が違う。シャトーブランシュにディープを配合したらちょっと重すぎて英愛色が出すぎるけどキタサンならちょうど良くフランス色の表現で出せるっていうのがディープとキタサンの違いだけど、逆にイクイノックスは日本の高速馬場にマッチしすぎてる。
同じキタサンでもソールオリエンスのSadler's WellsのがイクイノックスのNureyevより英愛色の強度が高い。皐月賞を勝てる勝てないの差ってそこもあったと思う。

実際に道悪になった時にイクイノックスはジャスティンPやソールに対して有利を取れる訳ではないという事は言いたい。あれらに対して元々の出力が高い分だけ誤魔化せるかもしれないけれども更に突き放すというのはちょっと考えづらい。なにより競争生活で1番時計掛かった皐月賞負けてるし。
凱旋門賞というか欧州の本場の道悪にも対応しないと思う。今年の凱旋門賞は高速馬場だったからルメールなら勝ち目はあったけどね。
その環境で10戦全て目立った雨を全て避けてしまったイクイノックスのキャリアはやっぱりハイドロポンプであり氷柱落としなんだよ。

イクイノックスの総評としては「三冠馬になれなかったディープ」「ドロポン6連続で当てたテツノツツミ」だと思います。
東スポ杯勝った時はディープやコントレイルとそっくりな馬体から三冠の可能性を感じたものの皐月賞で負けてああ違かったか、っていう皐月賞時点での評価を上回るものがなかったね。僕の中ではどこまで行っても三冠級の馬とは一線を引いてる。僕の中の青峰くんが「やっぱちげーわ」って言ってる。イクイノックスはキセキの世代じゃないんだって。ドロポン3連発を当てようなどという都合の良さでは三冠馬にはなれないんだよ。

全体的な能力の方向性とか一部の人からの熱狂的に支持のされ方とかっていう社会的な地位とかはディープインパクトと似ていると感じるね。ナリタブライアンとかコントレイルは根幹が中距離馬だから違う。ディープやオルフェほどステイヤーとしての出力に優れなければブライアンやコントレイルほど中距離馬として洗練されてもない。まあ比較対象に三冠馬を持ち出すくらいなんだからイクイノックスは大した馬だったよ。

最後に言いたいのはディープもイクイノックスも弱点はあるし負ける時は負ける。無敵の馬なんて存在しない以上競馬に絶対はない。それはやればやるほど理解してくる感覚だ。
その上で言わせてもらうならイクイノックスはディープほど出力が高いとは思わないしディープそのものではない。

種牡馬として

書いてるうちに種付け価格が発表されてしまったが、大方の予想通り初年度2000万円という破格の待遇だったけど、過大評価なのわかってて吹っ掛けてるだろってのはあるよね。「ディープ超えるかも」って期待感を演出しておけば初年度が走り出す2世代目までは走らない馬でも売り捌けるんだから。ラムタラがそうだったようにね。
イクイノックスはディープそのものではないし、それに2000万円というのは近年の競馬バブルの集大成とも言えるな。どれくらい走るかどうかはともかくとして、キタサン2000万円という過大評価の上に更なる過大評価で成り立ってる砂上の楼閣だと思います。

まあでもキタサンは多分2歳世代と1歳世代で今の評価と勢いを維持できないだろうから売り逃げ狙いならブラックボックスのイクイノックスのがいいんじゃないかな?3世代目以降は考える必要があるけど。

あとはクールモアが来るかどうかだけど初年度を走らせるまで様子見しそうかなと思ってる。
向こうは繁殖牝馬を遠い日本に出し入れしてノーザンに預託するコストとリスクを抱えているわけで、種付け価格が安いうちに〜とかじゃなくまずゴミを生産しないというのを最も優先しているきらいがある。ハーツやカナロアだってディープ、いやウインドインハーヘアのおまけだと思ってるし、だからキタサンには来ないわけでな。だってキタサンはウインドインハーヘアじゃなくてシュガーハートなのだから。
それにイクイノックスじゃあ欧州では日本と違ってブラックボックスで高く売り抜けるほどのセールス力は持てないだろうしな。
お金の問題じゃないから初年度のイクイノックスが500万円だったとしても4000万円時代のディープを優先するのがクールモアのイメージだ。

と思ったら1月下旬にクールモア来たね。コンティニュアスの影響でディープ以外を模索する気になったのかも。
イクイノックス一本にはしないだろうけど向こうで通用させるなら10~12Fでのイクイノックスか6~8Fのカナロアだろうかな。

