石破政権のこれから sbiとpsmcの協業は解消


自民党総裁選で石破茂元幹事長が新総裁に選出されたことを受けて、市場では日銀の利上げ観測が再び強まっています。石破氏は金融政策においてタカ派として知られており、これが円の急伸や日本の国債先物の下落、日経平均先物の値下がりにつながっています。
市場は当初、高市早苗経済安全保障担当相の勝利を織り込んでおり、高市氏は日銀の利上げをけん制していたため、円の下落と日経平均株価の回復が見られていました。
石破氏の勝利により、「新しい資本主義」の加速が期待され、岸田路線の継承も示唆されています 就任記者会見では、物価を上回る賃金上昇を実現するために「新しい資本主義」をさらに加速させると強調し、岸田文雄政権の成長と分配の好循環を目指す路線を継承することを明言しました。
石破氏は「経済あっての財政」を掲げ、財政状況の改善を進める方針も示しています。また、デフレからの脱却を確実にするための努力を続けることを強調しました。
今回の総裁選では、安倍晋三元首相の継承者とされた高市早苗氏ではなく、安倍氏と距離を置いていた石破氏が選ばれたことで、アベノミクスへの回帰を否定する結果となりました。石破氏は著書で、日銀の異次元緩和の長期化が国家財政と日銀財務に悪影響を与えていると指摘しています。

石破茂氏が自民党総裁に選出されたことを受けて、金融市場ではさまざまな反応が見られています。以下は、いくつかの専門家の見解です:
TDセキュリティーズのアレックス・ルー氏は、石破氏が金融政策におけるタカ派として知られているため、日銀が12月に再び利上げを実施し、ドル・円相場が140円に戻る可能性があると述べています
SEBのユージニア・ビクトリノ氏は、日銀政策正常化への政府の抵抗が取り除かれることで、円が再び上昇する可能性があると指摘しています
クレディ・アグリコルCIBのバレンティン・マリノフ氏は、石破氏の勝利が円強気派を勢いづかせ、日銀の政策正常化がさらに進むとの期待が高まる可能性があると述べています1。
ロンバード・オディエ・シンガポールのホーミン・リー氏は、石破氏の勝利が市場にとってサプライズであり、円が向こう数カ月で押し上げられるだろうと予測しています
サクソ・マーケッツのチャル・チャナナ氏は、石破氏が「アジア版北大西洋条約機構(NATO)」を提唱しているため、日本の防衛関連銘柄が注目される可能性があると述べています
オルタス・アドバイザーズのアンドルー・ジャクソン氏は、石破氏の選出が市場に劇的な反応を引き起こし、銀行株が再び選好される一方で、輸出企業の株は売られる可能性があると指摘しています

SBIホールディングスと台湾の力晶積成電子製造(PSMC)が提携を解消し、PSMCが宮城県への半導体工場建設計画から撤退することが明らかになりました。この決定は、PSMCの業績悪化が主な理由とされています。
SBIホールディングスは、宮城県での半導体工場建設を引き続き目指す方針ですが、新たな協業相手を選定し直す必要があり、計画の不透明さが増しています。この撤退により、宮城県の成長戦略は一時的に足踏みする形となりました

PSMCの業績悪化の主な理由は、以下の通りです:
市場競争の激化:PSMCは、他の大手半導体メーカーとの競争が激化する中で、収益性を維持するのが難しくなっていました12。
需要の変動:半導体市場全体で需要の変動があり、特にスマートフォンやパソコン向けの半導体需要が減少したことが影響しています12。
コストの増加:原材料費や人件費の増加が、PSMCのコスト構造に大きな負担をかけていました。
技術革新の遅れ:他の競合企業に比べて技術革新が遅れたことも、業績悪化の一因とされています。
これらの要因が重なり、PSMCは新工場の建設を進める余裕がなくなり、SBIホールディングスとの提携解消に至ったとされています。

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