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2024/05/20 モーサテ 自社株買いと株価反応‼️

自社株買い発表前後の株価動向について、特に低PBRグループ(1倍割れ)が大きく上昇する傾向にある理由を説明します。

まず、PBR(株価純資産倍率)とは、株価を1株あたりの純資産で割ったものです。PBRが1倍未満、つまり株価が純資産価値以下である場合、市場はその企業を割安と見なすことがあります。自社株買いは、企業が市場から自己の株式を買い戻す行為であり、これにより発行済み株式数が減少し、1株あたりの利益(EPS)が増加します。これは株主に対する還元策として、また企業が自己の株価を割安と見なしていることのアナウンスとして解釈されることが多いです¹。

低PBRの企業が自社株買いを行うと、以下のような効果が期待されます

1. 株式数の減少自社株買いにより発行済み株式数が減少すると、1株あたりの純資産が増加します。
2. EPSの増加株式数が減少すると、残った株式に対する1株あたりの利益(EPS)が増加します。
3. 株価の上昇自社株買いは市場において好感されることが多く、株価の上昇を促すことがあります。特に、PBRが低い企業においては、自社株買いが株価を押し上げる効果が顕著になることがあります²。

実際に、低PBRの企業が自社株買いを行った場合、株価上昇率が高い傾向にあるとのデータがあります。例えば、PBRが0.6倍以下で自社株買いを行った企業の株価上昇率は、自社株買いを行わなかった企業よりも高い結果が出ています

ただし、自社株買いが必ずしもPBRの上昇につながるわけではありません。株価が不変の場合、自社株買いによるEPSの増加と自己資本の減少がPBRの上昇を相殺する可能性があります。しかし、株価が上昇すると仮定した場合、PBRは改善されることが多いです

以上の点から、低PBRグループが自社株買い発表前後で大きく株価が上昇するのは、市場がこれを企業価値の再評価と捉え、割安な株式を再評価する動きが強まるためと考えられます。また、自社株買いは企業の自信の表れとも受け取られ、投資家の信頼を高める効果もあります。これらの要因が組み合わさることで、特に低PBRグループの株価は大きく上昇することが期待されるのです。

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