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うちの学校の王子様。④

「振られるのはわかってるけど…」
「入江〇〇さん!」
「私と付き合ってください!」
 
やっと…僕に…春が来た! 
なんてことはなく…
…2日後…。

「私…好きな人が出来ちゃって…」
「ごめんなさい…!!」
…その場を立ち去る女性…

〇〇:え、えぇ…?!
そ、その…はぁ……

…その場に立ち尽くす〇〇……

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…翌日のお昼…屋上にて……

〇〇:掛橋さん…僕。
魅力ないのでしょうか…

掛橋:さぁ?私はかっこいいと思うよ?
ツンツン……(〇〇の頬を突く)

〇〇:掛橋さん…今そう言う事されると
僕本当に勘違いしちゃいますから…

掛橋:ははっ!!
勘違いすればいi((

伊藤:勘違いって?😊

掛橋:あぁ。また〇〇くんが
振られちゃったらしいよ?

〇〇:そうなんです…
まだたったの2日ですよ?

伊藤:そ、そっかぁ!
か、悲しいね!(満面の笑み)

〇〇:なんか理々杏先輩嬉しそうじゃ…

伊藤:別に?そんな僕が最低な人間に
見えるかい?

〇〇:はぁ…

伊藤:悲しそうにするなよ
たかが2日だぞ?

〇〇:僕には魅力がないんでs((
伊藤:魅力しかない!!

〇〇:へ?

伊藤:あ、いや…まぁ…
人は誰しも魅力はあると思うぞ?

〇〇:誰しもねぇ…

伊藤:学校の王子様が励ましたんだから
もっと元気になりなよ?

〇〇:僕も理々杏さんみたいに魅力のある
人になりたいよぉ…

伊藤:ならなくていい…((ボソッ

〇〇:ん?いまなんて?

キーンコーンカーンコーン…

〇〇:お昼終わっちゃう!!
そ、それじゃ!
(そう言ってその場を去る)

掛橋:じゃあ私達もそろそろ…

……ガシッ…

伊藤:〇〇くんのこと狙ってるの?
(低い声)

掛橋:……ちがうよ?
それより…悲しくならないの?

伊藤:な、何が?

掛橋:理々杏ちゃんが〇〇くんの彼女を
全員寝取ってるんでしょ?

伊藤:……悲しいよ…〇〇くんが彼女出来る度に笑顔で報告して来て数日後に悲しい顔してまた報告しに来る…可哀想だけど…
それ以上に〇〇くんが取られるのが嫌。

掛橋:なら早く告白しなよ……
そうじゃないと本当に取られるよ?

伊藤:……取られるのだけは……嫌だ…

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…ある日の学校…お昼の時間にて…

…僕はなぜ魅力がないのか…
鬼メンタルで元カノさんに聞いてみた…

〇〇:あ、あのさ…僕って魅力ないの?

元カノ:そんなことない…けどさ。
学校の王子様に言い寄られたらさ…
やっぱりそっちに行くしかなくない?

〇〇:え?王子様って?

元カノ:えぇ…何とぼけてんの?
〇〇くんの大好きな"伊藤理々杏"先輩に
決まってるじゃん。だから〇〇くんに
魅力が無いわけじゃないよ?

〇〇:理々杏先輩……。
ご、ごめん…僕行くね
(そう言い走り出す)

…急いで僕は屋上前階段に向かって走る

〇〇:はぁはぁ…

掛橋:お、〇〇くん!
って…どうしたの?顔が青ざめてる…

〇〇:理々杏先輩はどこですか?

掛橋:え?あ…風邪で休みだけど…

〇〇:理々杏先輩の家の住所
知ってますか?

掛橋:知ってるけど…どうしたの?

〇〇:……(何も言わない)

掛橋:わかった…今送る。

ピコンッ…
(LI〇Eに理々杏の住所が送られる)

掛橋:ね、ねぇ…大丈夫?

〇〇:僕…理々杏先輩が何考えてるか…
わからないです…友達だと思ったのに…

掛橋:……ギュ…(〇〇を抱きしめる)
私は君の味方だから……

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……つづく


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