電脳空間NeoTokyo

 バカみたいな音圧と低音で殴りかかってくる現地の東京電脳-ネオトウキョウエリア-最高だからみんな行け!!!

 ウルポの東京電脳のパフォーマンスと音でオチてしまったオタクです。

 2024年4月30日にリリースされた「invisible」をもって、現在公開されている東京電脳の曲が全て出そろいました。
 そしてここまで、曲と、公式サイトのエリアとキャラの紹介文以外、一切の情報が出ていません。

 ノベルと現実とのリンクや二重三重の曲の解釈が見事なシンオオクボ、公式リミックスやコミカライズ、Twitterでの遊びなどで暴れるイケブクロ、ノベルゲー形式や公式番組などほかにない試みを続けるシンサイバシなど、本家と一味違った展開を続けるDAOエリアの面々に対し、東京電脳-ネオトウキョウエリアは黙々と曲だけ出し続けてきました。

 この東京電脳のやり方に強い「音楽原作」を感じました。

 そして改めて歌詞を読み解釈してみたところ、今までキャラデザや曲の雰囲気だけから感じていたものよりも深い考察・解釈ができることに気付いたため、この記事を書きながら思考をまとめることにしました。



<注意!>相当突飛な解釈であり、ただのいちオタクの妄想に過ぎません。あらかじめご了承ください(そもそも公式からほとんど情報出てないし)。地雷を感じたらすぐブラウザバック!



東京電脳とは何なのか?

 まず最初に今回の自分の解釈の結論から書くと、東京電脳学園はいわばサナトリウムであり、何らかの病気や疾患を持つ子供が意識を電脳空間NeoTokyoにダイブさせ電脳世界内で暮らすことで療養している、というものです。

 ……何言ってるんだこいつ、と思われたことでしょう。では、一つひとつ見ていきます。

キャラと紹介文について

 ネオトウキョウエリアのキャラクターとして公開されているのは、ねねるねる叶ヒカリ八波零音、の三人です。

ねねるねる(cv. 苺りなはむ)

「未来ってね、思い出の中にあるんだよ。」

零音、ヒカリと共に東京電脳学園 電音部でDJボーカルクルーを組んでいる。
メカ集めが趣味で、「〜ねる」が口癖。
眠ることが好きで、どこでもすぐに眠ってしまう。
普段は眠そうだが、ステージに立つと覚醒したDJプレイを見せる。
気まぐれでコンセプトカフェ”アストロ”でアルバイトをしている。

電音部公式サイト

叶ヒカリ(cv. ぁぃぁぃ)

「ウチらって、いいチームになりそうじゃない?」

ねる、零音と共に東京電脳学園 電音部でDJボーカルクルーを組んでいる。
おしゃれが大好きで、いつも流行を発信しているネオギャルカリスマインフルエンサー。
ネオトウキョウに何店舗も構える”よろず商会”の一人娘。
ムードメーカーで明るくていつも前向き。
可愛いものと光る物に目がない。

電音部公式サイト

八波零音(cv. yAmmy)

「何にだってなれる。それがネオトウキョウでしょ。」

ねる、ヒカリと共に東京電脳学園 電音部でDJボーカルクルーを組んでいる。
内向的であまり喋らないタイプで、自分の生い立ちについて語ることはほとんどない。
運動神経が抜群で身体を駆使したパフォーマンスで観客を魅了する。

電音部公式サイト

 まずツッコミたいのは、ねねるねるって何? という部分です。どう考えても本名ではないですよね。先に述べますが、これは電脳空間NeoTokyoにおける彼女のハンドルネームなのではないか? と自分は考えています。
 あと、ねるに関しては「眠るのが好き」「ステージで覚醒=強者感」があります。つかみどころのないセリフも、いったい何者なんだ? という謎を深めます(自分はこのセリフを見た時にオトナ帝国を思い出しました)。

