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本を求めてさまよい歩く

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他愛もなくくだらなく、ちっぽけで何の脈絡もないかもしれない、本を選ぶとき、手に取る瞬間の頭の中。 そこに比重を置いたブックガイド的な何かになる予定です。 手持ちの本については、…
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2022年5月の記事一覧

沈んだときの出会い

このところ、なんとなく元気が出ない。 雨が多いせいでじめっとしているせいなのか何なのか、気持ちがすっきりとしない。 そんなわけで、ふらっと本屋へ足を運んでもどこか心ここにあらずという感じになってしまう。 でもやっぱり本屋へ行く。 本屋へ行くとなんとなく、エネルギーをチャージできるような気がするせいかもしれない。 こういうときに手に取る本は、たまに大当たりがある。 以前買った『悲しみの秘義』(若松英輔、文春文庫、文藝春秋)が、まさにそうだった。 手に取ったときの状態は今と同