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第9巨人 私の心は夏模様~四番鯨リビングハザード ParSum.~


前談(少年時代)

1990年にリリースされ、井上陽水によって唄われた『少年時代』
タイトルは、その曲の歌詞である。

夏に関する歌詞が多くあるが、よくよく読んでみると夏が過ぎたあとの話である。
ざっくりいうと、「あの夏は遠い昔に過ぎ去ってしまったけど、今でもあの夏の思い出は心に刻まれている」という内容である。(多分)

歌詞の冒頭にでてくる「風あざみ」という単語、爽やかな感じがして昔から使われていそうだが、井上陽水の造語であるのは有名な話である。

オリコンチャートにも長い期間食い込んでおり、ミリオンセラーにも選ばれている。

多くの歌手によってカバーされており、本記事著者は『ぼくのなつやすみ2 海の冒険篇』の主題歌として初めて聴いた。
今思えば、遠い昔に置いてきた「あの夏」をもう一度振り返ろうというメッセージなのではないかと思うところがある。

さて、人生の中で過ごす夏は一体あと何回あるのだろうか。短い期間ではあるが、Parの規定打数が夏となっている《四番鯨リビングハザード ParSum.》について話していこう。

《四番鯨リビングハザード ParSum.》

4コスト
水文明
パワー4000
ジャイアント・リヴァイアサン
◼️G•ストライク
◼️ジャストダイバー
◼️ブロッカー
◼️自分のターン中、自分の山札の上から1枚目をいつでも見てもよい。
◼️自分のターン中、自分の山札の上から1枚目のジャイアント・クリーチャーを召喚または革命チェンジしてもよい。

スタッツ・効果解説

スタッツ

4コストの単色ジャイアント。
パワー4000と決して高くないが、ジャストダイバーを持つため場持ちは悪くない。

種族はジャイアント・リヴァイアサンを持ち、リヴァイアサンサポートを受けることが出来る。
現状、ジャイアント・リヴァイアサン唯一のクリーチャーであるため、今後の新規に期待ができる。

効果①G・ストライク

キーワード効果1つ目
盾から加えることで相手クリーチャーの攻撃を止めることができる。

S・トリガーと比較されることが多い効果だが、確実に1体を止めるのに対し、このカードがS・トリガーとして召喚された場合にはジャストダイバーブロッカーの受けやカウンターの場作りとして非常に優秀だっただろう。
とても惜しい。

効果②ジャストダイバー

キーワード効果2つ目
出た次の自分のターンのはじめまで選ばれず、アタックされない。
低パワーでも場持ちが良くなる。

最速で出した場合、効果⑤の未来予知を有効に使うのは次のターンになるため場持ちが良いのは良いことだろう。
また、ブロッカーとしての最低限の運用も考えるとこの効果は有用だろう。

ジャストダイバーが適用されている状態で進化するとジャストダイバーを引き継ぐことが出来る。

効果③ブロッカー

キーワード効果3つ目
さすがにキーワード効果を持ちすぎだと思う。

4コスト以下かつジャイアント種族をもつブロッカーはこのカードを含めて3種類しかなく、その中でも特に場持ちがよい。
※『自撮の超人』はキーワード効果では持っていないが、自身の効果でブロッカーを付与できる

効果④未来予知

自分ターン中に何時でも、何度もデッキトップをチラ見することができる。
この効果自体はこれだけである。

デッキトップをチラ見するタイミングは自分ターン中であれば、
メインステップ中、ターン開始ドロー前、召喚宣言をした後の必要コストを支払っている間(※1)、効果の処理中など様々なタイミングがある。
メクレイドの効果処理中に効果処理前の段階でのデッキトップから4枚目のカードを見ることは出来ない。(※2)。

※1
自身の効果⑤で召喚を行う際の処理は3ステップあり、
 ①召喚宣言
 ②デッキトップのカードが保留状態に移行、支払うコストを選ぶ
 ③場に着地
と段階的に進む。
この際、②でカードは保留状態となりデッキに含まれなくなるため、②の段階で召喚宣言を行ったカードの次のデッキトップを確認できる。
これにより支払うマナをできるだけ最適化できる。
革命チェンジは入れ替えるだけなので、さらに1枚先を見ることはできない(はず)。

※2
これはメクレイドで見ている3枚は保留状態ではなく、処理中もデッキに含まれている扱いのためである
そのため、残りデッキ枚数が3枚以下でメクレイドを行ってもライブラリアウトで負けることはない。
残りデッキ枚数5枚以下に《禁断竜王 Vol-Val-8》の攻撃時効果を使用しても負けないのと同じである。
見た目上デッキはないけど