 続いてヒカリ。ギャル、カリスマインフルエンサー、大商会の一人娘、と、ねる、零音に比べ、わかりやすいキャラクターをしています。ライブでもお客さんを元気に煽っていました。

 零音はミステリアスなキャラで、ウルポでも一言もセリフを発しませんでした。職人気質、といった感じでしょうか。セリフもなんだかかっこいいですね。本当にかっこいい。八波零音さん、かっこいい。好き。

 マイペースなねるとクールな零音をまとめて渉外も担当するヒカリ、みたいな図が浮かびます。

楽曲について

 ここからは楽曲の歌詞について見ていきます。初めに各楽曲のポイントを見て、最後に総合考察を行います。
 キーワードは「未来と過去」「夢と現実」です。

DIVE

 最初に公開された曲です。い、苺りなはむ!? て、ててて、TeddyLoid!? とびっくりして尻もちをついた覚えがあります。
 バチカッコいい。この曲の八波零音さんが本当にかっこいいんです(八波零音さんはいつだってかっこいいんですが)。

 歌詞を気にせず聴いていると、ウチらの音楽に飛び込んでこい! という挑戦的なかっこいい曲に聴こえます。

 歌詞をよく見ていくと「Future, 探す ひとりじゃダメ」「未来の在処を問いかけた」「この未来のBeginner」など、未来という言葉が繰り返し出てきます。
 また「あたりまえがゆらいだのは 夢じゃないと誰かの声がした」とという言葉も出てきます。

 どうやら東京電脳(あるいはねる)はたった一つの未来を見つけるために歌っているようです。

our name

 タイトルの通り、歌詞の中に三人の名前が登場します。
 ただ、この曲は次のmuminとともに、かなり解釈甲斐のある内容になっています。

 まず、DIVEにも登場した未来という言葉が「愁いはない our future so bright」と登場します。
 対して、過去という言葉も「過去の影、内に秘めて」と出てきます。
 また、繰り返される英語の部分では「現実(のゲーム)に従う必要はない」とあります。

 過去は内に秘めて、現実には従わず、未来は輝いている。

「この都市のヒカリ」、私の、ではないんですよね。

夢も現も溶け出してくRain」ともあります。ちなみに八波零音さんの零音はReinではなくRainなので、歌詞のRainは雨でもあり零音でもあると思われます。歌ってるのも零音だし。

 ヒカリ、Rain、と出てきて、じゃあねるは? となるのですが、続く歌詞はなんと「I Can't sleep」です。は?
 眠るのが好きで、ウルポでは「おやすみねる~」とかいって去っていったねるが、大文字で強調してまで「眠れない」と歌っています。

 our name、曲調はずっとアップテンポでドカドカ突き進むのに、歌詞が後ろ向きというか現実からの逃避みたいなものが見え隠れしていて不穏です……。

mumin

 この曲マジ最高!!!!! 現地の低音おかしいって!!!!!

 前二曲と違い、重く沈み込むような音から始まるこの曲。灰色の空、ビルの間、雨、うつむく、そんな情景。

「果てないまだ醒めない」は、眠っているときに見る夢や、未来や希望といった意味の夢とは違いそうです。
 自分には不可能なのに諦めきれない夢、目をそらしたいのに付きまとってくる悪夢、そういったネガティブな意味合いを感じます。

 対して「醒めない未来みていたい」は、甘い夢、のような逃避を感じます。

の記憶 浸るデモトラック」、これから発展していく未来のあるデモは、デモのまま過去に取り残されている、そんな感じ。

リアル彷徨う虚構」。虚構という言葉が出てきました。夢でも電脳でもなく虚構。逆に、リアルも夢もまぎれもなく実在している、ともとれます。

 二度の(Wake up! let's go!)のささやきはねるです。眠るのが好きなねるが「起きて!」というのはどういうことなのでしょうか……。

 この二度の(Wake up! let's go!)のあとから、まるで覚醒したようにだんだん曲調が激しくなっていきます。

「手にしたい みたい つか未来 自分次第 君次第じゃん?」のヒカリがかっこよすぎ。

 ねるの「ふわふわ不眠ちゅーい!」からの「Wake up! let's go!」。不眠=眠れない=夢(=未来)を見られない悪夢のような状態から、目を覚まして自分で夢(=未来)を掴め、ということでしょうか。

