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訃報

スマホが鳴った。3年ぶりくらいにママ友の名前が表示されている。「久しぶり―!」と出ると「こちらのお電話でよろしいですか?」相変わらず、ふざけてるな…
「あの、娘です。すみません突然」
よくよく聞くと、脳梗塞で倒れ、急逝したと。お葬式の連絡だった。
息子の赤ちゃん体操の頃に知り合って、私と同年齢のママ友だ。息子が不登校になり、私の友達がぐっと減った後も変わらず声をかけてくれ、長野に引っ越した後も時々電話をくれる人だった。

驚きで茫然とする。
知り合いの何人かに連絡をし、どうやってもお葬式には行かれないので弔電を選び、送った。終わった後もなんだか手につかない。

10年ほど前、息子の同級生のお母さんが急に亡くなったことがある。私よりずいぶん若いお母さんだった。今回亡くなったママ友を含め母たちでお線香をあげに行ったとき、「会える時には会っておかないと、できることはできるうちにしないと、ねぇ…」と彼女が呟いたことを思い出した。

自分もそういう年齢なんだな。
私の子たちは、彼女の娘のように、年賀状やら携帯やらを調べて知人に連絡をしてくれるだろうか。
あら?私が急に倒れたらどうなる?
はたと気づく、家のお金に関することやら、離れて住む父母のことやら、我が家人は何も知らないから、きっといろいろ大変だろうな。

災害・事故・事件は自分には起きないと勝手に思い込む「恒常性バイアス」。予期できない出来事に対して 鈍感 でいることで、不安に押しつぶされないようにできている。まだ大丈夫と、もうちょっと後でやればいいと、考えたくないからそのままにしていることがたくさんある。が、少しずつ堆積していて結構なストレスになっていることに気づいた。

そのうちと先延ばししていることは、今、できるうちにしておかなきゃね。モヤっとすることは、そのままにしないで考えようよ。行動にうつせば終わるはずよね。

またこの友達に言われたような気がする。




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