効果⑤予知の召喚or革命チェンジ

ジャイアント種族限定でデッキトップから召喚or革命チェンジを行うことができる。
可能なのは召喚であるため、呪文の使用はできない。

擬似・限定的にデッキトップを手札として扱える。
この効果によりこのカードとデッキトップから召喚したカードに擬似的な1ドロー効果を追加できる(※3)。

革命チェンジ権については、入れ替える効果のため、
革命チェンジ元(場)⇄革命チェンジ先(デッキトップ)
と入れ替わる事になる。

ジャイアントの召喚であればあらゆる効果が対象であるため、自分ターン中限定とはなるがデッキトップからのニンジャストライクが可能である(※4)。
踏み倒し開始場所を指定しない踏み倒し召喚が増えれば出力の幅が広がる(※5


※3
本カードの召喚
 →本カードが減った手札枚数+デッキトップ1枚
    =手札総数は(擬似的に)変化なし
デッキトップを召喚
 →元の手札枚数+次のデッキトップ1枚
    =手札総数は(擬似的に)変化なし。手札枚数は変わらず、次のデッキトップの使用権を得る。

※4
現状、《怒流牙サイゾウミスト》、《怒流牙佐助の超人》、《怒流牙根津の超人》の3種類。

※5
・G・ゼロ
・キリフダッシュ
・無月の門
・リベンジ・チャンス
・アタック・チャンス
・ガイアッシュ効果

用途

山札をリソースとしつつ、3種類のキーワード効果を用いて耐久を上げることのできるサポート全振りのカードである。
サポート全振りと言っても素出しでも盾落ちでもバニラになることのないバランスの取れた性能を持つ。

用途としては、本カード単体で見ると手札リソースの補強程度として扱う事になるため、他カードをサポートする事で出力を高めるブースターとしての扱いが順当だろう。

特に相性の良いカードとしては、《チアスカーレットアカネ》や《終の怒流牙ドルゲユキムラ》、各種コスト軽減ジャイアントだろう。

《チアスカーレットアカネ》については併せることでマナ召喚とデッキ召喚が可能となる。
また、そちらのマナ召喚時に行うマナ加速を効果④で単色か多色かを事前に確認する事でターン中の出力を上げられる。
革命チェンジについても、デッキトップから革命チェンジすることで自身のメクレイドで自身を出すことができる。さながら《ボルシャックアークゼオス》のメクレイド連鎖が可能となる。連鎖して出てくるのはアカネだけだけど

《終の怒流牙ドルゲユキムラ》はG・ゼロを用いてマナ消費無く出すことができ即時打点を増やすことができる。

コスト軽減ジャイアントには、《アシステスト・サイネリア》や《十八番龍エターナルグリーンParLifr》、《西南の超人》がいる。
軽コストであらゆるジャイアントを手札消費なしで出すことができるのは大きなメリットだろう。
1〜3コストジャイアント各種には主にメタクリに多く、軽コストで面を広げてメタを貼りつつ、擬似1ドローが可能となる。一石三鳥
中〜大型を軽く扱い盤面を強固にするのも良いだろう。

このように未来予知の使用をメインに記述してきたが、本カードのもつキーワード効果は燻し銀の感触を持つだろう。
G・ストライクで盾落ちしても最低限の役割を持ち、ジャストダイバー持ちのブロッカーとして1点の延命を図ることが容易である。
もちろん、場に残り続ける限り未来予知を使用できるためある意味無限のリソースをもたらす。

総評

総評として、他カードに組み合わせる事によってそのカードの能力の出力を120%出すことのできるカードである。
このカードを主軸としない構築であるならば、上振れ要素として1枚積みで充分だろう。

後談(フレーバーテキスト)

効果があまりにも詰めすぎた結果、フレーバーテキストを入れる幅がなくなってしまった悲しき鯨。
キーワード効果の説明すらないのにこの文章量は流石の一言である。

ラウンドナンバーズなので剛流振コースを背負っているうえに腹ビレの付け根にもコースがある。
鯨であるのに何故魚類のようなヒレを多数持っているのだろうか。リビングハザード、お前哺乳類の船降りろ
鯨なら鼻として背負う山に火山があっても良いのだろうが、無い。
種族もリヴァイアサンと海の海獣である。
やっぱり鯨じゃないだろ。

四番コースのParの規定打数はSum.(Summer:夏)である。意味がわからない
海のような背景があり、舞い上がる姿はさながらイルカのムーンサルトだ。本当に鯨か?
海、鯨、夏のイメージから夏にのみ現れる鯨なのだろうか。
「Sum.」とあるように末に.(ピリオド)が付いているため、夏の終わりを示しているのか。
「夏にのみその姿を現し、夏が過ぎるとプレイヤーを海底へと引きずり込む。」そういった意味を持つのだろう。

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