 ラスト、ドカ湧きバキバキ音暴れした最後が「仮想東京」なのはいったい何ですか??? 電脳でもネオでもなく仮想東京。ここまでの全てが仮想だったとでも……?

 ところで、曲名の「mumin」なのですが、これもどういう意味なのかわかりません。
① そのまま読めば「ムーミン」。トーベヤンソンの創作物で、北欧の森に棲んでいるとされる、存在するかもしれない虚構の存在。
② アラビア語で「信じる者、信者」という意味。
③ 無理やり当て字をすると「無眠」?

TOKYO WAVE

 終止疾走感のある曲調です。注目すべき歌詞はラストの「We're touching the truth, OK」。

 この曲は「探していたなにか」にたどり着き、その一端に触れた、という曲だと思います。
 それは魂の震えであり、鼓動であり、熱であり、そして自由であったのです。

invisible

 現地だと形容し難い歪んだ爆低音が鳴り響きトリップしたような気分になる曲。他の四曲と異なり、全編が日本語で書かれています。
 この曲はいわば第一部の完結を歌った曲なのだと思うのですが、読み取るにはまだ情報が足りないような感じがします。

「何も要らないと目覚めた朝は意外と輝いて見えた」
 逆に、何かが必要だ、欲しい、と思ってきたということか。

醒めない夢 冷たいけど きっと終わらないもの」
醒めない夢 まだ終わらせないで」
 醒めない夢とは現実のことなのか、それとも未来のことなのか。

「いつかこの場所にも花が咲いて 言えないことも話せるらしいの」
 彼女たちはどこに立っていて、何を隠しているのか。

彼女たちの抱える問題について

 一連の(といっても主にour nameとmuminですが)歌詞をみて見えてきたのは、

・彼女たちは「何か」を探している。
・それは「未来」であり「夢」である。
・彼女たちは「過去」に影を持ち、「現実」から目を背け、「夢」の中で才能を最大限に発揮している。
・その「夢」は「虚構」であり「仮想」である。
・「仮想」から「現実」という「醒めない夢」に目覚めた結果「真実」に触れた。
・彼女たちは「何か」を見つけた。あるいはそれを必要としなくなった。

 ……といったところでしょうか。

 ポイントは、東京電脳の三人は何かしらの問題(あるいは悲しい過去)を抱えているらしいこと、です。
 そんな彼女たちが無限大の才能を発揮できる場所、それがおそらく夢=電脳世界なのではないか、と解釈しました。

 そう考えると、彼女たちの問題は、現実社会に関係するものや、肉体的なものと考えられます。

ねるの問題について

 眠ることが好きだというねる。一方で「I Can't sleep」や「Wake up! let's go!」など、睡眠とは逆の歌詞を歌っています。

 自分は、彼女は現実や未来への不安からくる重度の不眠症なのではないかと考えました。歌詞と合わせると「眠ることができない悪夢のような現実世界から目を覚まして、電脳世界へ飛び込もう」ということです。

ヒカリの問題について

 大商会の一人娘であるヒカリ。「この都市のヒカリ」というように、ネオトウキョウエリアの夜に輝くネオンの多くは彼女の家の関係なのでしょう。
 彼女に対する周囲からの羨望、期待、嫉妬……様々な感情が、彼女の与り知らぬところから向けられることと思います。

 では、彼女自身の光はどこにあるのでしょうか。

 自分は、彼女は周囲からの重圧に耐えきれず、心神喪失してしまったのではないかと考えました。電脳世界ではそれに縛られず、うちらだけのスタイルで、あたしだけの正解で、未来を自分次第でつかめると期待しているのではないでしょうか。