それはそうとしてイクイノックスはディープに近い存在ではあるから夢はある。特にノーザンはディープからカナロアやドゥラメンテに流れていた牝馬を集める事になるだろうからまずこれが狙い目か。特にドゥラメンテがお星さまになってしまった事はイクイノックスとしてはこれ以上ないチャンスだね。ディープと相性が良かった配合はこっちでもいいと思う。つまりDeputy Minister、Storm Cat、Unbridled’s Songのディープ三種の神器だね。それらに限らずディープにあてがわれていたような繁殖を有効活用できそうなのはキタサンにはない利点だね。キタサン2000万世代はまあまあ爆死すると思ってるからね。
あとはディープとの相性が良かった訳じゃない所だとデインヒルも見てみたいところではあるが、うーんこれではますますフランスステイヤーの山を登ってしまいそうだ。
全体的に距離は短いという事はなく、だからこそ配合相手に多少の北米スピードは要求しそう。つまりデインヒルだとか、ドイツなり南米なりの異系だとかでどうこうするアプローチだとズブさが勝ちそう。ただしスタミナの遺伝に関しては意外と有馬勝てないとか菊勝てないとかはありそう。
ロードクロサイト(コントレイルの母)くらい振り切っちゃったほうがわかりやすそうではある。ただこの場合はテイズリー(Lyphard)のインブリードによる懸念点があるが。

現代だと発生しやすいLyphardのインブリードはちょっと懸念があるかな……血量の問題ではなく表現の良し悪しとして良くないんじゃないかって事です。ブラックタイドからシュガーハート、シャトーブランシュでLyphardを継続してインブリードしてきていて更に4本目を継続させるのは……というのとイクイノックス自身がただでさえウインドインハーヘアがONになっている分のズブさがあるんで、4本目のLyphardは危険だと思うね。だからハーツとかは怪しいかも。リスグラシューなんかは5本目のLyphardになるし。
キタサンにも言えるけど特に母父ハービンジャーはまことにいかん!気がする。あとはディープでの3×3や3×4のインブリードやウインドインハーヘアのインブリードも相当に相手を選ばないとかな。イクイノックス×ルーラー×ディープとか流石に走らんでしょう。
ルーラーシップはともかく母父ドゥラメンテは相手を選べば。スターズオンアースは厳しそうだけどリバティアイランドは悪くない……かな。ただもう少し指向性が欲しい。現役ではパッとしなかった良血ドゥラ娘のが良さそう。

あとはキンカメやシーザリオ絡みでないSpecialのインブリードも似たような事は言えるね(つまり大体サドラー)。ただこの場合は欧州向きに出てくれる可能性はあるから欧州で戦っていく上ではむしろ日本で走らないほうがプラス材料かもね。ハーツを除けば今の日本の種牡馬の中で1番欧州2400向きのポテンシャルはあるよね。ズブさも向こうならあんまり気にならないし。
アーモンドアイを用いてのNureyev3本はカナロア絡みだしあんまり英愛色は出ないけど、方向性が定まらない感じがあるからキタサンやコントレイルでやるべきかな。イクイノックス×ロードカナロアで考えるとイベリスとかカレンモエのがわかりやすそう。

そもそも既にLyphardが3本あるためにインブリードさせずともズブさを全開に表現してしまう事もありうるな。それだとディープどころかハービンジャーになってしまう。やっぱりその辺りが1番の懸念材料かな。全てが終わってから振り返ってみるとキタサンブラックの正しい回答ではないからイクイノックスは三冠馬に至らないのだ、という考え方だね(キタサンに正しい回答があるかはさておき)。むしろキタサンブラックの血統表のほうが三冠馬に成り得る資質は感じるくらい。表現技法がキタサンから退化してる感じはしてしまった。
まあ配合として正しいかどうかが種牡馬としての評価に直結するわけじゃないけど……

フランス型ステイヤーの性質が強い分のズブさとスピー
ドを補えるか、それがイクイノックス産駒の全てになってくるんじゃないかな?そこはディープと同じ。そこを乗り越えればキタサンは上回ってくるかな〜と思います。

結論としては過大評価は否めないが見どころはある、くらい。傾向は全く別のタイプだろうが感触はオルフェーヴルに近い。期待が大きすぎてそれを下回っては来るけど存在感は放ってるあの感じ。


2着 1 リバティアイランド 川田

3着 17 スターズオンアース ビュイック

イクイノックスに6600文字も使ってしまったので簡潔に。
まず、イクイノックスより瞬発力の性能で劣るのは確実なのに悠長に後ろに構えてたらそりゃ無理だって。タイトルホルダーがハイペースにする読みが入ってたのかなとも思うけど、特に川田は最近は川田競馬をだんだんしなくなってきたのを咎められた形。1馬身から2馬身は前で決着できたよね。それでも勝てないにしろ。

