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バイオハザード:インフィニットダークネスエピソード2より

2006年、ホワイトハウスの極秘ファイル
への不正アクセス事件が発生。

捜査のため招集されたレオンや、
”ペナムスタンの英雄”と呼ばれるジェイソン
達は、突如停電したホワイトハウス内で
正体不明のゾンビ達と遭遇する。

一方、クレアは難民支援でペナムスタンに
在留中、ある少年が描いた奇妙な絵を
見せてもらう。

そして、ウィルス感染者を描いたと
思われるその絵をきっかけに、
ペナムスタン内戦時に実施された、
ある恐ろしい実験に辿り着く。

一連の事件の真相に近づくレオンとクレア、
そして更に平和を覆す恐怖の発露が迫って
いることが発覚する‥‥‥。

発露=心の内に秘めた感情や本能などが、
表面に具体的な行動、態度などの形を
とって表われること。
意図的にではなく、自然にわき起こった
感情が表面に出てくるような場合に用いられる。

これは地獄を体験したジェイソンとレオンの
会話である。体験者にしか分からない地獄を
二人とも体験し、レオンのほうが経験豊富で
はあったが、大統領直属のエージェントとして
ジェイソンの部隊に組み込まれた。


中国からの不正アクセスだと分かった
レオンたちは、ステルス潜水艦に乗り込み、
海中から中国を目指す。
メンバーは四人。
その中で、”ペナムスタンの英雄”ジェイソン、
はレオンと二人になった時、立っていたレオンに
ジェイソンは席に座るよう言葉をかけた。

「座れよ」
「悪夢を見たんだな」レオンは椅子を引きながら
ジェイソンに話しかけた。

「皆は俺を”ペナムスタンの英雄”と‥‥‥
とんだ英雄だ」
まるで自分から逃げるように視線を逸らして
ジェイソンは言った。

そして顏を上げてレオンを見ながら話し続けた。
「毎晩、同じ悪夢を見る。ペナムスタンのな。
あの日の‥‥‥ペナムスタンは地獄だった」

レオンは暗い目をして、簡単事のように
言葉を返した。
「そうか。つらいな」

簡単に言葉を返されたジェイソンは言った。
「お前には分かるまい」

再び視線を落としたジェイソンにレオンは
言葉をかけた。
「あんたの気持ちが分かるとは言わない。
だが俺もつらい経験を、ラクーンシティで」

視線を上げてジェイソンはレオンを見た。
「消滅したあの街か。生き残りだったな」

「ああ。新米警官で着任日に大遅刻した。
それで死なずに済んだ。街中はゾンビだらけ、
思い出すのは住民の悲鳴と——うめき声。
‥‥‥噛まれて変貌し‥‥‥恐怖だった。
あの光景はまさに‥‥‥」

「地獄か」ジェイソンは一言返した。

「ああ。政府は隠蔽いんぺいのため街を爆破」

「そうだな、混乱を収めたんだ。街を壊したのは
国を守るためだ。苦渋の決断だったはず」

「街には生存者がいた。親子だっていたのに
見捨てた。何が苦渋の決断だ!」
レオンは怒りを露わにして立ち上がりながら
言葉を吐いた。

ジェイソンも立ち上がりレオンに近づきながら
声を出した。
「気持ちは分かる、お前は警官だった。人々を
助けて正義を貫くのが仕事だ。だがエージェントに
そんな考えは不要。受け入れるしかない」

「国民のことを考えずに国は救えない!」
レオンは心の内を開いて気持ちを伝えた。

「❝恐怖だった❞と言ってたな。
❝恐怖❞の根源は何だと思う?」

「さあな」

ジェイソンは指先を自分のこめかみに当てて言った。
「❝恐怖❞は❝テラー❞。そうだ。人間は未知のもの
を恐れる。倫理的に不安定なもの、そして——
不可測性。得体の知れないものに対する恐れが
人の心に恐怖を生む。そうだ、ギリシャ哲学にも
こうある。
恐ろしいものは多いが————その最たるもの
は人間
❞」