零音の問題について

 our nameで「過去の影、内に秘めて」と歌うのは零音です。また、彼女は内向的であまり喋らないタイプと紹介されています。

 自分は、彼女は他人に対する恐怖心・極度のあがり症なのではないかと考えました。アバター同士で接触する電脳世界では、現実ほど他人に対して恐怖しないですむのかもしれません。

 このような問題を治療、療養するために、彼女たちは電脳空間で過ごしているのではないか、と考えました。

 そこで、冒頭に提示した、

東京電脳学園はいわばサナトリウムであり、何らかの病気や疾患を持つ子供が意識を電脳空間NeoTokyoにダイブさせ電脳世界内で暮らすことで療養している

 という結論に至ったのです。


キャストとのリンクについて

 電音部の魅力の一つに、キャストとのリンクがあります。皆さん一刻も早くハラジュクのパフォーマンスとゆるっゆるの生放送を見てください。
 最近だと、BellemuleのAiはかなりあてがきしている、と天の声さんが言われていました(加入会生放送だっけ)。

 東京電脳に関しては、ドキドキパリラルラ繋がりでCY8ER楽曲を聴いたり、公式がアップしてくれているライブ映像などを見る程度で、キャストのお三方のことはほとんど存じ上げなかったのですが……解散ライブの最後の「思い出して、未来を」という言葉に既視感を覚えました。

 もしかして、ねる、ひいては東京電脳の三人も、相当あてがきされているのではないか? なんせ、ねるのキャストはCY8ERを運営していたりなはむさんです。以前からお三方のファンだった方々なら、もっと色々なことに気づかれているのかもしれませんね……。

「ゆめかわいい」という言葉の提唱者と言われるりなはむさん。やはり「ゆめ」はキーワードのようです。ちなみにゆめかわいいの定義は「メルヘン+病み」だそうで。
 CY8ER時代は水色担当だったりなはむさん。りなはむさんの経歴については様々なメディアで語られていますが、決して順風満帆ではなく、様々な苦労と葛藤を越えて今のりなはむさんがあることがわかります。

 なりたい未来、うまくいかない現実、ゆめの世界……。東京電脳は、ファンの前で見せる理想と見せない泥臭い現実の二重構造がテーマなのかもしれないし、あるいはねるは夢の世界で生きるりなはむさんなのかもしれません(さすがに過大解釈すぎますが……)。


今回加味しなかった要素

・ネオトウキョウエリアの都市伝説

「ネオトウキョウには都市伝説が存在し、一部の住民の間で囁かれている」らしいのですが、これに関しては今回考えませんでした。
 あてはめるとすれば、三人が探している「何か」を手に入れるためにはDJをし続ける必要がある、とかいう噂とかでしょうか。

・ライブ冒頭の文章

 東京電脳のライブの冒頭で、英語の文章が流れます。「Dive into this sonic odyssey, and let the trio guides you through neo tokyo.」とかあって、この文章とその後のVJなどからは、彼女たちは電脳世界の住人、あるいはシンギュラリティを迎えたAIなのか? などと思えてきます。というか、ネオトウキョウの雰囲気とキャラデザならこっちの方がしっくりくるんだよなぁ。


 というわけで、だいぶ突飛な東京電脳考察・解釈でした。
 正直、楽曲や紹介文から読み取れることはもっとあるはずで、要素のつなげ方によっては全く違う結論に至ることもできると思います。あなた、私、キミ、僕、は誰なのか、とか。アストロなんだから宇宙にからめて、とか。

 自分の考察もとい妄想は出し切ったので、あとは公式がお出ししてくれるものを待ちたいと思います。

 あと、5/18のベルミュ→BPM15Qも震えて待ちたいと思います。一日でライブ2回転、生きて帰れるのか……?




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