あとはこんなに瞬発力の性能に差があるとは思わなかったな。こんなに食いさがれないとは。リバティは秋華賞の時にアーモンドアイと並ぶかもとは言ったけどやっぱ無理だ。アーモンドアイにはなれなかったよ。
スターズももうちょっと頑張れるイメージはあったんだけどな。実のところリバティはあんまり好きな馬体じゃなくてスターズは好みだったんだけど中身はそんなに変わらなかったか。
これだとエリ女行っても勝てるか怪しいよね。少なくとも突出した脚を使えるって事はない訳で。

なんというか、結局どこまで行ってもドゥラメンテやタイトルホルダーの延長線上の存在だったんだなって。ドゥラメンテの代から瞬発力が足りないし、それを表現してしまう。だからスターズはジェンティルドンナになれないしリバティはアーモンドアイにはなれなかった。

4着 5 ドウデュース 戸崎圭太

思ったより頑張ったなという感じ。劇的に良くなった訳じゃないんだけど3歳春の頃より良くなっているように見える。皐月賞でこの瞬発力使えてたら届いてたでしょ。
あれでもポジショニングが悪いから結局前の馬に届かないだけで悪くない競馬ではあったかな。この陣営はポジション攻めないから仕方ないし僕はそういう部分に期待した事がないので切って問題なかったかな。

秋天の凡走が一過性のものだったのがわかっただけでも収穫だった。ピークアウトかなと思ってたので。

5着 3 タイトルホルダー 横山和生

まずスローにしたのはいかんでしょ。ポケモンに例えるならロトムに地割れ押すくらいありえないし漏瑚が宿儺に領域勝負するくらいありえない。
和生さあ、スローでGⅠ級の出力が出せないのを22’日経賞とか前走オールカマーで散々確認したよね。前走それで負けてるのに再現してどうすんだよ。あーあ、ハイペース宝塚のパフォーマンスならイクイノックスと戦えるポテンシャルあったのに。
僕さあ、昔っから負けを再現するジョッキーが1番嫌いなのね。20’マイルCSのレシステンシア@北村友一とか見ても受け付けない。今の机はそんなでもないけど。

6着 10 ダノンベルーガ モレイラ

所詮モレイラだなって感じでした。馬自身も瞬発力を持続させると良くはないよね。

7着 9 ヴェラアズール H.ドイル

去年のJCが詰まってただけで実はもっと強かったのかな。思ったより頑張ってた。

12着 8 パンサラッサ 吉田豊

明らかに距離が無理だったね。1800mなら逃げ切ってたと思います。パンサラッサが実効レベルでGⅠ級の出力を発揮できるのは芝だと1800~1900mくらいまででそれ以上は脚が止まる。じゃあなんでマイルを使わないんだって話だけどスタートが遅いからねこの馬。具体的に今年の安田記念だとハナはおろか2列目を取れないレベルで遅い。マイラーとしてはやって行けるけど逃げ馬としては相当しんどいな。
矢作はそれがわかってるから安田記念やマイルCSに出そうとしなかったんだと思う。欧州マイル戦線に持ってこうとしたのもそれが理由かな。欧州競馬だとスタートの遅さを誤魔化せるから。血統的にも欧州マイラーと言えそうなもんだしな。脚やって遠征計画パーにしたのが本当にもったいない。
ちなみに今年のマイルCSのハナ争いならパンサラッサで制する事は可能だったかも。あまり積極的な陣営がいなかったから。それも含めてつくづくツキがなかったね。
ちなみにタイトルホルダーはマイル戦で余裕で逃げをやれるレベルでスタート速いです。

サドラーを用いた欧州型カナロアだから僕は最初中距離馬だと思ってたけどスタミナがなくてスピードを押し付ける馬になってた。でも欧州型カナロアっぽくスタートが速い訳でもない。
似たスタイルのサイレンススズカと比較している人がいるけどむしろ逆に近い性質だな。
スズカはマイラーの要素を表現した中長距離馬なんだけどパンサラッサは中距離要素を表現したマイラーなんだよな。もっと具体的に言うとマイル基準でもトップクラスの神速スタートから中長距離の速度レンジで駆けるのがススズで中距離基準のスタートからマイルの速度レンジで戦うのがパンサラッサ。
非常に尖った表現技法でとてもニッチだ。種牡馬として見るならレイデオロと似た技法を感じてちょっと嫌な予感はあるな。

まあ何はともあれおつかれさん!欧州遠征見たかったぜ!


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