ここで潜水艦が突如激しく揺れて会話は終わった。

私は常々、何に於いても、楽しむ事と同じくらい
その物事に対して熟慮する。
これはアクションメインのバイオハザードのCG版
ではあり、普通に見て楽しむものである。

しかし、映画も同様であるが、その中に学ぶべき
事も多くある。この映画の中でも登場人物たちは
物語の中では実際に地獄を体験したという設定の
元、話をする。

だからこそ、声優たちの感情移入の出来で大きく
左右される。私は基本的には字幕で見るが、
演技が下手な映画やドラマでは吹替えで見る。

演技が下手でも吹替えにする事により、穴埋め
的になるからだ。

そして、私は知っているから映画やドラマも
しっかり見る。当然全てでは無いが、映画や
ドラマのような事は現実にあるものも多い
事を知っている。

多くの人は、前提として映画やドラマは架空
のものとして見ることが出来る。

しかし、私は違う。多少ではあるが、本当の
現実を知っている事により、架空を前提として
見る事は少ない。

架空であれ、現実であれ、そのどちらであっても
会話が発生する以上、そこには感情や思想が入り
その設定された人物として、意見を述べる。

そこには架空や現実を越えた世界がある。
設定された世界はある意味、現実である。

つまりは架空とされていたとしても、その内容
に関して言えば現実という事になる。

だからこそ、楽しめるものであり、
考えさせられる物語となる。

そして知らないだけであって、そのような
世界も実際にあったであろう内容も
少なくは無い。

ユーモア、センス、柔軟性、想像力、思想力
などがあれば、どんな小さな事であっても
見逃さず、更にはより幅広く物事を見る
事を可能にする。

この二人はお互いに地獄を見た。
自分の力だけではどうにもならない事で
あったため、無力感を感じたはずだ。

レオンも話をするうちに、本音を出した。
国民を殺したのは自分も同罪だと思う
ような発言をした。

現実的はレオンに否は無い。
しかし、実際に自分がレオンの立場に
なったらどう考えるだろうか?

国が悪いと決めつける人もいれば、
自分にもっと力があればと思う人も
いる。
心の弱い人なら酒浸りになる人も
いるだろう。

中には自分は全く無関係だと思う
人もいるはずだ。

同じ人間でも、どう考え、どう思い、
どう行動するかは全く違う。

レオンがラクーンシティの話を
している時、目は泳いでいた。
まだ完全に明らかとはなってないが、
視線の動きで人は、思い出している
場合や考えている場合などわかると
言われているが、まだそれも完全に
決まっている訳では無い。

仮にそれを限りなく100%に近いもの
にするならば、最低でも1万人のデータ
が必要になる。右脳と左脳に関しても
その働きは完全とは言えない。

だからこそ我々は考える意味がある。
人間の寿命ではやりたい事全ては
出来ない。何かを切り捨てながら
我々は生きている。

何を優先させるかは人それぞれで
違いがある。それは個人の判断によって
変わるものであって、それを決定する
のは自分自身だ。

僅かな会話や、その時の表情、視線、
それらの動きの違和感から多くの事が
分かるのは、現実でも同じである。

そう、この話を取り上げたのには、
そういう意味も込めて書いた。

私もただ気楽に見れる映画や
ドラマもある。
ストレス負荷がどれほど良くないのかも
おそらく日本に於いては現実的に見ても
数少ないほどのストレスを感じた経験の
ある人間だろう。

もう元凶は消え去ったが、私は頑張ると
決めた。それは確かに決めたのに、身体
は拒絶している。

気を強く持って生きているが、問題の
解決には至らない。

そういう点でもレオンと自分が被って
見えた。一人での無力感を常に抱き、
世界平和など無い事を知りながらも
それに向かって走っている。

そのレオンの行動は矛盾に満ちている。
矛盾に毒されながらも、自分にできる
事に対して頑張り続けるが、それは
殆ど無意味だとも感じている。

だから私は家にいる時は、音楽を聴き
ながら歌詞で気持ちを誤魔化しながら、
その時の気持ちの流れに任せて、
小説を書いたり、エッセイを書いたり、
映画を見たり、本を読んだりしている。

逃げてはいないが、何かを誤魔化して
はいる。気持ちのままにエッセイ等は
書くので長くなることもあるが、
短くまとまる時もある。

その点に関しては、集中して書いている
ので、その時に感じた事はしっかり全て
書くようにしている。

こんな事まで書く予定では無かったが、
話の流れで書いてしまったが、
重要なのは、上の方のところなので、
何事に関してもしっかり受け止める
のが大事だということだ。

さっき良い音楽が流れて私の心を
洗い流してくれた。

次はその音楽を紹介したいと
思います。


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