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米マイクロン日本法人代表「広島でHBM生産」、EUVは26年から


マイクロン・テクノロジーの広島工場は、生成AI向けのHBM(広帯域メモリー)を生産する重要な拠点となっています。日本政府からの1920億円の支援を受け、次世代DRAMの量産に約5000億円を投資する計画です
広島工場では現在、1β世代のDRAMを量産しており、AI市場の成長に伴い、メモリー需要が急増しています。特に、大規模言語モデル(LLM)のパラメーター数の増加により、高度なサーバー技術が求められており、今後はパソコンやスマートフォンなどのエッジ端末や産業機器にもAIが搭載される見込みです
広島工場は、先端DRAMの開発と製造を手掛ける拠点として、非常に重要な役割を果たしています 日本国内でEUV(極端紫外線)技術を導入し、次世代DRAMの製造を2026年から開始する計画を発表しました12。この技術は、広島工場での生産に適用される予定で、日本政府からの支援を受けて約5000億円を投資する予定です
EUV技術の導入により、より高度なメモリ製品の製造が可能となり、AIやその他の先端技術の進展に寄与することが期待されています

β世代のDRAMとは

1β世代のDRAMは、マイクロン・テクノロジーが開発した最新のメモリ技術です。この技術は、従来の1α世代に比べて、ビット密度が35%向上し、電力効率が15%改善されています。
1β DRAMは、主に以下の特徴を持っています:
高密度化:より多くのデータを小さなチップに格納できるため、メモリ容量が増加します。
低消費電力:電力効率が向上し、特にモバイルデバイスやエッジデバイスでのバッテリー寿命が延びます。
高性能:データ転送速度が向上し、AIや5Gなどの高帯域幅アプリケーションに適しています。
この技術は、スマートフォンや自動運転車、データセンターなど、さまざまな分野での応用が期待されています

半導体・電子材料を開拓…レゾナックHD、売上高の6割に

レゾナック・ホールディングス(HD)は、石油化学事業を分離・上場した後、2030年12月期の売上高を1兆円規模に維持し、そのうち半導体・電子材料部門の比率を60%程度に引き上げる計画です。2023年12月期の売上高は1兆2889億円で、そのうち半導体・電子材料部門の比率は約26%でした。
石油化学事業の分離後、レゾナックHDは半導体・電子材料分野に経営資源を集中させ、特に半導体後工程の材料で高いシェアを持つ製品群を拡大する予定です。また、米シリコンバレーに研究開発コンソーシアム「US-JOINT」を設立し、中長期的な技術ニーズにも対応する計画です
この戦略により、レゾナックHDは時価総額の向上を目指し、現在の6000億~7000億円から2兆円に引き上げることを目標としています

レゾナックhdは半導体の後工程の材料では主な15種類のうち10種類を持つとされ、回路形成に使うフィルムなど世界トップ級のシェアを持つ製品も多い。半導体メーカーが求める機能に柔軟に対応できる点も強みだ。25年には米シリコンバレーに研究開発コンソーシアム「US―JOINT」を設立して運用する計画で、同メーカーなどとの連携で中長期的な技術ニーズにも対応する。詳しく説明して

レゾナック・ホールディングスは、半導体の後工程において、主要な15種類の材料のうち10種類を保有し、特に回路形成に使うフィルムなどで世界トップ級のシェアを持っています1。これにより、半導体メーカーが求める機能に柔軟に対応できる点が強みです1。
半導体の後工程の主要材料
半導体の後工程では、以下のような材料が使用されます12:
プロービング装置:ウエハーの電気的特性を検査するための装置。
バックグラインド装置:ウエハーの裏面を削り、薄くするための装置。
ダイシング装置:ウエハーを個々のチップに切り出すための装置。
ダイボンディング装置:チップをパッケージ用の台座に固定するための装置。
ワイヤーボンディング装置:チップとリードフレームを金線で接続するための装置。
モールディング装置:チップを樹脂で包み、保護するための装置。
マーキング装置:チップに識別情報を印字するための装置。
リードフォーミング装置:リードフレームを成形するための装置。
バーンイン装置:チップの耐久性をテストするための装置。
外観検査装置:チップの外観を検査するための装置。
US-JOINT 研究開発コンソーシアム
レゾナックは、2025年に米シリコンバレーで「US-JOINT」という研究開発コンソーシアムを設立する計画です。このコンソーシアムには、日米の材料・装置メーカー10社が参画し、次世代半導体パッケージの評価プラットフォームと実装技術の開発を目指します。
US-JOINTの主な活動内容は以下の通りです:
顧客との共創:顧客と共に半導体パッケージの最新コンセプトを検証。
市場ニーズの把握:市場ニーズをリアルタイムに捉え、材料や評価・実装技術の研究開発を加速。
先端パッケージ技術の開発:2.5Dや3Dパッケージ技術の進化に対応。
この取り組みにより、レゾナックは中長期的な技術ニーズに対応し、半導体業界での競争力を強化することを目指しています


週明けの米国株市場は続伸し、S&P500とNASDAQは8日連続で上昇しました。具体的には、ダウ平均が+0.6%、S&P500が+1.0%、NASDAQが+1.4%の上昇を記録しました。
特に半導体関連株が強く、NVIDIAが+4.3%、AMDが+4.5%、SOX指数が+1.9%の上昇を見せました。これは、週末に予定されているパウエル議長の講演で金融緩和が示唆されるとの期待が背景にあります。

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