東京都響公演(コンサート鑑賞記録:3)

都響スペシャル(インバル/都響第3次マーラー・シリーズ①)
指揮:エリアフ・インバル
管弦楽:東京都交響楽団
2024年2月23日(金) 東京芸術劇場大ホール
プログラム:交響曲第10番 (G・マーラー/デリック・クック補筆版)

結論から言うと、素晴らしいコンサートだった。名演、凄演というにふさわしい内容だったと思う。
マーラーの10番については未完のためクックが補筆したという話は知ってはいたが、聴くのは初めて(だと思う。前に聴いた記憶が全くない)。
オーケストラ、大変濃厚な演奏。緊張感も最後まで途切れない。最後の音が消え去って行った後の余韻、客席が金縛りにあったように身動き取れず。
インバル氏は88歳ということで小澤征爾氏と同い年かと思うがエネルギッシュな棒。氏は、私が初めてCDというものに接したときの指揮者(フランクフルト放響のマーラー)だったので思い入れのある指揮者。来シーズンはマーラーは振らないらしいが、ブルックナー9番のSPCM版初演とかショスタコーヴィチ13番などが予告されている。今回も別プロでバーンスタインの「カディッシュ」を取り上げるなど、意気軒高なご様子で楽しみ。
なおオケのヴィオラ特任首席だった店村眞積氏が、このコンサートで退団ということで、終演後はマエストロ自ら大きな花束を贈呈。楽員からも花束や釣り竿(!)が贈られ、感謝と祝意を感じた。
<余談>前日に同プロ・同会場で公演が行われ、勘違いして前日に。受付で間違いを指摘された(予約時、もともと前日で取るはずが日付をミスったらしい)。こんなの初めて。


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